【目の下のクマ】どうしたら消える?タイプ別原因と自宅でできるセルフケア法!
「鏡を見るたびに目の下のクマが気になる……」。クマがあると老けた印象に見えるため早めに改善したいもの。気になるクマの種類別の原因や、自宅でできるセルフケアを紹介します。
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1.あなたのクマは茶クマ? 青クマ? 黒クマ?

目の下にできるクマは、種類によって原因が異なります。まずは、種類別の特徴や原因を知りましょう。
①茶クマ
茶クマは目の下にメラニンが沈着することが原因でできるクマ。
通常、摩擦による刺激や紫外線などにより生成されたメラニンは、肌のターンオーバーによって排出されます。しかし、乾燥や加齢などにより肌のターンオーバーが乱れていると、メラニンの排出がうまく行われなくなります。これにより色素沈着が起き、茶クマにつながるのです。
メイクや洗顔時の摩擦のほか、花粉症やアトピー性皮膚炎によるかゆみで目元を擦ることも茶クマの原因になります。
②青クマ
青クマは、主に目の周りの血行不良が原因。
寝不足やストレス、目の疲労などにより血流が滞ると、目の周囲に酸素や栄養が届きにくくなります。これにより血液が黒っぽく見え、青クマが目立つように。
例えば、長時間のパソコンやスマホの使用による眼精疲労で血流が悪くなることも、青クマにつながる要因のひとつ。
また、生まれつき皮膚が薄い場合や色白の場合も、青クマが目立ちやすい傾向があります。
③黒クマ
黒クマは、加齢や紫外線などにより目周辺の皮膚にシワやたるみができることで影ができてあらわれるクマ。
加齢や紫外線などの影響により肌内部のコラーゲンやヒアルロン酸などが減少すると、目の下の皮膚の弾力感やハリが失われ、シワやたるみによる影ができやすくなります。
特に、目の周りにある眼輪筋が衰えると、目の下側にある眼窩脂肪(がんかしぼう)が押し出されて突出しやすくなります。これにより目の下にくぼみが生じ、影が強調されやすくなるのです。
2.目の下のクマの種類を見分ける方法

目の下のクマは、クマの色や角度を変えたときの見え方をチェックして見分けましょう。
例えば、目の下の肌を軽く引っ張ったとき、色が変わらなければ茶クマ、色が薄くなれば青クマ。
茶クマは肌の色そのものが変化しているため、角度を変えて見ても色が変わらないことも特徴です。
一方、黒クマは影の影響でできるクマのため、上を向くと色が薄くなります。また、目元の皮膚を引っ張ることで薄く見えることもあります。
ただし、目の下のクマは1種類だけではなく複数種類が混在してできていることも少なくありません。セルフケアをする際には、1つのクマに限定してケアするのではなく、さまざまなケアを試してみるのがおすすめです。
3.目の下のクマが悪化するNGケア
目の下のクマは、間違ったケアによって悪化することも。
目の周りの皮膚は他の部位に比べて薄く、ちょっとした刺激でもダメージを受けてしまう可能性があります。例えば、強い摩擦が加わる目元のマッサージはクマが悪化する恐れがあるため、どのクマであっても控えましょう。
また、見落としがちなのがメイクやスキンケア時の指先の力。目元をゴシゴシと擦ったり押さえたりすることで皮膚に刺激が加わり、茶クマの原因である色素沈着につながる可能性があります。
4.目の下のクマのセルフケア
目の下のクマを改善するには、肌のターンオーバーを整えたり、血行を促進したりすることが重要です。具体的なセルフケアを紹介します。
①食生活を見直す

肌のターンオーバーを整えるために、食生活を見直しましょう。食生活が乱れていると肌の健康を保つために必要な栄養素が不足してしまいます。
特に意識して摂りたい栄養素はビタミンAとビタミンE。ビタミンAには目や皮膚の健康を保つ働きがあり、ビタミンEには血行を良くする働きがあります。例えば、ビタミンAを多く含むレバーや卵を使った料理を夕食に1品追加したり、ビタミンEを多く含むアーモンドを間食に食べたりして積極的に摂取を。
また、赤血球を作るために必要な鉄分を摂ると、血流を改善することにつながります。
ほかにも、メラニンの生成を抑え、色を薄くする働きがあるビタミンCや、メラニンを体外へ排出するL-システインなども目の下のクマ改善に役立つ栄養素。これらの栄養素は関わり合って作用するため、どれか1つの栄養素にこだわるのではなく、バランスよく摂取するように心がけましょう。
②スキンケアを見直す
クレンジングや洗顔方法を見直し、目元に刺激を与えないようにスキンケアをすることも大切です。
前述したとおり、目元に刺激が加わるとクマが悪化する恐れが。目元に化粧品やアイクリームなどを塗る際は、人差し指ではなく力が入りにくい薬指を使うようにしましょう。
また、黒クマが目立つ場合は肌のハリや潤いを保つために保湿ケアもしっかりと行うことが重要です。
③ホットアイマスクで温める
ホットアイマスクで目の周辺を温めると、血管が拡張して血流が促進されます。これにより血行不良が原因の青クマの緩和を期待できるのです。
また、血行が良くなると肌に必要な栄養や酸素も行き渡りやすくなります。
ホットアイマスクは、就寝前に使用するのがおすすめ。就寝前に温めるとリラックスでき、睡眠の質を高めることにもつながります。質の高い睡眠で体をしっかりと休めることで、血流改善や肌のターンオーバーを整える効果が期待できます。
④目の周りの筋肉を鍛える
目の周りの筋肉を鍛えてたるみを防ぐことも目の下のクマ改善に効果的です。
例えば、目をギュッと閉じてパッと開くトレーニングをすると眼輪筋を鍛えることにつながります。仕事や家事などの合間に目を休めるための休憩時間を確保し、そのタイミングでトレーニングしてみましょう。
ただし、トレーニングをやりすぎるとかえってクマが悪化したり、目元にシワができたりする可能性があります。1日に何度もやりすぎないようにしましょう。
⑤漢方薬を試してみる

目の下のクマを改善するには、漢方薬の使用もおすすめ。漢方薬は心と体のバランスを整えて、不調の根本から改善することを得意としています。植物や鉱物といった自然由来の生薬でできており、西洋薬よりも副作用のリスクが少ないといわれているのも魅力のひとつです。
目の下のクマの改善には「目の周囲の血流を改善する」「肌に必要な栄養を届ける」「肌の新陳代謝を良くする」といった働きのある漢方薬を選びましょう。
<目の下のクマにおすすめの漢方薬>
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血流を良くして体を温めるとともに、栄養と潤いを補って肌に栄養を行き渡らせます。シミやニキビ、むくみなどにも用いられます。
・桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
血行を促進して栄養や水分の巡りを良くして肌に栄養を行き渡らせるとともに、肌の老廃物の排出を促します。目の下のクマや肌荒れ、シミなどの改善に役立ちます。
漢方薬を選ぶ際は、症状や体質に合ったものを選ぶことが大切です。自己判断で選ぶのではなく、漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談して自分に合ったものを選んでもらいましょう。直接相談に行くのは忙しくて難しいという場合は、オンラインで専門家に相談した上で漢方薬を購入できるサービスの利用もおすすめです。

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)。神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
編集/根橋明日美 写真/PIXTAほか
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