【なぜ1日1〜2食なの?】!超多忙なドクター3名の食生活が意外だけど、納得しかなかった!

治療を通して私たちの健康と美を支え、豊富な知識を有する医師の皆さんが、普段どんな食べ物を選んで自身の健康に役立てているのか、知りたい!と思いませんか?今回は、1日1~2食などと多忙を極めながらも、パワフルに仕事をこなすドクターの方々の食事内容にフォーカス。大腸がん専門医の風間伸介先生、がん研究・予防医療を進める医師の加藤容崇先生、産婦人科医の高尾美穂先生がベストコンディションを保つ食事をご紹介します。

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教えてくれたのは…

焼津市立総合病院 病院長
風間伸介先生・消化器外科医 

東京大学医学部付属病院を経て現職に。特に大腸がんを専門にしたおなかの外科医を30年以上歴任。腹腔鏡下手術、ロボット手術、化学療法などを専門領域としている。食事に合わせてワインや日本酒を嗜むことが大好き。好きが高じてワインソムリエ、日本酒ディプロマの資格を持つ。

定番の朝食は、ヨーグルトとフルーツ、味噌汁、野沢菜漬け、コーヒーです。味噌汁は生まれ育った長野県で採ってきた「じこぼう」というきのこの味噌汁。野沢菜も長野県のもの。生まれ育った土地の食物は、体質に合う特徴があります。発酵食品は色々ありますが、ヨーグルトや納豆を好んで食べています。手術日も外来日も決まって、朝と午後に行うルーティンはコーヒーを煎れて飲むこと。精神の統一、リラックス効果、ストレス解消にもなるので、この時間を大切にしています。

料理は妻が作ったものですが、大好きな日本酒やワインと合わせて、旬のものを”少しずつ、たくさん”ゆっくり食べます。旬のものには、その時期に体に起きやすい変化を整える働きがあり、栄養価も高くなります。

「筍ご飯」「蛤と菜の花のお吸い物」「スペアリブの香草焼き」「レンコンと新じゃがのグリル」「タラの芽とそら豆の天ぷら」「ホワイトアスパラガスのオランデーズソース」「ホタルイカとわかめ」「生春巻き」と、純米大吟醸の生酒。春の食材が勢揃いです。お米が好きなので、炊き込み、鯛めし、パエリアなどごちそうご飯にして満足度を高め、少量いただきます。お肉は香草やレモンを使って調理すると塩分を控えられます。静岡県の焼津市というお魚が美味しいところで勤務しているので、新鮮な魚介類をシンプルな調理で美味しく食べられてヘルシーです。野菜は、サラダより生春巻きのようなお酒にも合うメニューに調理します。
腸内細菌の構成やバランスは人それぞれ違い、崩れた時に様々な疾患に関与すると言われているので、発酵性食物繊維(穀類、果物類、豆類、海藻類、根菜類、芋類など)を意識しています。無理して食べるのではなく、自分の好きな食類を摂取するようにしています。

手術は8時間ほどの長時間に及ぶことも多く、途中で飲食をすることはないので、1日2食の習慣になりました。外科医の朝は早く7時頃には出勤します。朝食は腹持ちの良いものを最低限。外来日は朝食を抜いて、昼食と夕食の2食にします。間食もしません。朝食は体を起こして温める食事。夕食は満足させる食事です。

2食で共通していることは、美味しさも栄養素も一番高い旬のものを楽しむ心、妻や自分が生まれ育った土地のものを取り入れ、家族と楽しく食べる時間を大切にしています。そのために食の基本となる調味料にもこだわっています。醤油は喜多方の2年醸造の丸大豆醤油、塩は沖縄産、味噌は信州味噌、出汁は茅乃舎と煮干しです。

1日1食のほうがパフォーマンスが向上。必須アミノ酸を補給できる食卓に

教えてくれたのは…

慶応義塾大学医学部特任助教
加藤容崇先生・医学博士 

がんの遺伝子解析が専門の医師。サウナをはじめとする世界中の健康習慣を最新の科学で解析することが第二の専門。著書に『医師が教えるサウナの教科書』。日本サウナ学会代表理事も務めている。

1日でちゃんと食べるのは夕食のみ

朝食、昼食を食べる機会を持てないのは仕事の忙しさから。ただ朝晩に自分で焙煎したコーヒーは飲んでいます。香りが良い豆を選び、浅煎りにしています。お気に入りはルワンダの豆。どうしてもおなかがすいたら、ナッツをつまんだり豆乳を飲んだりしています。

ほとんど毎日サウナに入るので、サウナの後に食事をします。サウナの後のご飯は格別に美味しく、味覚は甘みを感じやすくなっているので、釜焚きご飯を食べるのが醍醐味です。サウナでは多幸感を感じるβ-エンドルフィン、睡眠に必要なセロトニンが分泌されます。そのときにアミノ酸が消費されるので、アミノ酸のうち体内で作ることができない必須アミノ酸を意識して、ひややっこや高野豆腐をよく食べます。セロトニンを作るのに必要なビタミンB6も夕食で。この日は鮭の酒粕漬け。北海道でも仕事をしているので。旭川の男山酒造の酒粕で漬けた鮭です。マグロのお刺身、レバーもビタミンB6が豊富なので積極的に摂取するようしています。
毎日続けられることが大切ですので、食べたいものを食べながら栄養素を意識してみる、旬のものを取り入れる、ご飯の前に豆乳を飲んでみるなど、できることからトライし、継続できれば次のステップに進むようにしています。

“お腹が空いてから食べる”が基本。自分に必要のないものはとりません

教えてくれたのは…

イーク表参道 副院長
高尾美穂先生・産婦人科医 

東京慈恵医科大学付属病院産婦人科助教、他を経て女性のための統合ヘルスクリニックの現職へ。ヨガの指導者でもあり、スポーツドクターとしての顔を持つ。全国各地で産婦人科医として、日々をよりよく生きるヒントとなる講演活動に奔走し、TV出演も多数。

朝食はトマトジュースと豆乳を割ったものを

お腹がすいていないと感じるときは、朝・昼・夜いかなる時でも、食べないという選択をします。私の場合、お腹いっぱいのほうがパフォーマンスがよくないという実感があり、お腹がすいてから食べる習慣になっています。例えば前夜が会食だったとか、地方出張に行ったときなどは普段とは違うリズムになることがあるので、お腹がすくまで食べないことでリセットします。そうすると、体が軽く、頭がよく働き、眠くなりにくく、太りにくいです。更年期世代ではありますが、太る悩みは少ないです。お腹がすいていない日の朝食は、豆乳と完熟トマト100%のジュースを1:1で混ぜたものを常温で飲みます。お腹がすいていれば、炊き立てのご飯にめかぶ納豆と味噌汁です。

昼食は、お弁当の形でいただきます。絶対に食べるのはご飯をお茶碗1杯強、おかずは晩ご飯の残りを1品、もう1品は具だくさんの味噌汁で、具は油揚げ、なめこ、わかめ、豆腐が定番です。

夕食はやはりご飯と、おかずのメニューはその時々で大きく変わりますが、お鍋が多く、好きなのは豆乳ベースで白菜、大根をピーラーで薄切りしたもの、もやし、薄い豚肉が入ったものをよく食べます。そして自分に必要ないものはとらないようにしています。その一つがアルコールです。仕事柄喋らないといけないので、口の中が乾くのが嫌で、味の濃いものも食べないようにしています。

間食はフルーツを食べることが多く、自分で皮をむかなくてもいい、いちご、アメリカンチェリーなど。仕事の後ジムに行くときは、空腹で運動するのはよくないので、診療が終わってから白米にふりかけをかけて食べたりもします。とにかくお米が好きなので、山形の美味しいお米にこだわっています。

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取材/金子美智子 編集/浜野彩希

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