2児のママ・川田裕美アナ(40)「今は“夫婦で”仕事をセーブすることに」

母になり生活リズムや優先順位が変わっても、自分らしくいられる好きなこと。1歳の女の子と3歳の男の子、2人育児真っ只中の川田裕美さん。夫婦で仕事をセーブして、真正面から子育てに取り組む今、3年ぶりにドリップコーヒーを再開。慌ただしい毎日の中で、自分を慈しむことができる大切な時間について伺いました。
※掲載中の情報はVERY2024年3月号掲載時のものです。

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フリーアナウンサー
川田裕美さんは……

コーヒーが好き!

迷いながらの3年間。ようやく
ドリップコーヒーを淹れたい
気持ちが戻ってきました

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淹れておいたコーヒーが
慌ただしい朝に潤いをくれる

20代の頃から親しんでいたドリップコーヒー。2歳差&2人育児の余裕のなさに呑まれしばらく遠ざかっていましたが、娘の睡眠サイクルが安定してきた半年ほど前から、道具を新たに再開しました。コーヒー好きな夫の分も淹れられる、ハリオの大きめサーバーが相棒です。夜寝ている子どもたちをベビーモニターで見ながら、立ち上る香りを嗅いで癒される貴重なひととき。途中娘が「ふえぇ」と泣いて起き上がることがありますが、息子のときには心配ですぐに駆けつけていた私も、今は子どもたちの性格やリズムもわかってきて一旦は見守るように。再び寝たことを見届けてからまたコーヒーに向き合う……という感じで、途切れながらも自分の時間を捻出できています。コーヒーは冷蔵庫に入れておき、翌朝アイスコーヒーにするのが川田家流。お弁当作りと登園準備で、ごはんを食べる時間がないほど慌ただしい朝の救いの一杯です。

こうした趣味も、実はあらゆる中から〝残った〟もの。元々はジムにマッサージに友人とのランチと、休日は予定や趣味を詰め込むタイプでしたが、産後はもちろんそううまくはいきません。急にキャンセルして誰かの迷惑にならないよう予定は埋めなくなり、今の生活の範囲内でできる好きなことが残っていきました。でも、今はそれでいいんじゃないかなと思っているんです。子育てが落ち着いてからできることはたくさんありますしね。できなくなったことを追うよりも〝ここまでできた〟と思う方が健やかでいられるはず。掃除や料理も、このマインドで臨むようにしています。

2人育児を乗り越えるため
今は〝夫婦で〟仕事を
セーブすることを選んだ

長男を出産前、子育てをしながら働くママたちがキラキラとかっこよく見えました。私もそうなりたい、できるだけ早く復帰して以前のように働きたいと思っていたんです。ところが、保育園へ入ると毎週のように風邪をひいて仕事を休まざるをえない日が続き、夫と共に壁にぶち当たりました。二人で話し合い、〝想像していた未来とは違うかもしれないけれど、大切なものを優先するためにはお互いの仕事をセーブする必要がある〟という結論に至ったのです。私の仕事量は以前の半分ほどになり、夫も私が仕事の日は臨機応変に動ける体制を整えています。最初はいただいた仕事を断ることへの葛藤もありましたが、夫婦で真正面から子育てを経験することで新たに生まれた考え方もある。結果、仕事にもプラスになっていると感じました。

フリーで働いているとはいえ、残念ながら自分の代わりはいるんですよね。ただそれが寂しいとか悔しいとかではなく、今の私にとってはとてもありがたいことです。逆に、自分と同じような状況で困っている誰かがいるときには、迷わず助けになりたいと思っています。今手放してしまう仕事があっても、また戻れたときにできる仕事をすればいい。自分のやりたいことだって、変わっていくかもしれない。出産前と後で、こんなに自分も家族も環境も変わったんだから、これからだって変化していくに違いない。自分がこの先どうなっていくのか、その揺らぎをむしろ楽しみたいと思っています。

PROFILE
川田裕美さん
かわた ひろみ●アナウンサー。1983年大阪府生まれ。’15年に読売テレビを退社しフリーに転身。「ヒルナンデス!」などの情報番組やラジオパーソナリティとして活躍の場を広げている。2023年末まで配信を続けていたYouTubeチャンネルは、子育て世代から大きな共感を呼んだ。現在3歳男の子、1歳女の子の母。

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撮影/佐藤航嗣〈UM〉 スタイリング/イケガミジュンコ ヘア・メーク/井生香菜子 取材・文/藤井そのこ 編集/城田繭子
*VERY2024年3月号「オトナになっても好きなこと」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。