和泉元彌さん(50)騒がれた結婚から22年、夫婦・嫁姑関係においても「言葉で伝え合うこと」が大切と実感
結婚22年目を迎え、2人のお子さんにも恵まれた和泉元彌さん。結婚を発表した当時は狂言師と女優の結婚は話題になりマスコミに追いかけられることもありました。その真相と現在の嫁姑の関係性をお聞きしました。(全3回の第2回)
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和泉元彌さん(50歳)「結婚から22年経っても妻への愛が止まらない」羽野晶紀さんとの出逢いと今
和泉元彌さんprofile
1974年生まれの49歳。狂言師。4歳で初舞台を踏み、1995年21歳で和泉流二十世宗家に。テレビ、映画など多方面で活躍。2001年NHK大河ドラマ『北条時宗』の主役を務める。妻は女優の羽野晶紀さん。1女1男の2児の父。
結婚発表当時は、母が反対しているように見えていましたが実はそんなことはなかったんです
STORY編集部(以下同)--結婚するときマスコミに騒がれていましたが、お母様にはやはり結婚を反対されていたのでしょうか?
報道ではそう言われていましたね。当時は壁があって逆境だから燃え上がるとかはなくて本人たちは冷静でした。母は19世宗家の妻として狂言一筋にやってきて、父は僕が21歳の時に亡くなっているので、家を守るという気持ちが強かったのは確かだと思います。反対ということではなくて、伝統芸能の家に嫁ぐというのは、普通の家に嫁ぐのとは違うところもあるので、妻は女優の仕事もあって慎重になっていて。それを素直にマスコミに話すから次の日に全部見出しになって報道されて、、、という感じでしたね。でも最終的には運とか縁とかタイミングが全部が揃って結婚できたと思います。嫁姑関係はいい関係ができていると思います。基本的に母も妻も僕のことを想ってくれている気持ちが同じで、そこが共通しているから、ありがたいことに上手くいっているんですよね。特にうちの場合は家族仲が仕事にも直結してくるので尚更、家族は団結していると思います。今、妻が千と千尋の神隠しの舞台で湯婆婆をやっているのですが、母がふと「晶紀さん元気にしている?」「それぞれが頑張っているのを励まし合わないとね」と独り言のように呟いていて、なんか感動しました。今は妻と母が仲良く話している様子を見ていると幸せです。
育った環境も時代も違う母と妻、2人とも素敵な人だからこそ僕が間に入って繋げます
――嫁と姑、どちらの味方でしたか?
先輩のパパさん達からは、そういう時はただ話を聞いてほしいだけだから、どちらにも共感して、ただ黙って聞いておけばいいんだよと教えてもらったのですが、僕はそれができなくて。いちばん悪い見本かもしれないですけど、母にも妻にもどちらにも双方の考え方を理解してほしくて、母には妻がそう考えている理由や背景を。妻に母がそう考える理由や背景を説明して、すり合わせていました。母も妻も育った環境も時代も違うから、考え方が当然違うんですよ。でも2人とも素敵な人ですし、素直なところは共通しているかもしれません。すぐに思ったことを口に出すんでよ(笑)。2人の良いところを知っているからこそ、僕が間に入っていますね。そのやり方でなんとかやってきたので、うちはそれでよかったのかな。
言わなくてもわかると思われがちな夫婦間でも、やはり言葉で伝えてもらった方が理解し合えます
ーーおしどり夫婦と言われていますが、仲のいい秘訣は?
それぞれの夫婦で違うと思うので、これをやっていれば大丈夫というマニュアルはないと思います。僕たちはケンカはほとんどしないのですが、もしケンカすることがあったとしても全部僕のヤキモチなので僕が悪いので謝ります。妻にはヤキモチを妬きすぎて「ウザイ」と言われることもありますが、なんでもお互いに溜めずに言い合えるのが、うちの夫婦の場合は仲良くしていられる秘訣なのかもしれないですね。
夫婦だから何も言わなくてもわかるというものはなくて、例えば同じ舞台を見ても後から感想を話すと同じ時もありますが、違うときもあります。違っていてもそういう感想もあるんだと共有するのが楽しいんです。やはり言葉で伝えてもらった方が理解し合えます。自分には当たり前だと思っていたことでも、他の人にとっては当たり前ではないということもある。これは実は子どもの学校のPTAをやって学んだことなのですが、夫婦間も同じだなと思いました。
――PTAに参加されていたのですね
子どもがどんな環境にいるのか知り、より良い環境づくりに協力したくてPTAに参加していました。仕事柄、昼の時間は参加することができたので。保護者が集まると、それぞれの家庭の当たり前がぶつかることもあるんですよ。みんな子どもたちのためという同じ方向をむいているのにやり方や考え方が違ってどれも間違ってはいなくて。自分の家庭では当たり前のことでも、他の家庭では当たり前ではないので、そこは受け入れて、お互いに理解していかなくてはいけないと学びました。それは夫婦の間でも同じだと思います。「当たり前」とか「普通」とか自分が思っているだけで、それが相手の普通ではないんですよね。
伝統芸能という狭い世界にいたのでPTAでいろんな方との出会いはすごくいい経験になりました。子どもがどんな環境にいて、どんな先生がいて、どんな友達がいるとか子どもたちとも話す機会になって良かったです。まわりの子どもたちも一緒に成長するので、みんな可愛く思えますし僕も人として成長したと思います。
次は父と子の関係だけではなく師匠と弟子の関係でもある親子関係、伝統芸能の継承者としての思いをお聞きしました。
トップス¥24,000ジャケット¥58,000パンツ¥32,000/すべてMXG golf & sports (MIKIO ART)
お問い合わせ:MIX SENSE株式会社maxsix6@outlook.jp
撮影/沼尾翔平 ヘアメイク/Kamata Misaki 取材/山崎智子
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