「初デートで高級店」は危険?庶民派居酒屋の彼とマチアプで結婚した理由とは
The post 「初デートで高級店」は危険?庶民派居酒屋の彼とマチアプで結婚した理由とは appeared first on CLASSY.[クラッシィ].

いまや出会いのスタンダードとなっているマッチングアプリ。でも「婚活って、本当にうまくいくの?」「どうやって本気の人を見分ければいいの?」という声も多いはず。
マッチングアプリでの結婚、略して「マチアプ婚」で幸せを掴んだ方々に、運命の夫を見つけるまでのリアルな秘訣を掘り下げます。
今回は、27歳で始めたマッチングアプリで職業を伏せ、ゴルフや旅行など趣味をアピールポイントにしたという客室乗務員のMさん。全くオシャレじゃない!と感じた居酒屋デートから始まった最後のマッチングで、まさかの同業他社の彼と出会い、理想の結婚を叶えるまでの軌跡に迫ります。
アプリ婚妻DATA

M・Kさん(35歳・客室乗務員)
N・Kさん(36歳・航空会社)と結婚
【夫と出会ったアプリ】Pairs
【その他使ったアプリ】なし
【使用期間】約1年半
【デートした人数】7人
【付き合うまでのデート回数】4回
【結婚までの交際期間】4年
【夫に出会うまで】
職業は伏せ、メッセージが盛り上がる人からの誘いを待つ「令和のやまとなでしこ」戦略
Q.アプリの利用目的は?
27歳くらいの時、出会いの機会が減っていると感じ始めました。一緒に飲み会に行っていた会社の同期とスケジュールが合いづらくなって、何か良い出会いの方法はないかと考えていました。最初は大手結婚相談所に登録したんですが、うっかり実家の電話番号を記入したことで母が登録確認の電話に出てしまって。母から「この電話何?」と聞かれて「相手がいないからそろそろやばいかなと思って…」と事情を話すハメに。こんな冷や汗をかきたくないと思い、密かに婚活できる方法を探してたどり着いたのが、友達も使っていたマッチングアプリでした。当時は、結婚目的というより、良い人と出会って結婚に繋がったらいいなという気持ちでアプリを始めました。
Q.結婚相手に求めていた条件は?
ゴルフや旅行などの趣味が合うことと、顔がタイプであることの2つ。学歴についてはできれば大卒の方がいいよね、くらいでそこまで気にせず、年収も真面目に仕事をしていたらいいかなと。何より共通の趣味があって一緒に楽しめることを重視しました。
Q.デートするかどうか決めた基準は?
メッセージが楽しく盛り上がり、やり取りに違和感を感じない人。LINEって人それぞれ返信の速さが違いますよね。即返信してくる人もいれば10日間くらい返さない人もいて。相手とのそういう感覚的な相性を大切にしました。
プロフィールには客室乗務員という職業は伏せて、趣味のゴルフを前面に出していました。会社が特定されやすい職業なので、安全面を考えて慎重にならざるを得なかったんです。あとはこれまでの経験上、「客室乗務員だからいい」という人も少なからずいたので、そういう人を寄り付けないためにも。職業ではなく、性格や趣味などもっと本質的な部分を見てくれる人が良かったんです。
デートは基本的に待ちの姿勢。話が盛り上がらないと自然消滅していき、楽しいなと思う人とは男性から誘ってもらいデートの約束をしていました。
中には、独身貴族のような48歳男性との苦い思い出も。初デートで高級ホテルでの食事を指定されましたが、その方は「筋トレ中だから」と全く食べず、私だけ食事をする形に。挙げ句の果てに、帰り際「うちでお茶しない?ここからすぐ近くだよ」と誘われました。キッパリと断りましたが、アプリはいろんな人がいるから、何か理由をつけてでもはっきり断る勇気が大切だと学びましたね。
あとでわかったのですが、その人は私と同じ大学出身の女性を狙っていたみたいで。同級生も同じ人とマッチングして会い、同じ手口で家に誘われていました。この一件でアプリをやめようと考えていた時、最後にマッチングしたのが今の夫でした。
【夫と付き合うまで】
高級店より居酒屋デート!マチアプで見えてきた遊び慣れしてない男性の特徴
Q.夫と初めて会った時の印象は?
これまで出会った人はある程度オシャレなお店を指定されることが多かったんですが、彼は当時お互いの家が近いことを理由に「(近所の)蒲田で」と普通の居酒屋を提案してきたんです。これまで会った誰よりもオシャレじゃない。最初は「え?」と思いましたが、そのカジュアルさが逆に信用できました。彼の前にマッチングした独身貴族男性にいい思い出がなかったのも大きいですね。高級店をよく知っているということは、それだけ女性と会っているのかなとも勘繰ってしまいますから。
職業柄、佇まいで相手の性格を察知する力が磨かれてきた自負はありますが、実際に彼に会った時も、直感でこの人は誠実そうって思いました。
アプリ上ではお互い職業を詳しく明かしていなくて、私は一般企業の会社員として、夫は技術職として登録していました。話をしていても信用できる人だと感じて、「実は客室乗務員をしていて」と明かし、「この辺りに住んでる技術職ってことは、航空関係者ですか?」と彼に質問。居住地や職種からうすうす同業他社かもと思っていた予想が大当たり。アプリでそんな人と出会うとは思っていなかったので驚きました。
Q.交際に至ったきっかけは?
交際に至るまで4回デートをしていて、その最後のデートで共通の趣味であるゴルフのラウンドにレンタカーで一緒に行きました。私はボールをポロポロ落としちゃったりしたんですけど、そういうおっちょこちょいな面も笑って受け止めてくれたんです。「この人の前では自然体でいいんだ」と思えたことが嬉しかったですね。ゴルフってディズニーランドみたいに1日中一緒にいるから、その人の本質がよくわかるんです。
実は私の中では帰りの道中にある海ほたるで告白してくれるのかなって予想していて。でも、普通に通り過ぎちゃって。「こんなに仲良くなったのにまだ違うんだ」って少し残念に思っていたら、レンタカーを返した後の居酒屋で告白してくれました。普通なら 「景色が綺麗な海ほたるで伝えるでしょ」と思いますよね。ですがそこを外してくるところも、飾らない感じが彼らしくていいなと思って。
あとはデートを重ねていくうちに、お互い考えることが似ていて、ツボも一緒なことに気がつきました。今でも「絶対それすると思った」「そう言うと思った」みたいに、気が合うなって感じることが多くて。初めて会った時からそういう予感はありましたね。こんなに相性の良い人とは普段なかなか出会えないと思いました。
【結婚を決めたきっかけ】
焦らずマイペースに、コロナ禍の遠距離を経て導かれた結婚の決断
Q.結婚の決め手は?
付き合って1年経ち、彼が中国へ海外転勤になったんです。当時は中国について行きたいとは思えず、結婚しても遠距離だから籍を入れる必然性も感じなくて。離れても大丈夫という確信もあったので、「待ってるからね」という感じで送り出しました。その時は結婚という話もお互い出していませんでした。
ただ、遠距離中にコロナが蔓延して状況が一変。2ヶ月に1回くらい日本に帰ってこられていたのが、次はいつ帰国できるか分からない状況になって。正直、長期間会えなくなった時は「本当にこの人でいいのかな」という不安も感じました。でも、コロナ禍で新しい出会いを探す気にもならず、逆にその状況が遠距離恋愛を続けさせた部分もありますね。
そこから無事に帰国して一緒に家具家電を買いに行った時、「今後一緒に住む時のためにちゃんとしたのを買っておこう」と言ってくれて。それで「結婚考えてるんだ」って分かり、2人で住む家を探し始めて自然に結婚の流れになりました。
【アプリ婚してみて】
共通の趣味から始まる出会いだから、満足度・コスパが断然良い!
Q.マッチングアプリを使ううえで工夫したことはありますか?
マッチングアプリで出会った友人の彼氏が、付き合いながらもアプリを使い続けているのではと疑って私が代わりに確認したことがありました。案の定、その彼から「いいね」が来て、結局二人は別れることに。この経験があったので、私たちは付き合い始めた時にお互いのアプリ退会をしっかり確認し合いました。
あとは、アプリは共通の知り合いがいるケースが少ないので、経歴詐称がないかなど素性確認も大切だと思っていて。私の場合は付き合ってから、彼の家でIDカードを見つけて航空会社勤務だと確信が持てました。でも相手も私のことを確認する方法に悩んでいたと思います。保険証には会社名が載っていますが、「保険証見せて」とは言いづらいですし。たまたま社員証でわかって良かったです。
Q.他の出会に比べてマッチングアプリならではの良さとは?
理想の条件を絞れることです。私の場合は、ゴルフが好きな人と出会えたことですね。今も彼と一緒に行きますし、私の両親もゴルフ好きだから実家含め家族みんなで回ったり。飲み会だと自分の趣味とかけ離れた人と会うことも多かったですが、マッチングアプリだと自分が求めてる人と最初から出会える確率が高いです。
共通の趣味がある人にいいねしてマッチングするので、飲み会で不特定多数の人と会うよりもアプリで自分の条件をクリアした人と出会えた方が効率がいいというか。必ずしも全員がピッタリとは限らないけど、飲み会に行って「今日もいい人いなかった」っていうよりは、共通の話題で楽しめるので達成感があります。
取材/河野紗也 編集/越知恭子