アラサー世代の女子が常に探しているといっても過言でもない、運命のバッグ。CLASSY.では、毎月おすすめのバッグをピックアップ。30代、40代、50代…と人生のステージが変わってもずっと変わらずに持てる普遍的なデザイン。今回は「Valextra」のバッグです。

【Valextraのイジィデ】

流行に流されることに疲れたら…本当に〝永く愛せるバッグ〟との出会いを

1937年にミラノで創立されたヴァレクストラ。ブランド名の由来は、イタリア語でトラベルバッグを意味する〝valigeria〟と、最上級の意を持つ〝extra〟の造語から。2011年に発表された「イジィデ」は、そんなヴァレクストラのアイコン的存在です。
エジプト神話の母性と豊穣を司る女神イジィデにちなんで名づけられたバッグは、ピラミッドの造形美を思わせるフォルムとシンプルなスナップ式のクラスプがアクセントになっています。そしてもうひとつ注目したいのは、「コバ」と呼ばれる革をカットした端の部分。独自の染料を職人が手作業で何層にも塗り重ね、磨き上げているというイジィデのコバの仕上げは、類を見ない美しさ。バッグ全体に黒の縁取りのような効果を与え、もはやデザインの一部となっているほどです。
ちなみに、白いバッグが一番人気、というのもヴァレクストラだけの現象。この白は「ペルガメーナ（羊皮紙の意）ホワイト」といい、クリームがかった優しい色合いが特徴です。正統派のムードがありながらスタイリッシュ。一見コンサバティブなのに、カジュアルにも合わせたくなる―シンプルな見た目とは裏腹に、様々な魅力を内包するイジィデ。今このバッグと出会っておくことは未来の私への投資になる、と確信できる名品です。

※文中のサイズ表記は、H＝タテ、W＝ヨコ、D＝マチです。

撮影／Kevin Chan　スタイリング／三好 彩　再構成／Bravoworks.Inc