【大阪・関西万博】最高値1キロ100万円の「奇跡の塩」が味わえるチャンスなど、大人が見るべきパビリオン3選!

大阪万博に行ってきました!今回は、母の日も近いということで、感謝の気持ちも込めて、1970年代の大阪万博を体験している母との2人旅。大型の派手な演出のパビリオンも魅力的ですが、落ち着いた空間で、五感を使って体感できる、まるで美術館の様な展示を中心に大人世代の楽しみ方をご紹介したいと思います。
また、最高値が1キロ100万円という田野屋塩二郎氏の「奇跡の塩」のスープや25年後にもらえる梅干しチケットなど体験も盛りだくさん。もちろん、STORY世代の高学年、中高生のお子さんと一緒でも楽しめるので家族連れにもオススメです。
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どんなパビリオンがあるの?

大阪・関西万博は、屋外も含めた敷地面積は約155ヘクタールにおよび、180以上を超えるパビリオンがあります。大まかに国内パビリオン、海外パビリオン、8つのシグネチャーパビリオンの3種類があります。
<国内パビリオン>
国内パビリオンは開催国と地域が出展する4個の「日本パビリオン」と企業が展開する13個の「民間パビリオン」があります。
<シグニチャーパビリオン>
万博会場の中心に位置し、各界で活躍する8人のプロデューサーがテーマごとにそれぞれ展開する「シグネチャープロジェクト」の起点となる展示パビリオンです。
シグネチャーパビリオンは、それぞれ異なるテーマを軸に、プロデューサーと建築家の対話から生まれた個性豊かな8つのパビリオンは、どれも見応えがあります。
今回は、STORY世代が楽しめる、特に建築やアート好きにはたまらない、クリエイティブなパビリオンを「民間パビリオン」と「シグニチャーパビリオン」から3つご紹介します。
美しい建築とアートと共に海洋汚染問題を考える「オーシャンドーム」

ドーム型のユニークなデザインが目をひくのが、「民間パビリオン」のひとつ、NPO団体であるゼリ・ジャパンによる「BLUE OCEAN DOME」です。
海洋プラスチックごみによる汚染を2050年までにゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」の実現に向けて、海洋資源の持続的活用と海洋生態系の保護をテーマにしたパビリオンです。
地球保護活動を単発のボランティア活動ではなく、持続可能なビジネスとして構築し、広めていくという意気込みを感じました。
<世界初!竹・カーボン・紙のドーム建築>
建築を手掛けたのは、世界的に有名な建築家・坂茂(ばん しげる)氏。A、B、Cと3つのドームがあり、竹、カーボン、紙と異なる建築素材で、建物自体も見応えがあります。
水のスペクタクルで癒される「ドームA」

パビリオンを訪れる人々を出迎えるのが、こちら「循環」をテーマにした「nomena・エンジニア集団」による「水」のスペクタクル。超撥水塗料をほどこした真っ白な盤面を、ころころ、さらさら、にょろにょろと水がかたちを変えながら駆けめぐっていきます。

海から蒸発し、雨となって山に降り、川を流れ、湖や池をつくりながら海へと戻るという、水の一生を眺めていると、心を清められ、まるで「みそぎ」の様な体験をすることができます。
<竹素材の弱点を克服した竹素材のドーム>
また、ドームは3〜5年で成長する持続可能な竹素材で作られています。そのままだと直射日光により割れやすいという弱点を、最新の技術を用いて集成材にすることで解決。軽量で木材より強く、加工もしやすい竹集成材を新しい建築構造素材として提案しています。
戦慄の映像体験のできる巨大球体シアター

真っ白なドームの次は、トンネルのような通路を抜けると宇宙空間のような、漆黒の巨大球体シアターへ。WOW(ビジュアルスタジオ)による、神秘的な映像体験が待っています。
高精細のLEDスクリーンに映し出されるのは、青く輝く水の惑星・地球。いのちの誕生から、躍動する魚の群れ、サンゴ礁の豊かな生態系、未知の深海生物などの素晴らしい映像に引き込まれていきます。
そして、続くのはゴミに侵食される地球。映像と共に汚染に飲み込まれる生命の嘆きの様な悲しく、切なく、美しく、でも轟くような力強い歌声が、響き渡ります。
強烈な映像体験は、鑑賞者の心に深く印象を残すことでしょう。
<CFRPドーム>
「ドームB」では、建築の軽量化を命題に、航空宇宙や自動車などに用いられるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を主構造として採用。鉄の1/5の軽さでありながら同等の強度を持つこの素材により、杭を打たずに建設し、廃棄物を出さずに撤去できるパビリオン建築を実現しています。
また、映像では、プラスチック問題を定義しながら、あえてプラスチック素材を使用することで、プラスチックは「悪」として捉えるのではなく、再利用するなどの循環資源として活用を提案している点が非常にユニークな視点だと感じました。
「ドームB」は坂氏が建築設計を手掛けるモルディブのリゾートホテルへの移築が決まっています。
あの最高値1キロ100万円の塩次郎の「奇跡の塩」が味わえる⁉

最後の「ドームC」では、熊野の天然水と、最高値が1キロ100万円という高知の塩職人・田野屋塩二郎氏の「奇跡の塩」を組み合わせた拘りの「海と山の超天然水」を味わうことができます。監修はなんと料理研究家の土井善晴先生。
そして、お値段も驚きの540円。せっかくなので、一杯頂くことにしました。
注文をすると、まるで抹茶をたてるように丁寧に淹れてもらえます。お味は、塩水と言ってしまえば、それまでですが、じっくり味わうとまろやかで、旨味を感じることができます。
入手困難な「奇跡の塩」を味わうことができるので、料理好きには滅多にできない経験になると思いますので、ぜひお試しあれ!
<再生紙でできた「ドームC」>
坂 茂氏の建築を象徴する建材として「ドームC」の骨組みには再生紙の紙管、床も紙材が使われています。通常は紙や布などの巻き取り芯材として使われるこの素材を、パビリオンの構造材として展開しているそうです。
野外型のアート体験ができる「Better Co-Being」

次は、「シグニチャーパビリオン」から「Better Co-Being」です。健康や医療政策を専門とするデータサイエンティストとして活躍中の慶應義塾大学教授・宮田裕章氏がプロデュースする野外型のパビリオンです。
<屋根も壁もない野外の「Better Co-Being」のテーマは「共鳴」>
建物は、万博会場の中心にある「静けさの森」と調和した、屋根も壁もないユニークなデザインが特徴。「共鳴」をテーマに、屋根も壁もなく、「静けさの森」と一体となって佇むパビリオンです。
それぞれの体験は「共鳴」をテーマにした3つのアート体験とエピローグで構成されています。デジタル技術を駆使したツールで、来場者の動きを読み取り共有し合うことで、共鳴体験を強めます。
事前予約の少人数制のツアーなので、混雑を避けて、静けさの森の中のアート作品をゆっくりと体験することができます。
データを連携した共鳴体験に導く2つのアイテム

まず、会場に到着すると「石ころ」と呼ばれるディバイスと専用アプリを連動させます。ツアーガイドが丁寧に教えてくれるので、事前の準備がなくても大丈夫です。
・石ころ
ツアーの案内役となる「石ころ」で、3D ハプティクスという技術を応用し、不思議な触覚で来場者を共鳴体験に導きます。
・専用アプリ
来場者の共鳴体験をサポートする WEB アプリです。万博の期間を通じて来場者の体験をアーカイブし、他者の多様な視点・価値観への気づきを促します。アプリを利用する場合、スマホが必要になりますが、「石ころ」だけでも楽しむことができます。
デジタル技術×アート 3つの共鳴体験

・Sequence1「人と人との共鳴」:塩田千春「言葉の丘」
シークエンス1では「人と人との共鳴」をテーマに、自己と他者を見つめ、「何を通してつながるか」を再認識する体験ができます。「言葉の丘」は小高い丘にある赤い糸と多言語の文字、線で形作られた机と椅子で構成された作品です。
幾重にも張り巡られた赤い糸と宙を舞う多言語の文字が、ふだんは意識されにくい目に見えないつながりを示唆しています。
・Sequence2「人と世界の共鳴」:宮島達男「Counter Voice Network – Expo 2025」
シークエンス2では、「人と世界の共鳴」をテーマに、丘からなだらかなスロープを降りていくにつれて展開される、音声を軸にしたインスタレーション作品です。
様々な言語(日本語、英語、フランス語、マレー語など)を用いて、異なるリズムで0を抜いたカウントダウンが鳴り響きます。声が聞こえてくる坂道を下る体験は、時間は有限であり、死に向かっていることを浮き彫りにし、不思議な感覚になります。

・Sequence3「人と未来の共鳴」:宮田裕章「共鳴の空」、 宮田裕章 with EiM「最大多様の最大幸福」
シークエンス3の「共鳴の空」は、ビジュアル的にも楽しい、虹が出現するインスタレーションです。キャノピー下に人工の雨を降らせ、どこに虹が現れる分らず、思いがけない体験が広がります。
また、「最大多様の最大幸福」は宮田裕章氏とクリエイティブチームEiM(エイム)が手掛けるサンキャッチャーが取り付けられたインスタレーションもあります。
晴れた日には自然光を浴びて虹色の輝きが広がり、曇天や雨の日には霧と人工光のコントラストが幻想的な光景を作り出します。
残念ながら、体験した日は曇りで虹は現れませんでしたが、水に濡れたサンキャッチャーが、時折差し込む光に反射して、とても美しかったです。
・エピローグ
宮田裕章と真鍋大度らが手掛ける最後のエピローグでは、これまでのアートの体験の集大成となります。来場者がそれぞれの体験やインスピレーションをふしぎな石ころ「echorb・エコーブ」を通じて持ち寄ることで、球体LEDの装置に可視化されます。
素敵なお土産付き!

未来とは他者との結びつきであると感じさせられる、感慨深い体験でした。また「Better Co-Being」の体験は予約制ですが「静けさの森」は自由に出入りできるので、水辺があったり、丘があったり、訪れるだけでも楽しむことができます。
日常の慌ただしさを忘れる静かな時間を味わってくださいね。体験の最後には嬉しいお土産のサービスもありますよ!
空想のマーケットで学ぶ食育「EARTH MART」

最後にご紹介するのは、「シグニチャーパビリオン」の「EARTH MART」です。
コンセプトは「食を通じて、いのちを考える」。地球を全ての生き物が必要な食べ物を分け合う「市場(マーケット)」と見立て、地球にある有限の資源の大切さと、それを分け合う喜びを伝えるために「EARTH MART」と名付けられたそうです。
館内には「プロローグ」、「いのちのフロア」、「未来のフロア」、「エピローグ」という大きく4つのゾーンがあり、全部でおよそ20個もある充実したコンテンツです。
料理や食に興味のあるSTORY世代読者に、オススメのパビリオンです。また、食育を学べる場として、お子さんとも訪れてほしいパビリオンでもあります。
「いのちのフロア」で学ぶいのちの大切さ

<日本人が一生に食べる28,000個の卵のシャンデリア>
「いのちのフロア」では、まるでスーパーマーケットで買い物するような感覚でワクワクしながら、これまで当たり前だと思っていたことをリセットし、新しい食べ方と向き合う様々な体験が散りばめられています。
例えば、日本人が一生に食べる卵の量は約28,000個。その量は世界トップクラスで年間300個以上を消費し続けています。28,000個と言ってもピンときませんが、会場には同じ数の卵の殻を原料に使った卵のオブジェが飾られ、その圧倒的な量に驚かされます。

<ねぶたの技法を用いた巨大ショッピングカート>
この巨大なショッピングカートは、日本人一人が10年間に消費する食糧の体積を表現する作品です。日本人の年間食糧消費量(約618kg)をもとに、食材ごとの重量密度から計算された総体積約810リットルを視覚化。
京都芸術大学の学生による青森ねぶた祭で知られる「ねぶた」の技法を用いた作品で、和紙と針金、木組みを組み合わせた構造になっているそうです。
食糧消費が分かりやすく可視化され、フードロス問題を意識するきっかけになる作品だと感じました。


<最後まで見応えのあるエピローグ>
パビリオン最後の空間では、来場者同士が大きな食卓のようなテーブルを囲む「エピローグ」が待っています。
大きな卓上のスクリーンに美しい映像が展開される見応えのあるストリーで最後まで楽しむことができました。
25年後に受け取れる「万博漬け」チケットが貰える!

<25年後に味わう梅干し「万博漬け」>
忘れずに受け取りたいのが梅干しチケット、「UMEBOSHI ~BANPAKU-ZUKE〜2025→2050」。ただし、梅干しを受け取ることができるのは、25年後の2050年。
25年後は、今度は、娘が私の手を引いて、万博に連れて行ってくれるのだろうかなと、今から遠い未来に思いを馳せています。未来につながる粋なプレゼント、嬉しいですよね。
ぜひ、「EARTH MART」を訪れて、「万博漬け」チケットをゲットしてくださいね!
「進化する冷凍食品」が食べられる!ランチは「テラスニチレイ」がオススメ

大阪・関西万博情報&アクセス
<紙の地図は必須!>
地図はこちらを参照してください。会場では有料で販売していますが、購入に並ぶこともあるので、予め用意しておくと便利です。
<チケットのORコードも印刷を忘れずに!>
電波が繋がらずすぐに出せなかったり、頻繁に表示しているとすぐにバッテリーがなくなってしまうので、会場内でのチケットは全て印刷をオススメします。予備の携帯やタブレットのバッテリーも必ず持参しましょう。
<アクセス>
新幹線を利用の方
・JR新大阪駅からJR京都線で大阪駅に向かい、大阪駅で大阪環状線(内回り)に乗り換えてJR弁天町駅に向かい、弁天町駅ででOsaka Metro中央線へ乗り換え。
・Osaka Metro新大阪駅からOsaka Metro御堂筋線で本町駅に向かい、本町駅でOsaka Metro中央線へ乗り換え。
取材/Rina Ota
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