【先輩花嫁に聞く結婚式アイデア集】すべて持ち込み無料の会場で叶えた、二人で創り上げるアットホームな式
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結婚式は一生に一度の大切な節目。今回は、CLASSY.カップルズの井山かおりさんにインタビュー。親族や友人など、大切な人たちとの近い距離感を意識した結婚式には、会場の設計から演出、時間の使い方まで、さまざまなこだわりと工夫が。これから結婚式を予定している人にとってのヒントがたっぷり詰まっています!

◾️Profile
井山かおりさん/空さん(28歳・商社/28歳・商社)
東京都在住。2023年5月、The Okura Tokyoでプロポーズを受け、婚約。2024年1月に入籍し、9月に「IWAI OMOTESANDO」にて挙式。2人ともファッションやデザインへのこだわりが強く、ショッピングが共通の趣味。
「IWAI OMOTESANDO」で叶えた、アットホームな結婚式
@IWAI OMOTESANDO
結婚式の舞台に選んだのは、東京・表参道にある式場「IWAI OMOTESANDO」。会場探しの際には、ふたりでそれぞれ5つずつリストアップし、計10の候補を見比べながらじっくり検討を重ねたといいます。その中でこの場所を選んだ理由には、いくつもの決め手がありました。
「まず、天候に左右されないこと。式当日に雨でも安心できるのは大きかったです。そして、新郎新婦とゲストの距離が近くて、アットホームな雰囲気があることも理想にぴったりでした」(かおりさん)

「IWAI OMOTESANDO」は、ふたりが挙げた条件をすべて満たすだけでなく、「ゲスト中心という新しい結婚式の形」というコンセプトにも深く共感できる、まさに理想の場所でした。
「私たちの理想は、“同窓会のような、結婚式っぽすぎないパーティー”。あくまで自分たちが主役ではあるけれど、ゲストにも主役のように楽しんでもらいたくて。みんなで一緒に盛り上がれる空気感が大切だと思っていました」(かおりさん)
その想いにぴったりだったのが、「IWAI OMOTESANDO」の持つ洗練された挙式空間と、温かみのあるパーティー会場。堅苦しくなりすぎず、でも品のある雰囲気で、ゲストとの距離が自然と近づく、そんな絶妙なバランスに惹かれたといいます。

「IWAI OMOTESANDO」の大きな魅力は、ドレスやケーキ、ペーパーアイテム、音楽など、すべての持ち込み料が無料なこと。自由度の高いスタイルで、自分たちらしい結婚式を実現できるのが特徴です。
「受付からお見送りまでの約3時間分のBGMも、自分たちで選びました。受付から挙式まではShown Mendesの『24 Hours』などピアノ伴奏を中心に落ち着いた雰囲気に、パーティー中はBruno Marsの『Young Girls』や『Just the Way You Are』などアップテンポな楽曲でメリハリを出しました」(かおりさん)
準備に時間はかかるものの、その分、ふたりで創り上げたという実感が深まり、当日もより特別なものになったといいます。
ドレスとリンクさせたブーケと装飾で、一体感を演出
会場装飾は、に依頼。白を基調としながら、ところどころに紫系の色をアクセントとして入れ、お色直し後でも違和感がないようにブーケとリンクさせたデザインにしたそう。

また、ブーケは2着のドレスに合わせて2パターン用意。1着目は白とグリーンで爽やかに、2着目は変化をつけるためにピンクを基調とし、黒いリボンで大人っぽく締めるデザインに。シューズも黒にして、ピンクと黒でコーディネートしたそう。

「特に2着目のブーケにはバンダ(蘭の花)を入れたいというこだわりがありました。時期的に流通が始まったばかりで、フローリストの山内利果さんからは2週間前まで『入手できるか分からない』と言われていたんですが、ギリギリ間に合って本当に良かったです」(かおりさん)
「手紙」がつないだ、心に残るひととき
挙式前には、両家それぞれで手紙を交換する時間が設けられました。

「両親は少し早めに会場に到着して、私たちからの手紙を先に読んでもらったんです。私たち新郎新婦も、両親からの手紙をそれぞれ一人で読む時間があって。その後、手紙を読んだ状態で対面するという流れでした」(かおりさん)
互いの想いを言葉にして届け合う、静かで温かな時間が結婚式の幕開けに。

また、披露宴の最後には、ゲスト全員からふたりに宛てた手紙を受け取る時間も。「この日を通して伝えたいことを手紙に書いてください」と呼びかけ、ひとりひとりが綴ってくれた言葉たちは、今もふたりの宝物になっています。
ゲストを迎えたのは、“二人らしさ”が詰まったウェルカムスペース
会場に足を踏み入れたゲストを迎えたのは、ふたりの想いと個性がちりばめられた演出の数々。
「IWAI OMOTESANDO」の象徴的な演出のひとつが、壁一面に並ぶポスト。そこにはゲスト一人ひとりの名前が記され、それぞれにふたりからの手紙が入れられています。

「ポストを通して手紙を渡すスタイルがすごく新鮮で、ゲストからも『こんなの初めて!』と好評でした。この式場ならではの温かい演出だと思います」(かおりさん)
ペーパーアイテムも、“今の自分たちらしさ”を大切に
結婚式といえば、招待状や席札、プロフィールブックなどのペーパーアイテムも大切な要素のひとつ。かおりさんはこの部分にも、現代らしい工夫を取り入れていました。
「手元に残らず、捨てられてしまうことが多いペーパーアイテムをたくさん作るのが、どこかもったいないと感じていて。それならいっそ、Webで完結できる方法にしようと思ったんです」(かおりさん)

そこで、紙ではなく、公式LINEと連動させたWebページを作成。ゲストにはQRコード付きのカードを配布し、LINEのリッチメニューから新郎新婦のプロフィール、ゲストの席次・紹介、前撮り写真、Web招待状などが見られる仕組みに。
「式が終わったあとも見返せるし、席次表の変更もすぐに反映できて、本当に便利でした。終盤にはLINEでお礼のメッセージや二次会の案内も再送信できて、ちょっとしたアナウンスにも活用できました(笑)」(かおりさん)

席札は、個人で制作を請け負う方に依頼し、手作り感とあたたかさをプラス。案内用のカードはCanvaで自作し、印刷サービスを活用。必要な部分はプロにお願いし、できるところは自分たちで行うというスタイルで進めたそう。
季節を感じる料理と、こだわりが詰まったケーキ
料理とドリンクは、「IWAI OMOTESANDO」ならではの季節感を大切にしたプランを選択。

「9月の式だったので、秋らしさを感じてもらえる料理でした。どの季節に式を挙げても、メニューがしっかり変わるのが魅力のひとつだと思います」(かおりさん)
ドリンクも、“クラフトコーラ(パクチー/セロリ/金木犀/洋梨)”と記載されているなど、飲んでみたい!と思うメニュー表があるのもIWAI OMOTESANDOならでは。そんな細やかな気配りが、ゲストからも好評だったそう。

また、演出の中で唯一行ったのがケーキカット。こちらも式場ではなく、自分たちでケーキ屋さんと直接やり取りをしてオーダーしたそう。
「コストを抑えたかったというのもありますが、どうしてもケーキの上に白いバラをのせたくて。でも食用のバラってすごく高くて…できるだけ安く実現できる方法を探して、理想に近づけました」(かおりさん)
ドレスは、自分らしさを叶える2着を
準備期間は約1年。式の約8ヶ月前頃から始めたドレス選びでは、着たいドレスが予約で埋まってしまうのが嫌という思いから、早めに動いたそう。3店舗を回った後、最終的に2着ともでセレクト。
1着目は、機能性と美しさを両立した「NEWHITE(ニューホワイト)」
1着目に選んだのは、「NEWHITE(ニューホワイト)」の「DESTENY DRESS」。スレンダーラインのシルエットが美しく、狭めの会場でも動きやすいという実用面でも魅力的なドレスです。

「スレンダーラインが好みで、会場はゲストとの距離が近い分、足さばきの良さが大事でした。ボリュームがあると通りにくいので…。あと、個人的に上半身が薄いのが気になっていたんですが、このドレスは片側だけにレースがあしらわれていて、柔らかさも出て、体型をきれいに見せてくれるところが決め手になりました」(かおりさん)

一方で、スレンダーなシルエットだからこそ、体のラインが出やすいのが少し不安だったそう。挙式2ヶ月前からは軽い筋トレやエステ、食事制限などで体づくりに励み、本番に向けて自信を整えたといいます。
「下着のラインが出てしまうのも気になったので、最終的にはガードルのみで対応しました。NUMBER 5の担当者さんにも相談して、ユニクロのノンラインシェイパーショーツ(31 BEIGE)がちょうどよかったです♡」(かおりさん)
2着目は、一目惚れしたワッフル素材のドレス
お色直しでは、挙式とはまったく異なる雰囲気のドレスをチョイス。2着目に選んだのは、「FEKIH(フェキ)」の「ISOLDE DRESS」。一見シンプルながら、ワッフルのような凹凸感のある独特な素材とフォルムが印象的な一着です。

「実は、カラードレスでピンとくるものがなかったんです。だから白から選ぶことにして、その代わりに質感やデザインで印象をガラッと変えたくて。『見たことない!』『これ可愛い!』って、一目惚れでした」(かおりさん)
1着目がレースの柔らかな印象だったのに対し、2着目はファッションアイテムのようなモードさと遊び心が際立ち、白×白の組合せでありながら、まったく異なる印象を演出しました。
小物にも、自分らしさと実用性を
ドレスだけでなく、アクセサリーやシューズ、ネイルに至るまで、井山さんのセンスとこだわりが光ります。
1着目では、ハンドメイドサイトで選んだパール系のアクセサリーをセレクト。2着目では、NUMBER 5でレンタルした大ぶりのイヤーカフを着用し、印象を変える工夫を。

シューズは2足とも購入。1着目はZARAのシンプルなデザイン、2着目は〈PELLICO〉のミュールを選び、「式のあとも使えるように」と実用性も意識したセレクトに。さらに、ネイルもドレスに合わせてチェンジ。
「誰も気づかないかもしれないけど、2着目のドレスとブーケにはどうしてもボルドーのネイルがしたくて。ネイルチップを用意して変えました」(かおりさん)
ロングヘアからボブへ。髪型で魅せたサプライズ演出
ゲストの記憶に最も残った演出のひとつが、お色直し時のヘアカット。なんと、再入場のタイミングでロングヘアをばっさりカットし、ボブスタイルにチェンジするという大胆なサプライズでした。

アップスタイル → ダウンスタイル → カット後のダウンスタイルと、3段階の変化を自然に繋げて披露。繊細な変化と大胆な決断を組合せた井山さんならではの演出に、会場全体が驚きと笑顔に包まれました。
「ドレスを白から白に変える予定だったので、印象の変化をつけたくて。ずっと伸ばしてきた髪だったけど、このタイミングで切ろうって決めました。結果、ゲストからは『2着目も白!?』って驚かれて、さらに『髪も切ってる!』って二段階で驚いてもらえて、すごく満足でした(笑)」(かおりさん)

空さんもこのタイミングで前髪を下ろし、さりげなくシンクロした再登場に。美容師ではないと難しいカットも想定し、Instagramでコンタクトをとったに事前に相談・依頼するなど、準備にも抜かりなし。

また、「IWAI OMOTESANDO」の動線を活かした“影中座”も印象的。
「盛り上がっているゲスト同士の会話を止めたくなかったので、気づいたら私たちが会場からいなくなっている、というスタイルにしました。アナウンスで初めて“お色直し中だったんだ”と分かるような、静かな演出も素敵だなと思ったんです」(かおりさん)
ゲストとの距離感を大切にした、自由で温かな空間づくり
〝会話を止めない結婚式〟をコンセプトに掲げる「IWAI OMOTESANDO」。その理念に共感したふたりは、ゲストとの自然な交流をなによりも大切にした演出を選びました。たとえば、一般的には定番となっているプロフィールムービーはあえて流さず、会話の流れを止めない工夫も。
「披露宴会場には高砂がなくて、みんなと同じ長テーブルを囲むスタイル。ゲストとの距離の近さと、プライベート感のある空間を実現できて本当によかったです」(かおりさん)
ふたりは長テーブルの片側中央に着席し、時折友人の席へ自ら足を運んで歓談するなど、自由な時間を過ごしました。
「『距離が近すぎて、こんなの初めて!』と言われたり、半年経っても『楽しかった』って言ってもらえることが多くて、うれしかったですね」(かおりさん)
センスと心配りが光る引き出物
引き出物には、「BARNEYS NEW YORK(バーニーズニューヨーク)」のギフトカードをセレクト。

「荷物にならないようにという配慮もありましたし、自分の好きなものを選んでもらえるのが一番いいなと思って。二次会もあったので、コンパクトさも重視しました」(かおりさん)
中身のラインナップも、一般的なカタログギフトとは一味違う個性があり、ゲストにも喜ばれたそうです。
感謝とつながりを実感する、一生に一度の時間
結婚式を終えて、井山さんが強く感じたのは、家族や友人とのつながりの尊さ。
「名古屋から東京に来て、両親とは離れて暮らしていますが、改めて育ててくれたことへの感謝の気持ちが強くなりました。これからも定期的に帰省して両親と過ごす時間を大切にしたいです。また、夫の家族ともより関係を深めていきたいと思っています」(かおりさん)
また、これまでの人生をともに歩んできた友人たちへの想いも、より一層深まったといいます。
「中学、高校、大学の友達、会社の同期や後輩が参列してくれました。出会った日から今日まで仲良くしてもらえていることにとても感謝しています。このご縁を大切に、これから先もたくさんの時間を共有していきたいです」(かおりさん)
結婚式は、これまでの人間関係が一度に集まるかけがえのない機会。あの日交わした言葉、笑顔、あたたかなまなざし——そのすべてが、これからふたりの人生を支える確かな礎になっていくのでしょう。
これから式を挙げる人へ——井山さんからのリアルなアドバイス
◆やってよかったこと
「ゲストとの距離を最優先に会場選びをして本当によかったです。同窓会というテーマ通り、みんなが同じ目線で楽しめる結婚式になりました。また、ドレスは早めに動いて正解。理想のものに出会えたし、2着とも白という珍しい選択も、ヘアカットという演出でしっかり変化をつけられました」(かおりさん)
◆やっておけばよかったこと
事前にしっかり確認しておけば…と少し後悔しているのが、カメラマンに関することだそう。
「IWAIさんに依頼したカメラマンはポートレート撮影(ゲスト一人一人の写真)に特化していて、式全体のシーンがあまり撮れていませんでした。事前にどこまで撮ってくれるのか確認しておけばよかったなと感じています」(かおりさん)
取材・編集/藤井由香里