20代の彼氏がいる43歳子持ちの女性。一見「普通」に見える彼女の、意外な部分に宿る“魔性の色気”とは…|STORY
結婚後、パートナーを一筋に愛し、健やかなる時も健やかなる時も、真心を尽くし生涯添い遂げる……。これはおそらく一般的に理想の夫婦像かと思いますが、果たして、実際に実行できる女性はどれほど存在するのか? 職業柄、多くの女性の話を伺っていると、ふと疑問に思うことがあります。
この記事では、綺麗事だけでは語れない女性の人生の、公には語られない秘密をこっそり教えていただきます。今回は、夫とは別居中で小学生の娘さんを育てながら、実は20代の彼氏がいるという菜月さん(仮名・43歳)のお話。
菜月さん(仮名)43歳
家族構成:既婚(5歳年上の夫と別居2年目、離婚調停中)、6歳の女の子
第一印象は「普通の女性」。しかし彼女が口を開くと...
ひと回り以上も歳の離れた、25歳の年下男性と付き合っている43歳の子持ち女性。
そう聞くと、どれほどの美魔女、あるいは色気のある女性かと身構えていましたが、失礼ながら率直に、菜月さんの第一印象は「普通の女性」でした。
顔立ちは上品ながらも派手さはなく、小柄で細身な身体を特にメイクやファッションで着飾る様子もない。良い意味で、相手に安心感を抱かせてくれる穏やかな女性、菜月さんはそんな雰囲気を持っています。
しかしながら、彼女が口を開いた瞬間、がらりと印象が変わりました。
菜月さんは、まるで思春期の少女のような瑞々しく可愛らしい声をしているのです。
「子どもみたいにな声だねって、彼にもよくからかわれます」
そう言って無邪気な笑顔を見せる菜月さん。加齢によって女性も声が低くなると言われていますが、年齢に少しアンバランスなほど美しい声が、彼女に何とも言えない不思議な色気を漂わせています。実はこうした女性こそが、魔性の女というのかもしれないと思ってしまいます。
「夫は現在離婚調停中で、月に一度娘と会う以外には顔も合わせないし連絡も取っていません。はやく離婚が成立してすっきりしたいとは思いますが、離婚は結婚よりも本当に面倒だと実感しています。
でも、別に年下の彼のために今すぐ離婚を……と考えているわけではありません。私は彼を“若いツバメ”だと思うようにしているので」
客観的に見れば、少々複雑な状況に身を置いているように感じる菜月さん。これまでの経緯を伺います。
会社の上司だった夫が、モラハラ夫に...
「夫は以前私が勤めていた会社の5歳年上の上司でした。同じ部署で長く一緒にいるうち、仕事ができて頼りになる彼に惹かれて交際、結婚に至りましたが……。それが裏目に出て、家庭内でも私は部下のように扱われました。いわゆるモラハラ夫だったんです。
娘が生まれてからは、さらにモラハラが加速して。育児や家事をしないのは当然、娘が愚図ったり泣いたりすると異様に怒って暴言を吐いたり。
DVとはまではいきませんが、不機嫌になった夫にどつかれたり、物を投げつけられたりすることが増え、離婚が頭をよぎるようになりました」
結婚前、特に仕事面では夫は頼り甲斐があり、菜月さんをひっぱってくれるような男気に溢れていたそう。しかし家庭内で、彼は高圧的・支配的な夫となってしまいました。菜月さんはしばらくの間耐えていましたが、ある事件が起こります。
3歳の娘に無理矢理「ラグビー」を習わせる夫
「夫の趣味で、娘は3歳からラグビーを習っていました。でも女の子なので、やはり本人に興味はない。昔からほとんど嫌々夫に連れられ通っていましたが、しばらく経ったとき、娘が『もうラグビーなんてやりたくない!』と酷く泣き出したんです。
夫はそれでも娘を練習に連れ出そうとしましたが、私が止めに入ると顔に拳が飛んできました。それを見た娘がさらに泣き叫ぶと、娘の頭も何発もバチンバチンと叩き『そんなに俺に反抗するなら、お前ら出ていけ』と言い捨てたんです。
それまでもいろんなストレスが溜まっていたからか、その瞬間『そうか、なら離婚する』という意思が固まり、そのまま娘と愛犬のトイプードルを連れて実家に帰りました」
そのとき殴られた菜月さんの顔は大きく腫れ上がり、痛ましい痣がしばらくの間残ったそうです。親子はその後一時的に実家で暮らしていましたが、菜月さんは夫との別れを決意し、家に戻ることはありませんでした。現在は娘さんと二人暮らしをしていますが、幸い菜月さんは大手企業に勤めており、生活に困ることはないそう。
しかし『出ていけ』と言った当人である夫は離婚になかなか同意せず、離婚調停は長引いていると言います。
年下の彼との出会いは、まさかの子連れだった
「彼と出会ったのは、ちょうど娘と犬の二人と一匹の暮らしが始まった頃でした。離婚調停はしんどいものの、口うるさく支配的な夫のいない生活は快適で、もう二度と男なんかいらない、そう思っていた時でしたが……」
年下の彼との出会いは、なんと犬と娘さんを連れての散歩中、カフェに立ち寄ったときだったそうです。
「休日のカフェで犬と娘とゆっくりしていたとき、近くの席で読書をしていた彼の方に犬が寄って行ったんです。彼も実家でトイプードルを飼っているとのことで、何となく会話が始まりました。
彼が読んでいた小説がたまたま私の好きな作家さんのものだったりもして、しばらくおしゃべりをして……すごく感じの良い好青年だなあとは思いましたが、何なら大学生くらいの若者に見えたので、まったく異性として見ていませんでした。ですが……」
おしゃべりの最中、娘さんが眠くなってしまったため、先に帰宅することにした菜月さん親子。
挨拶をして別れ、これきり……になるはずでしたが、カフェを出て数十メートル進んだところで、急に犬にリードを引かれ振り返ると、その好青年が親子を追いかけて来ていたそう。
何か忘れ物でもしたのだろうか、と菜月さんは少し息を切らせた彼を見て思いましたが、彼は衝撃的なセリフを口にしたのです。
『また会いたいので、お名前と連絡先を教えてくれませんか?』と。
取材・文/山本理沙