お金のプロに聞いた「はじめて株を買う人におすすめの銘柄」5選【高配当、株主優待…目的別に紹介】

2号連続でお届けしている「投資」特集。2月号ではいま一番話題&投資デビューに最適の新NISAについて学びました。今回は新NISAよりさらに一歩進んで、株やiDeCoなどについてレクチャーします。

株に興味があるなら新NISAの「成長投資枠」で「株」を買ってみる!

非課税運用の対象商品として株への投資ができるのが新NISAの「成長投資枠」。初めて株を買うならこの「成長投資枠」を利用するのがおすすめです。

スタートしたばかりの新NISA

スタートしたばかりの新NISA「成長投資枠」は株の購入が可能
新NISAの年間投資額上限360万円のうち、成長投資枠で使えるのは240万円。成長投資枠の対象商品は投資信託に加え、日本株、外国株、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)など。より積極的に投資に取り組みたい投資経験者におすすめです。

そもそも「株を買う」ことのメリット、そしてデメリットって?
新NISAのつみたて投資枠でも購入できる投資信託と株を比べると、株のメリットは信託報酬のような手数料がないこと。デメリットは値動きが比較的大きく、場合によってはゼロになる可能性も。投資信託は実際に自分が何に投資しているかがわかりにくいですが、株はよく知っている企業に投資できたり、ニュースと株価が連動したりと、投資をリアルに実感できるのも特徴と言えます。

初めて株を買う時のポイント

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    成長性・配当・優待…何を重視するかまず検討
    株主優待、定期的に分配される配当金、株価自体の成長性に期待するなど、株を選ぶ際に自分が何を優先したいか方針を決めましょう。配当のある銘柄は非課税で運用するために、「株式数比例配分方式」を設定しておきましょう。

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    気になる銘柄は「お気に入り」に入れて半年ウオッチ
    普段の買物でも、気になる商品を何度もお店に見に行ったり、お気に入りリストに入れてセールになるのを待つことがあると思います。株も同様に、半年くらいは証券会社のサイトなどで動向をウォッチしてから買うタイミングを見計らい、納得のいく値段で指値で購入してみましょう。

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    初心者は1単元=10万円以下を1~2銘柄からスタート
    通常、株の購入は1単元100株単位で行います。まずは100株で10万円以下の銘柄を1〜2銘柄から始めてみて。なお、マネックス証券、楽天証券などミニ株(単元未満株)を扱う証券会社では1株から購入可能。お試し感覚で購入もできますが指値注文ができないなどの制約はあります。

たとえばこんな銘柄に注目

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    【成長性重視】エアトリ
    株価1,838円(100株183,800円より購入可能)。今後インバウンドや旅行業界の成長を期待したいという人に。500株以上の保有でサイトで使える優待ポイントの付与も。

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    【株主優待重視】ポーラ・オルビスホールディングス
    株価1,547円(100株154,750円より購入可能)。優待は年1回で化粧品などに交換できる自社ポイントを付与。100株15Pが保有3年以上で35Pに。

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    【株主優待重視】ひらまつ
    株価265円(100株26,500円より購入可能)。優待は年2回。100株につきグループホテル宿泊、レストラン飲食割引10%、500株以上で20%の優待カード。100株から通販のワイン割引20%も。

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    【高配当重視】日本電信電話(NTT)
    株価186円(100株18,600円より購入可能)。配当利回りは2.68%。昨年、株式分割したことで買いやすくなり、配当が気になる人の注目を集めている銘柄。

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    【高配当重視】ソフトバンク
    株価1,916円(100株191,600円より購入可能)。配当利回りは4.74%。ここ数年の株価は上昇中。売却益よりも長期保有で配当を得る戦略が魅力的かも。※株価は1月16日現在の価格です

冷静な判断が必須!株を買ってから気をつけたいこと

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心がけたいのは「安く買って高く売ること」ですが、わかっていても値下がりすると手放したくなったり(狼狽売り)、逆に必要以上に買い足したくなる(ナンピン買い)もの。自分はどれくらいの値動きならヒヤヒヤせずにいられるか、冷静に判断できる範囲を探りながら取引を。長期保有は個人投資家だからこそできる選択なので「◯%以上値下がりしたら売る」など、損切りのルールを検討しつつ、値動きに一喜一憂しすぎないで保有し続けることをまずはおすすめします。

ファイナンシャルプランナー/風

ファイナンシャルプランナー/風呂内亜矢さん
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®。初心者でもわかりやすいお金の解説で、メディアへの出演や著書も多数。YouTubeでも日記に交えてお金に関する情報を発信中。

イラスト/green K. 取材/加藤みれい 再構成/Bravoworks.Inc