【最近不調が多いなら?】ドクター監修のテストで今のからだの状態がわかる!

センテナリアン時代、40代50代は人生の折り返し地点。ここから先の充実した元気な生活を目指すためにもここで自分自身の体を再度チェックすることが重要です。麗しく生き生きとした人生を送るために必要な筋力や内臓の力を整え、エイジングや不調を吹き飛ばすためのトレーニング、検診、食事や生活習慣、サプリまで。今、私たちが再確認すべき項目をオールラウンドに列挙。美と健康のさらなる向上のために今すぐチェックしてみて!

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体力測定「筋力テスト」下肢の筋力の衰えがわかる!

上肢と比べて意識的に使わないと衰えやすい下肢の筋肉。普段から歩いたり運動する習慣がない人は要注意。疲れやすかったり、つまずきやすくなったり40代から急激に衰え始める下半身の筋力を自宅でできる簡単なチェックテストで観察します。

【空気椅子キープ時間】

❶両腕を肩幅に開いて前に伸ばした状態で椅子に座り、足は肩幅に開いて膝の角度は90度に。
❷座っている椅子を後ろへ引いて外した状態のポジションを覚えて、足の角度をキープ。

判定

椅子がなくなっても座った時のままの姿勢で30秒間、キープできたら下肢の筋力は良好。ぐらついたり姿勢が崩れてしまったら筋力低下傾向の状態。

【5回椅子立ち上がり時間】

❶肩幅に足を開き、胸の前で手をクロスして膝と股関節の角度は90度で椅子に座ります。
❷そこから立ち上がる動作を5回繰り返してタイムを計測します。
❸6秒未満ならば良好、12秒以上かかると下肢の筋力が低下している可能性大。

判定

良好:6秒未満
普通:6秒~12秒未満
不良:12秒以上

体力測定「バランス力テスト」左右の偏りや体幹がわかる!

年齢とともに筋力や神経が低下するとしっかりと立つことは意外に難しいもの。日常生活での座る、走る、立つなどの動作を機敏に行うために重要なバランス感覚を片足立ちで検証してみます。

【60秒開眼片足立ち時間】

両手を腰につけて片足を軽く前方へ曲げて上げます。その体勢で最大60秒までキープ。立っている足が少しでもずれたり、片手が腰から離れたり、上げている足が立っている足に触れたりした場合はそこで終了に。いかにグラグラしない姿勢をキープできるかがポイント。

判定

良好:30秒以上
普通:10秒~30秒未満
不良:10秒未満

体力測定「柔軟性テスト」上肢関節や肩甲骨の柔軟性がわかる!

運動不足や加齢により筋肉が硬くなったり、関節の動きが鈍ったり、痛みを感じたり。そんな状態になると体の柔軟性はどんどん低下し、腕や足の可動域が狭くなってしまいます。手足の動きのスムーズさをチェックしましょう!

【上半身の関節可動域評価】

❶右手を上から背中側へ回し、左手は腰から背中側へ回す。❷両方の手を近づけて、できれば背中でつなぐ。❸逆の組合わせも行って左右差もチェック。

判定

手をつなげたら上半身の関節可動域は良好。つなげない場合には両手の距離で柔軟性の程度を判定。左右差は体の歪みが関係することも。

【足関節背屈の可動域評価】

両腕を前に伸ばし、かかとはついたまま、お尻は浮かせてしゃがみます。その時の足幅の広さで足関節の柔軟性をチェック。❶足幅をこぶし1つ分開き、かかとをつけてしゃがむ。❷足幅を肩幅に開いてしゃがむ。足幅にかかわらずかかとをつけた状態ではしゃがめない場合は要注意。

良好:足幅こぶし1つ分でかかとをつけてしゃがめる
普通:足幅を肩幅に開いてしゃがめる
不良:かかとをつけてしゃがめない

呼吸+筋肉運動でこそ全身の健康が叶います

加齢による自律神経の衰えと更年期が重なる女性の40代は体調の変化が大きい過渡期です。内臓の正常な働きから血圧、体温、代謝、免疫力、さらにはメンタルに至るまで体のあらゆる働きを司る自律神経、様々な体調不良はその機能低下が原因と言えます。筋力の低下も自律神経の機能低下により起こることの一つであり、運動不足や生活習慣なども加わって40代以降には特に下半身の筋肉は急激に衰えます。

健康に生きるための体力や筋力を維持するためには適度なエクササイズが必要なことは明らかですが、過度な運動は禁物です。長時間の激しすぎる運動は体への負担となり交感神経をアップさせてストレスになることも。体にダメージを与えることなく、簡単でどこでも誰にでもできる、ちょこっとエクササイズを日常生活に取り入れてみましょう。

さらに大切なのは呼吸と筋肉運動の連動です。生きるためには必須な呼吸ですが、吸い方や吐き方を少しだけ意識して、胸郭周囲の呼吸筋群の筋肉運動と併せて行うことで呼吸機能、心肺機能が向上。肺により多くの酸素を取り込むことができるようになります。さらに全身の筋肉運動と連動させれば、より効果的なエクササイズになるのです。大きくゆっくりした深い呼吸で胸郭をスムーズに拡張すれば、自律神経の機能も向上して根本的に健康になれるのです。

つまり、自律神経の向上に唯一アプローチできるのは呼吸であり、呼吸は健康の基本。これは医学的にもエビデンスがある原理です。健康の定義は、血流が良く全身の一つ一つの細胞に血液が行き渡ること。人生の後半に向けて、継続できる安全な運動と正しい呼吸法を体得して、血流の良い健康な体を目指しましょう。

教えてくれたのは…

末武信宏先生

医学博士、さかえクリニック院長、順天堂大学医学部非常勤講師、日本美容外科学会認定専門医(第219号)、第88回日本美容外科学会会長、日本美容内科学会理事、他トップアスリートのトレーニングやコンディショニングを医学的見地から指導。他多方面で活躍。

2024年『美ST』3月号掲載
〈体力測定テスト〉筑波大学健康増進学研究室作成 〈衣装クレジット〉トップス¥12,000 レギンス¥9,500 (ともにセレン)
撮影/大瀬智和  ヘア・メーク/Sai  スタイリスト/土田麻美  モデル/中川絵里菜(TEAM美魔女)  ノグチユミコ 取材/森島千鶴子 編集/小澤博子

 

美ST