どんなスタイルにも、自分だけのバランスと小さな冒険が込められている。中村里砂さんがこの夏に着たいスタイリングをキーワードとともにピックアップ。気になるのは、柔らかさの中に、静かに尖る意思を忍ばせたスタイル。彼女が見つけた、“今”を映すパーソナルファッションに触れてみて。

Keyword1:Gray × pink

「いつもはモノトーンばかり選んでしまうんですけど、今季は雰囲気を変えたくて、ピンク×グレーの組み合わせに惹かれました。ピンクって黒と合わせると強さが出すぎるけど、グレーだと柔らかさがあって、自分の中でも無理せずなじんでくれる感じがします」

リボン×レースのグレートップスに、プリーツの陰影が美しい淡いピンクのタイトスカートを合わせてフェミニンに。ビジューヘアピンのエレガントなきらめきが、さりげなく視線を引き寄せる。トップス￥7,150／イートミー　中に着たキャミソール￥6,389／クランク（エーランド/アダストリア）　スカート￥51,700／メゾン キツネ　ヘアクリップ（2個セット）￥3,300／リキュエム

Keyword2:American sleeve dress

「いわゆるリゾートワンピースと言われるようなデザインは少し苦手だったけど、アメスリのワンピースはクールに着られる感じが素敵だなって思えるようになって。甘さが抑えられていて、だけどちゃんと華やか。1枚で完結するのに、どこか雰囲気が出るところが好きです」

構築的なシルエットに、オープンバックデザインの肌見せで抜けを効かせて。落ち感のある華奢なアメスリワンピースはさらっと着るだけで、スタイルに静かな存在感を宿す。ワンピース￥6,590／ザラ　ブレスレット￥44,000／セシル・エ・ジャンヌ（セシル・エ・ジャンヌ 青山店）　バッグ￥40,800／スーザン アレクサンドラ（リディア）　サンダル￥12,900／チャールズ&キース（チャールズ&キース ジャパン）

Keyword3:Silver pointed toe shoes

「今季はメタリックのアイテムが気になっていて、特にシルバーのポインテッドトゥは、スタイリングにほどよいシャープさを足してくれるから好きです。甘めのコーデでも、足元にメタリックがあるだけで引き締まって見える気がします」

ギンガムチェックとニットキャミの軽やかさに、足元のメタリックな輝きをひとさじ。シルバーのポインテッドトゥが放つ硬質感と、白ソックスのソフトな印象の対比が甘さをほどよく中和。シューズ￥5,720／スピンズ　キャミソール￥28,600／メゾン キツネ　スカート￥15,180／シスタージェーン（ザ・ウォール ショールーム）　ネックレス￥7,370／ミュゼアール（ハナ コリア）　ソックス￥990／靴下屋（タビオ）

Keyword4:Cotton maxi skirt

「夏になると自然とコットンが着たくなるんですが、甘くなりすぎるのは避けたくて。今季はマキシ丈スカートをローウエストでゆるく穿きたい気分です。コンパクトなトップスでメリハリを出して、スタイリッシュなチェーンベルトやサンダルで少しラフに着崩すバランスが気分」

繊細なコットンレースを、あえてローウエストで穿いてクールなムードに。チェーンベルトやデニムビスチェといった異素材を効かせて、独自のレイヤードバランスを確立して。スカート￥13,900／Gap　ビスチェ￥40,700／ガニー（ヌビアン）　キャミソール￥6,996、サンダル￥15,950／ともにマウジー（バロックジャパンリミテッド）　チェーンベルト￥4,950／ネイス トーキョー　リング￥12,870／ミュゼアール（ハナ コリア）

Photography_Shuhei Tsunekawa（SIGNO） Styling_Arisa Takeda　Hair & Makeup_Karen Suzuki　Model_Risa Nakamura　Text & Edit_Miki Kuwamori