乙葉さん(43)が子育て、夫婦生活で笑顔のために大切にしていることとは

朗らかな雰囲気で、いつまでも少女のような可憐さとハッピーオーラを纏っている乙葉さん。40代を迎えた今、これまでのことを振り返りつつ、ご家族や暮らしのこと、そして揺らぐことなく”いつも笑顔でいられる秘訣”について伺いました。

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乙葉さんprofile

長野県出身。大学進学のために上京し、スカウトされて1999年、芸能界デビュー。以降テレビやCM、ラジオ、ドラマ、映画、舞台など多方面でタレント・女優として幅広く活躍。2005年、タレントの藤井隆さんと結婚。2007年、長女を出産。2015年には『いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー2015』を受賞する。現在はバラエティ番組の出演や声優など、年々その活躍の場を広げている。SUBARU「レイバック」、東京電力「でんこちゃん」の声を担当、「趣味の園芸 乙葉グリーンサムへの12か月」(Eテレ)『土曜はナニする!?』(関西テレビ)準レギュラーも継続中。現在4月にスタートしたドラマ「お迎え渋谷くん」(火曜23:00~フジ系)に渋谷遥役として出演中。

一つひとつのご縁を大事にしてきたことが、今の自分につながっています

大学生の時に芸能界入りし、自身の心地よいペースで仕事を続けてきた乙葉さん。43歳になった今、デビューしてからこれまでの仕事を振り返ると、その時々を大切にしながら走り抜けてきたと話す。

「デビューは18歳くらいだったので、精神的に未熟なところが沢山ありました。大人としての自覚が足りなかったなと、今振り返っても思います。でもそんな時期があったからこそ、そして色々な経験をしたからこそ、40代を迎えた今は、物事を柔軟に捉えられるようになりました。時の流れを受け止めるというか、年々自然体になっている気がします。デビューしてからは本当に忙しい日々を送っていたので、不安もあったし精神的なゆとりもなかった。大学を卒業してからは、”自分の足でしっかり立たなくちゃ”と思うようになり、仕事に対しても責任感が湧いてきましたね。

この仕事について一貫して言えるのは、”ご縁で成り立つ”ということ。お声がけいただいて初めて成り立つので、ふと自分のことを思い出してくれたことが何よりも嬉しいんです。それから実際にお会いして、一緒にお仕事ができるのが本当にありがたい。そんなご縁を一つひとつ大事にしてきたことが今につながっていると思います。

確固たる意志をもって高い目標を掲げていくことは素晴らしいし、自分もそうありたいと思うのですが……私の性格上、”与えられたことを精一杯頑張る”というのが合っているなと。それはデビューしてからずっと変わらず貫いていて、信条として持ち続けています」

落ち込んだ時は、夫のアドバイスを実践しています

プライベートでは2005年に、お笑い芸人の藤井隆さんと結婚。今年で結婚20周年を迎え、ドラマやCM、ディナーショーでの共演など、”おしどり夫婦”として仲睦まじい様子が印象的なお二人。普段のパートナーシップについて伺ったところ、日々の積み重ねが一番大切だと語ってくれました。悲しいことや辛いことがあった時のメンタルの保ち方については、ご主人のアドバイスを実践しているそう。

「パートナーシップについてはよく聞かれるのですが、何か特段の努力をしているわけでも、そもそもそれが特別なことだとも思ってはいないんです。日々のコミュニケーションの中で、お互いを思いやる気持ちを積み重ねているだけなのですが、それが一番大切なのかなと思います。

夫からは、日常の中で前向きになれる考え方をアドバイスしてもらうこともあります。例えば、普段何気なく生活していても、電車で人とぶつかったり、嫌な思いをすることはありますよね。私は怒るという感情はあまり沸かず、とにかく”悲しい”と思うことが多くて。嫌なことがあると落ち込んで引きずってしまうタイプ。でもある時、”悲しかった記憶に引っ張られている時間がもったいない。できるだけ切り替えて、自分や大事な人のこと、楽しいことを考えた方が、貴重な時間を有意義に過ごせるよ”と夫に言われてハッとしたんです。若い頃はなかなかそんな風に思えなかったけど、夫と結婚して家族が出来てから、限られた時間の中で楽しいことを見つけていくことの大切さを知りました」

子どもが成長する全ての瞬間を目に焼き付けたいほど、子育てが好きでした

2007年に長女を出産してからは、家族に支えられながら育児に主軸を置いた日々を送ってきた。子育てが大好きだという乙葉さんの笑顔は、優しいお母さんそのもの。

「子育ては、もちろん大変なことが多いですけど、私にとってはすごく好きなことなんです。子どものことが大好きで、成長していく一瞬一瞬を、目に焼き付けていたいと思うほど。家族のサポートもあって、ここまでやってこられたと思います。40代になってもあまり自分の年齢を意識することはなかったのですが、家族の節目や子どもの成長をみて、”1年経ったな”とか、”歳を重ねたんだな”と気付かされることが多かったです。それくらい子育てに必死だったし、子ども中心の日々を送っていました」

育児と向き合う中でぶつかる壁も、周囲のサポートによって乗り越えられたことが多かったそう。それは、周りがつい手を差し伸べたくなるような、素直さと純粋さを持ち合わせている乙葉さんだからこそ。

「振り返ってみると、子育ては特に色々な悩みも多かったと思います。それでも、目の前のことに精一杯、無我夢中で向き合っているうちに、一つひとつ乗り越えていたという感じで。私の場合は、悩みが深くなる前に助けてくれるママ友たちの存在が大きかったです。子どもの成長に伴って悩みが変化しても、その度にママ友たちが支えて導いてくれて、すごく救われました。

もともと人見知りが強かったので、子育て中は自分から積極的に声をかけてママ友をつくるようにしていました。子どもには言葉で伝えるよりも、自分自身がその姿を見せることが大事だと思っていたので。例えば、ばったり出会ったご近所の人にご挨拶をするとか、バスに乗る時に挨拶をするとかもそう。意識的にそうしていく中で人見知りもなくなったし、それが良いお友達ができることに繋がりました。」

いつも素敵なところに誘ってくれるママ友と、日帰り鎌倉旅。

高校生の娘と、古い映画を観ることが最高のリラックスタイム

無我夢中で子育てをし、1人の個人として向き合ってきたと言う娘さんも、もう16歳に。娘さんとの間にも、ほのぼのとした微笑ましい時間が流れていました。

「娘は高校生2年生になったのですが、本当に自立していて、私よりもしっかりしています。精神的に助けてもらっていることも沢山あるし、出会えてよかったと心から思っていて。日々、娘から学ぶことの方が多いんです。子どもの成長は本当に早くてあっという間。だからこそ一緒にいられる限り、言葉や思いを伝えていきたい。基本的にはそっと見守りつつ、本人が決めたことに対しては全力で応援しています。何か困った時は寄りかかってきてね、と伝えていますね。

最近の趣味は、娘と一緒に昔の映画を鑑賞することなんです。主に洋画です。高校の英語の教科書に載っていたことで興味を持った娘が、観たいと言い出したのがきっかけ。それから色々な作品を観るようになったんですが、意外と自分も知らなかった映画が多くて、それがすごく新鮮で! オペラ座の怪人やスーパーマン、オードリーヘップバーンのシャレード、マリリンモンローが出ている作品などを観ました。私自身も、”スーパーマンがどこから来たのか?”なんて、実は知らなかったなあと(笑)。色々な気づきがあって面白かったです。お休みの日に電気を消して、ソファでゆったり映画館にいるような気分で観るのが最高のリラックスタイム。鑑賞し終わったら、娘と感想を言い合うのが定番です」

"個人の尊重"が家族のモットー。お互いを思いやり、応援し合える関係です

「家族みんなに言えることですが、”個人を尊重する”というのを結婚当初からずっと大切にしています。尊敬したり応援したり、お互いが認め合うことを第一に考えていて。

人生っていつまであるのかわからないから、居てくれることや、元気で帰ってきてくれること自体、当たり前じゃないと思ってるんです。それぞれが自分の人生を大事にすることを軸に、家族の在り方を考えていますね。だからこそ、感謝を伝え合うことも忘れないし、普段から”ありがとう”ときちんと言葉にしています。何かきっかけがあったとかではなく、日々の積み重ねの中でそういった関係性を築いてきたと思います。

優しさや楽しい気持ち、その人の雰囲気って伝染するものだと思っていて。誰か1人でもその空気を乱すと、それが広がっていくじゃないですか。家族はもちろん、友人関係も然り、お店にいる人たちだってそう。みんなが心がけているからこそ楽しい空間が出来ていると思うんです。だから自分がまず、家族であっても友人であっても、”一緒にいて楽しいな”と思ってもらえるような存在でいたいと思っています」

お互いを思いやりながら、家族との時間も丁寧に、そしてナチュラルに過ごされているからこそ、乙葉さんの穏やかな空気感は生まれている。

家族との時間は、食卓を囲むことを大事にしています。夫も料理をするので、その日できる方が料理をしたり、朝のお弁当を作る。あえてルールを決めずに、お互いにできることをやるスタイルなので、ストレスに感じることも少ないです。夫婦時間もこれと言って決めていることはなく、それぞれの時間を過ごしつつ、一緒にいる時間があればお出かけしたり。常に自然体ですね」

衣装協力:ジャケット¥25,960(アンクレイヴ スタンダード/アンクレイヴ<オンワード樫山>)プルオーバー¥9,350ワンピース¥23,100(ともにザ ポーズ/ウィム ガゼット 玉川髙島屋S・C店)シューズ¥19,800(ダイアナ)ネックレス¥173,800右手リング¥28,600<ともにココシュニック>左手人差し指リング¥8,800<ココシュニック オンキッチュ>(すべてココシュニック)ピアス¥9,900左手人差し指リング¥9,900(ともにワンエーアールバイウノアエレ/ウノアエレ ジャパン)

SHOP LIST
アンクレイヴ<オンワード樫山> 03-5476-5811
ウィム ガゼット 玉川髙島屋S・C店 03-6431-0608
ウノアエレ ジャパン https://unoaerre.jp
ココシュニック https://store.world.co.jp/s/brand/cocoshnik/
ダイアナ https://www.dianashoes.com/shop/

撮影/河内 彩 ヘア・メーク/陶山恵実(ROI) スタイリスト/小川真央 取材/渡部夕子

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