人気モデル倉本康子さん(49歳)が更年期に備えやってきたこととは

かつてSTORYで連載していた「類とヤッコの『居酒屋女子』入門」でもお馴染みのヤッコちゃんこと、モデルの倉本康子さん。「好きなものをとことん追求できれば、不調を感じる暇もないはず」と語る彼女が自分のトリセツを究めて、潔く人生を楽しむ姿には学ぶところが多そうです。

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○ 倉本康子さん(49歳・モデル、タレント)

1974年9月30日、東京都生まれ。モデルとしてファッション誌や広告などで活躍するかたわら、お酒大好き女子として数々のイベントやテレビ番組などにも引っ張りだこ。「おんな酒場放浪紀」(BS-TBS 金曜23時〜)に不定期出演中。インスタグラムでも「#ヤッコの酒旅」を好評連載中。


カープ、ビール、仕事!
3つの「ヤッコ成分」で
更年期を停滞させません

この9月で49歳になります。更年期世代のど真ん中の年齢になってきましたが、今のところ特に気になる症状は感じていません

ここ20年以上、毎晩注入しているビールのおかげでしょうか(笑)。ヤッコと言えばとにかくビール! どうやらビールの原材料・ホップにはフィストロゲンという、女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをする栄養成分が含まれているらしく、もちろん飲みすぎは良くありませんが、ほどほど飲む分には疲労回復効果や更年期のホルモンバランスを整える効果があるとか。こんなことを言うとお酒好きはすぐにお酒の効能を語りたがると言われそうですが、本当に不調を感じることがないのはやはりどこか毎晩楽しんでいる晩酌効果ではないかと思わずにいられません。

◇ 来たるべき更年期に備えて婦人科で ホルモン量チェックをし、補充療法についても勉強中

–ヤッコちゃんの愛称で親しまれている倉本康子さんはSTORYで長年活躍してくれたモデルですが、その中でも2010年から吉田類さんと一緒に出てくれた連載「類とヤッコの『居酒屋女子』入門」でも読者の皆さんにはおなじみです。お酒好きが高じて「おんな酒場放浪紀」でも活躍中で、大好きなものをどんどん仕事にもつなげていくパワーには脱帽です。

まだ不調を感じていないとは言っても、来年50代に乗る身としては一度婦人科で調べてもらった方がいいと思い、最近婦人科デビュー。初めてホルモン検査をしました。結果はまだ出ていませんが、もしエストロゲン値がどん底だった場合、ホルモン補充療法にトライするかどうかの相談もしました。先生からパッチ(*1)などの治療について説明を受け、少しだけ心の準備ができました

私の母は更年期症状がなく過ごしてきたようですが、姉はパッチを貼ってホルモン補充をしていた時期もあるようなので、私も選択肢の一つとして視野に入れてもいいのかなと思っています。

【*1・パッチ】

ホルモン補充療法のひとつ。更年期障害に効果のあるホルモン補充療法には飲み薬、パッチ、ジェルがあり、飲み薬を経口剤と呼ぶのに対し、パッチやジェルは経皮剤と呼ばれます。パッチは週に2度下腹など脂肪の多い部分に貼ることで、皮膚から女性ホルモンが吸収されます。処方は婦人科で診断を受けてから。

婦人科でのホルモンチェックは初めてでしたが、年に一度は人間ドックでくまなく検査しています。毎晩飲んでいる割には肝臓の数値もコレステロールや中性脂肪も全く問題なし。ここ10年ほどは風邪もひいていません。これだけ健康でいられるのはもちろんお酒のおかげだけではなく、生きがい・ライフワークと言ってもいいほどのプロ野球・広島カープの応援も外せません。

今年からカープの応援歌「それ行けカープ」の有名人応援リレーにも参加させてもらっています。応援歌はマツダズームズームスタジアムの大型ビジョンでは毎試合流れていて、カープファンとしては光栄の極み。ますます応援に力が入っています。勝ったときのビールの美味しいことと言ったら(笑)。

見る・飲む以外で言うと、私は〝行動する〟のが元気のみなもと。家でゆっくり動画やドラマを観るよりは外に出かけていろんな経験を重ねていくのが性に合っています。数年前には登山デビュー。結構ハードめなところにも行ったりしています。そんな、ガチ登山の人しかいないようなエリアでのキャンプが楽しくて! 限界まで体を酷使した後のビールは本当に最高です。特に上高地は最高で今年も行きました。高地トレーニング気分になって一石二鳥です。

登山をすると痛感するのが体力&筋力不足。そこで始めたのが週に数回の軽めジョギング、走るよりもストレッチしている時間が長い程度の負担のない街走りが習慣に。家を出て、ストレッチをして、ラジオなどを聴きながら適度に走ります。自分のスケジュールが空いたときに家を出てパッと走り出した瞬間からトレーニングできるので、わざわざジムに行くより遥かに早くてお手軽。少しの時間も無駄にしたくない自分には最適な健康法です。

そして実践している健康法として欠かせないのが、24時間左手の親指にはめている健康管理のための指輪型のデバイス「オーラリング」。睡眠状況、心拍数、歩数などの運動量など、毎日の体調確認に役立っています。最近とても浸透してきているようで、テレビを観ていても芸人さんなどが着けていたりするのもよく拝見しますし、仕事で食品関係の企業を訪れた際に、先方の社員の方数人が着けているのを見たことも。スマートウォッチも便利だと思うのですが、私は日々の時計はファッションに合わせて着け替えて楽しみたいので、オーラリング派。今はもうこれをしていないと不安なほどです。

そして健康を管理する習慣でもう一つ大切なのが、毎日起床時間と就寝時間をあまり変えないこと。仕事柄、撮影のときはかなり早朝に起きなければなりませんが、休みの日や午後から仕事のときでも、6時または少なくとも7時には起きるようにしています。たとえ前日が夜中までの仕事であってもなるべく同じ時間に起床。飲みに行くときも20時からの会には不参加(笑)。18時半からの食事会がギリギリラインです。

◇ 「好き」を極め続けることこそ自分自身を元気づけてくれる特効薬だと 信じています

— 興味を持ったことは億劫がらずにどんどん実行していくヤッコちゃん。「先週も、姪っ子の授業参観に行ってきたんだけど、すごく面白かったの」と話す彼女の好奇心と行動力には感心させられます。

更年期に限らず、人生全般において大切だと思っているのが「心震わせるものに出合いながら生きる」ということ。私の生活は全く穏やかではなくて、毎日いろんな場所に出かけていろんな感情を味わって一喜一憂する生活。それがしんどいと思う方もいらっしゃるかもしれないし、いい大人になったのだから心に波風立てることなく暮らしたい方もいらっしゃると思います。でも私はカープが勝っては大喜びし、負けては悔しがり、新しい酒場を開拓しては新しい飲み友達を作ってまた酒仲間を広げて。

とりあえず今やりたいのが全国47都道府県の飲み屋さんを制覇すること。1県につき1軒でもいいから行っておきたいんです。東北地方は結構行っているので、あとは和歌山や四国地方に行きたいなと思っています。インスタグラムでも「#ヤッコの酒旅」という連載を自分発信で続けています。

「47都道府県飲み潰しツアー」を実現させながらずっとビールが飲める健康体でいたい。来年50代に入りますが、私の周りの50代はとても元気で人生を謳歌している人ばかり。だから自分も50代がとても楽しみなんです。きっとこれから10年は40代とあまり変わらないペースでいけるんじゃないかなと思っています。暑い時期の神宮球場での3連戦を全部観るのはしんどいかもしれないですが(笑)。

勝負は60代から。きっと70代後半くらいまでは今みたいな感じでいくのかな。カープが負けて物に八つ当たりしたいような気分になっても「あれ? ひょっとしてこのイライラはカープのせいじゃなくて更年期症状? いや、更年期は終わったはずだけど…まあ、いっか!」と思いながら毎日が過ぎていくような気がします。

<TOP画像>ワンピース、サンダル、ハッピはすべて倉本さん私物。ピアス、リングはpassage du stockman。<末尾画像>ロングワンピースジレ¥16,800 メッシュタートルプルオーバー¥5,900 ピアス、時計はともに倉本さん私物、リングはpassage du stockman。

撮影/田頭拓人 ヘア・メーク/山口理沙(プラスナイン) 取材/柏崎恵理 撮影協力/銀座 下鴨茶寮 日本酒バル「のまえ」 ※情報は2023年10号掲載時のものです。

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