激務から解放されたが収入は会社員時代の半分…「フリーランスの社労士で活躍する大人女子の実話」
働き方の多様化、副業や兼業の促進化を経て、フリーランスに転身する人が増えています。フリーで働くためにはどんな準備が必要?どうやって仕事を獲得しているの?事情に詳しい識者と、当事者たちに話を聞きました。
フリーランスで活躍しているCLASSY.世代の実例が知りたい!
会社員→フリーランスに転身した、業種違いのCLASSY.世代の方を匿名取材。どんな経緯を経て、どんな準備をし、どんな心構えで挑んだのか。先輩たちの実例から、独立後のイメージが見えてくるはず。
Aさん(38歳・既婚・山口県)の場合...
職種:社労士(独立3年目)
【独立前は?】
東京で金融関連会社の営業
【独立後3年目の年収】
会社員時代の1/2
【独立前に準備しておいたこと】
・2年分の生活費&通信講座受講のための貯金
・経営者仲間のコミュニティ作り
自立できて、定年のない仕事がしたい!前職の好きだった部分を持ち越せる社労士に
前職の会社には11年間所属。営業は私の天職で、クライアントの要望を叶えるのが好きでした。ただ当然ながら提案できることは自社サービスの範囲だけで、かゆいところに手が届いていないもどかしさを感じるように。30代になって激務に心身が追いつかなくなっていたこともあり、マイペースかつ安定的に仕事がしたいと考え資格職を視野に。前職の知見を生かせてもどかしさを解消できそうだったのが社労士でした。2年分の生活費を蓄え退職、スクールに2年間通い、社労士の資格を手に入れました。どんな仕事もお客さんありきですが、勉強をしている間にコミュニティ作りをする暇なんてなかったので、その後は業務開始より先に前職で知り合った人への挨拶回り、経営者が集まる場へ足を運ぶことに時間をかけました(今でもそうして新規顧客を探しています)。その頃には貯金もほとんど残っておらず、夫頼み。そうこうしているうちに仕事が入ってくるようになり、3年目の今、自分の分の生活費は稼げるようになりました。会社員時代の収入には程遠いですが、激務から解放され、自分のペースで好きな仕事ができている今のほうが幸福度は2倍も3倍も高い。夫がいなければ今頃どうなっていたかわかりませんが、頼れる土壌があるのなら応援してもらって将来に備えるのもいい選択だと思います。収入が変動することへの不安もありますが、今あるお金にありがたみを感じ、お金を「遣う」ではなく「活用する」と考えられるようになったのは大きな収穫です。
イラスト/Erika Skelton 取材/野田春香 再構成/Bravoworks.Inc