乃木坂46・久保史緒里さん『同期の“梅”がキャプテンの今、自分にできることを模索しています」
The post 乃木坂46・久保史緒里さん『同期の“梅”がキャプテンの今、自分にできることを模索しています」 appeared first on CLASSY.[クラッシィ].

何年か前に、取材させていただいたことのある久保さん。そのときも真摯に仕事に向き合う姿勢が記憶に残っていましたが、今回お会いしてとても明るく、楽しそうにお話しする姿が印象的でした。元々はネガティブ、という彼女がどう自分と向き合ってきたのか。隠すことなく語ってくれました。
“大丈夫?”と聞かれるのがしんどい人もいる。同期がキャプテンの今、自分ができることを模索しています

小さい頃からお喋りが大好きで、楽屋でもずっと話している派。けれど、グループのバランスを考えたときに、自分は前に出るタイプではないと思っていたので、その部分は出していませんでした。でも、約3年前にスタートした『乃木坂46のオールナイトニッポン』でラジオパーソナリティを務めることになって。それまで表に出してこなかった、自分の価値観や素の部分を恥ずかしがらずにさらけ出していかないと、面白くないコンテンツになってしまうな、と他のパーソナリティさんたちを見て感じました。それまでは周りからのイメージを第一に活動していましたが、パーソナリティという立場になるにあたり、見せたい自分を見せるだけでは続かないのではと。番組名にグループ名が入っていることもあり、繋いでいく使命感もありました。腹をくくって、アイドル生活をリスタートするつもりで自分を出していくことにしましたが、始めた頃は、グループにいる姿とのギャップに戸惑う声も正直ありました。それでも、メイクしたままとかお風呂に入らず寝てしまう話や、どうしようもなくツイていない話を赤裸々にすることで、好きになってくれた方もいます。求められる自分でいるのは大事だけど、以前の私はそこに固執しすぎて、本当の自分がわからなくなっていた。元々、相手の考えや意見を気にしすぎてしまう性格。場の空気を重視して、自分がどう振る舞えば円滑に進むかを優先していたので、無意識のうちにしんどくなっていたのかもしれません。ラジオという大きな軸ができて、「素の自分も存在していいんだ」と気づけたことで、より自分らしく活動できるようになりました。
「あっちの立ち回りいいな」と悩むこともありました

とはいえ今も周りと自分を比べてしまいます。場が円滑に進むように振る舞いつつも、「あっちの立ち回りがいいな」と感じて悩んだ時期もありました。考えすぎる性格なので、生まれながらの才能を持っていたり、自分がどんなに努力しても超えられない人柄に触れると、羨ましく感じたり。アイドルの世界でそういう人をたくさん見てきたので、自分と比較して、「私もそっち側に生まれたかったな」と思うことも…。ないものねだりかもしれませんが、先輩・後輩・同期に限らず、ありますね。もちろん周りからの評価も気になりますが、数には縛られないようにしています。評価してくれる人がひとりでもいるなら、その人のために頑張ろうと思える。声の大きさや人数ではなく、自分が信頼している人の評価に耳を傾けるように心がけています。
同期の梅がキャプテンだからこそ、私ができることは...と考えます
4期生、5期生と後輩が増える中で、先輩としての立ち回りを考えることが増えました。今は、なるべく一歩引いた目線で見ることを心がけています。5期生の悩みは4期生に聞いてもらって、3期生は気づいていないふりをしつつ、全く違う話をして見守る。「大丈夫?」の言葉がしんどくなっちゃうときもあると思うんです。自分も後輩の立場で悩んでいた頃、親身になってくれる先輩もいれば、あえて触れずに寄り添ってくれる先輩もいました。どちらの優しさも心に染みましたが、自分が先輩になって求められているのは、一歩引いて見守る役目だと感じています。元々、自分が存在する意味を考えがちなタイプでしたが、同期の梅(梅澤美波さん)がキャプテンに就任してからは、常に自分にできることを模索しています。梅は空気をビシッと締めるのが上手。梅が緊張感を作る力を持っているからこそ、自分は逆に空気を緩める立ち位置でいられたら、と思っています。梅が締めて、私が和ませる。どちらもグループ活動には必要だから、お節介かもしれないけれど、同期の連携でそういう環境を作りたい。私には、キャプテンとかセンターとかわかりやすい肩書はないけれど、自分にできることはなんだろうといつも考えていますね。同期である梅がキャプテンでいてくれるから、グループにも自分にも向き合う時間が増えて、そこで気付きを得る楽しさも実感しています。
本質的には超ネガティブ。悩むことは今もあるけれど、強制終了

本質は超ネガティブ人間です。「今日の楽屋でのあの発言、よくなかったかな」とか「バラエティで放った一言、大丈夫だったかな」とか、反省しながら想像しては悲しくなっていました。以前は、気にしてしまうと3日間くらい頭から離れなかったのですが、今はそこまでは持っていかないと決めています。帰り道に心の薬になるような音楽を聴いて、涙を流したら終わり。仕事で失敗したとき、人を傷つけてしまったときなど、感情によって聴く曲を変えて、涙で浄化します。帰り道という限られた時間でとことん落ち込んで強制終了。自宅はお気に入りの空間にしているし、いい気持ちだけでいっぱいにしたいので、なるべくネガティブな感情やモヤモヤは持ち帰らないようにしています。
結局自分を大事にしなくちゃ、と気がつきました
昔は部屋も散らかっていましたが、家が乱れると心も乱れると気づいて、今はキレイにしやすい部屋作りにこだわっています。“丁寧な暮らし”とまではいかなくても日々の暮らしを大切にしたい。自炊を楽しむとか、スーパーでお肉を30%引きで買えて嬉しくなるとか、小さなことに感動できる余裕も持ち合わせていたいです。自分が幸せでいるためには、自分を大事にしなくちゃいけない。そのために環境を整える必要があることは、グループの先輩たちから教わってきたこと。自分が心地よく生きるための方法に割と早い段階で出合えたのは、ありがたいと思っています。
【衣装クレジット】ジャケット¥63,800(ランバン オン ブルー/レリアン)シャツ¥24,000ビスチェ¥25,000(ともにシーニュ)デニムパンツ¥28,600(ウォードブルー/ヤマツゥ)イヤリング¥1,760(お世話や)リング〈右手〉¥23,100(ヴァーミリオン)リング〈左手〉¥62,700(ヴァンドーム青山/ヴァンドーム青山 プルミエール 伊勢丹新宿店)バングル¥41,800(セシル・エ・ジャンヌ/セシル・エ・ジャンヌ 青山店)シューズ¥15,950(ダイアナ/ダイアナ 銀座本店)

お気に入りの空間には大好きな香りものが欠かせません
キャンドルやお香の香りものが大好きで集めています。プレゼントでいただくことも多く、思い出と一緒に香りを楽しめるのも嬉しい。もらったものはすぐに飾っちゃうタイプです。おうちは私のお城なので、思い入れのある香りでいっぱいにしたいし、それが癒しになります。なかでもお気に入りは、私の舞台を観に来てくれた5期生の井上和ちゃんから贈られたお香。桜を題材にしていた舞台だったこともあり、桜の香りとお香立てを選んでくれて、思い出深い香りです。
久保 史緒里さん
2001年生まれ。宮城県出身。2016年「乃木坂46 3期生オーディション」に合格し、デビュー。アイドル活動と並行して、モデル、俳優としても活躍。2022年からはニッポン放送「乃木坂46のオールナイトニッポン」のレギュラーパーソナリティに就任。俳優としての主な出演作は、NHK大河ドラマ『どうする家康』、NHK『未来の私にブッかまされる⁉』、劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎「天號星」など。2月7日公開の映画『誰よりもつよく抱きしめて』では、三山凌輝さんとともに主演を務める。
撮影/土山大輔(TRON) ヘアメイク/室橋佑紀〈ROI〉 スタイリング/近藤和貴子 取材/坂本結香 編集/小林麻衣子 再構成/Bravoworks,Inc.
CLASSY.2025年3月号「私たちの取捨選択」より。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。