注目俳優・内藤秀一郎さん「“売れなかったらどうしよう”って悩んだことはありません」俳優業に対する今の思い

とっておきのジュエリーこそ、大切な人と共有したい——“シェアジュエリー”を提案する不定期連載に登場してくれた俳優の内藤秀一郎さん。仮面ライダーセイバー役で一躍ブレイクを果たし、その後もさまざまなドラマで引っ張りだこ。クールかと思えばおちゃらけたり、ふとした瞬間にどきっとさせる表情を見せたり…周りの人をとりこにする不思議な魅力を持った内藤さんに、役者というお仕事との出合い、そしてこれからの展望について聞かせてもらいました。

表に出る仕事に挑戦したくて、親の反対を押し切って上京

——立て続けにドラマに出演し、

——立て続けにドラマに出演し、注目度が高まっていますが、そもそも、役者を志したきっかけはなんだったのでしょうか?
高校時代、学校内のミスターコンテストで3年連続1位に選ばれて、調子に乗っちゃったのがきっかけです(笑)。その頃からSNSの自撮りにみんなが反応してくれるようになって、自分は人前に出るのが向いてるんじゃないかなって思い始めて。高校卒業後は、准看護師の専門学校に進学予定だったのですが、人に見られたり、撮られたりするのも好きだから、表に出る仕事に挑戦したくて、親の反対を押し切って上京しました。最初はなかなか役者の仕事に巡り合えず…モデル1本でやっていくつもりだったんです。でも二十歳の頃に経験した舞台のお仕事で、芝居を通じて他の人になりきっている自分を見たときに、身をもって演じる楽しさを知り、役者の仕事にもっと取り組んでいきたい、と思うようになりました。

芝居への向き合い方が変わるきっかけになった『仮面ライダーセイバー』

——これまでの役者人生で、転機

——これまでの役者人生で、転機になったことはありますか?
転機と言ったら、完全に『仮面ライダーセイバー』です。この作品に出合うまでは、正直「自分がどう見えているのか」を気にしがちでした。でも、『仮面ライダーセイバー』を演じるうえで、1年間、役と作品、視聴者に寄り添う中で、芝居の作り方や人への見せ方が一気に変わったんですよね。自分優先じゃなく、作品や見てくれる視聴者のことを第一に考えるようになって、視野も広がり、芝居への向き合い方自体も変わるきっかけになりました。

——仮面ライダーから、クズ男やダメ男まで、さまざまな役柄を演じてきている内藤さん。これから挑戦したいお仕事はありますか?
最近はクズ役が続いているので(笑)、誰からも好かれる正統派な役も演じてみたいです。今演じるクズ役は恋愛ドラマでのクズ役が多いですが、クズ男やダメ男って結構幅が広いと思うんですよね。殺人鬼やシリアルキラーみたいな、今までとは違う方面のクズ役にも興味があります。

自分の技術を上げて、作品に貢献し続けることが目標

——目まぐるしい忙しさかと思い

——目まぐるしい忙しさかと思いますが、お仕事で悩むことはありますか?
僕、悩まないんですよね。「すごく売れたい!」という思いよりも、この仕事をずっと続けていきたい気持ちの方が強いから、「売れなかったらどうしよう」って悩むこともなくて。少しずつ上がっていきながら、長く役者であり続けたい。もちろん、上手く表現できなくて悩んだり、自分の芝居を見返して反省することは毎回あります。自分の演技に満足したことはないですが、そういう気持ちがベースにあるのは当たり前だと思っているので、満足できないことで気持ちが落ちることもないです。自分の技術を上げて、作品に貢献することを長く続ける。それがこの先の目標です。でも、僕らの年代で仕事で悩む気持ち、分かります。地元の友達にも30歳手前でキャリアに悩んでいる人は多いので。仲間とそういう話になったときは、「環境を変えてみたらいいんじゃない?」って言いますね。友達にはやりたいことをやって欲しいけど、相手にも生活があるので無責任なことは言えないじゃないですか。彼女を作ったり、車を買ったり、何か暮らしに目標を持って、少しでも現状を変えることができたら、仕事への向き合い方も違ってくると思っています。

PROFILE

内藤秀一郎(ないとうしゅういちろう)●1996年生まれ。埼玉県出身。2019年映画『午前0時、キスしに来てよ』に出演。2020年にはテレビ朝日『仮面ライダーセイバー』で主人公・神山飛羽真(かみやまとうま)を演じ、一躍注目を集める。2022年にはテレビ朝日『もしも、イケメンだけの高校があったら』、MBSドラマシャワー『先輩!断じて恋では!』、読売テレビ『新・信長公記〜クラスメイトは戦国武将〜』など立て続けにドラマに出演。2023年7月クールでは、日本テレビ系『こっち向いてよ向井くん』(水曜22時)に、主人公の後輩・河西翔太役で出演中。

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撮影/花村克彦 ヘアメーク/RYO スタイリング/大塩リエ 取材/坂本結香 編集/宮島彰子(CLASSY.ONLINE編集室)