【片岡千之助さん・25歳】祖父が演じた『ハムレット』に挑戦「いろんなフィールドで闘える役者になりたい」
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歌舞伎の名門に生まれながらも、役者として、そしてひとりの25歳として今を楽しむ片岡千之助さん。3つの視点から見えてきたのは、芯を持ちながらも、柔軟に“自分らしさ”を選び取るバランス感覚。その飾らない等身大の言葉に、同世代として共感せずにはいられません。
【WORK&LIFE】緊張感と無防備のバランス

自然と足が向くのは神社やお寺神頼みも大事な息抜き
忙しいときこそ足が向くのは神社やお寺。深い緑に囲まれてリラックスできるし神様にご挨拶に行く感覚で、気軽に。表現や踊りは、もともと宗教的なもの、役者って少しスピリチュアルじゃないとできない気がするんです。神様って本当にいる、と思わせるような空気に出合うこともあって信じるものは救われる、と思っています(笑)ときには馴染みのスナックで熱唱したり、ON・OFF問わず肩書もさまざまな老若男女と相対しますが静かな時間も大事にしているから誰に対しても、自分らしくフラットにいられるのかもしれません。

25歳の節目に祖父が演じたハムレットに挑戦
「歌舞伎だけで終わらず、いろんなフィールドで闘える役者になりたい」という思いから、歌舞伎を一度休む決意をした折にいただいたのが『ハムレット』という機会。人間国宝の祖父・十五代目 片岡仁左衛門が演じた印象が強くこれまでにも祖父の若い頃の役を受け継いだことはありましたがいわゆる“当たり役”と呼ばれる大役を引き継ぐのは初めてでした。いよいよ稽古も始まって、その重みを感じています。25歳の自分なりの解釈を積み重ねて、「千之助だからこそできるハムレット」に仕上げたいと思っています。

追い込まれて余裕がない自分も楽しみたい
正直、今の自分はワーク・ライフのバランスでいえば、思いきり「ワーク」に傾いています。このタイミングではそうあるべきだし、そうでなくちゃいけないと思っているんです。でも、バランスを崩した、その瞬間にしか見えない景色がきっとある。だからこそ、余裕がない不器用な自分も楽しもうとしています。友人たちの多くは社会に出て、一般企業で働いていますがどんな仕事であっても、誰にでもそういう“集中すべきタイミング”ってあるんじゃないかな。バランスが悪くて余裕がないのが当たり前、と思えば少し楽になります。
PROFILE
◼︎片岡千之助さん
2000年、東京都生まれ。父は片岡孝太郎、祖父は人間国宝・十五代目片岡仁左衛門という歌舞伎の名門に育ち、幼い頃より舞台に立つ。近年はストレートプレイなど、枠を超えた表現にも挑戦。今秋、自身初のシェイクスピア作品、祖父がかつて演じた『ハムレット』に主演。東京公演:9月3〜9日 新国立劇場 小劇場、京都公演:9月13〜15日 先斗町歌舞練場にて上演。
〈モデル衣装〉カーディガン¥56,100(アナザー アスペクト/コンクリート)タンクトップ¥24,200(レノマ パリス/アントリム)パンツ¥28,600(フォル/ジャーナル スタンダード 渋谷スクランブルスクエア店)ベルト/スタイリスト私物
撮影/北岡稔章(えるマネージメント) モデル/片岡千之助 ヘア/AMANO メイク/UDA スタイリング/庄 将司 取材/増田奈津子 編集/新保めぐみ 再構成/Bravoworks,Inc.
※CLASSY.2025年10月号「片岡千之助さんのバランス力」より。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。