水虫?乾燥?【かかとのガサガサ】をつるつるにするセルフケア5つ

乾燥しがちな冬、かかとの皮がむける、ガサガサして靴下にひっかかるなどのお悩みを抱えていませんか?かかとが荒れていると、ジムや足湯などの靴下を脱ぐ場面で恥ずかしい思いをしたり、出血や痛みが出たりすることもあるため、早めに対処したいですよね。また、なかなか治らないようだと、水虫の可能性もあるため注意が必要です。そこで今回は、かかと荒れの原因や水虫との見分け方、ケアの方法を詳しくご紹介します。

▼あわせて読みたい
その【かかとの痛み】実は更年期かも!?原因と解決法3つ

 

1:なぜ、かかとは荒れやすいの?

かかとが荒れやすい原因には、次のようなものが挙げられます。

・乾燥しやすい

かかとには、毛穴から皮脂を分泌する「皮脂腺(ひしせん)」がないため、常に乾燥しやすい状態です。それに加え、冬場の乾燥した空気にさらされたり、体の冷えによる血行不良、加齢による肌の新陳代謝の滞りなどがあると、かかとのひび割れやガサガサが起こりやすくなります。

・摩擦や刺激を受けやすい

摩擦などの外部刺激も荒れる原因になります。かかとは体のなかでも摩擦や刺激を受けやすい部位です。立ったり歩いたりして、かかとが常に刺激を受けていると、皮膚は徐々に角質を硬く厚くして、体を守ろうとします。かかとの皮膚が硬く厚くなると、体重がかかったときに皮膚が伸張せず、ひび割れが起きてしまうのです。

2:水虫の可能性も! こんなときは迷わず受診

かかと荒れは、水虫が原因になっていることもあります。かかとにできた水虫はかゆみがほとんどなく、見た目もひび割れやあかぎれと区別しにくいため、見過ごしてしまいがちです。しかし、放置してしまうと、他の部位に広がって治りにくくなったり、他の人にうつってしまうこともあります。次のような症状が見られる場合は水虫の可能性があるため、早めに皮膚科を受診しましょう。

・ケアしてもガサガサが治らない

水虫でない場合は、保湿ケアによってかかと荒れが改善します。ケアをしても症状がなかなかよくならない場合は、水虫の可能性があります。

・足指の間も荒れている

かかとだけでなく、足指の間も荒れている場合は、水虫の可能性があります。足指の間に発症した水虫がかかとまで進行すると、足の裏やかかとが粉をふいたような状態になるのが特徴です。

・家族に水虫の人がいる

水虫は、水虫の人が素足で歩いた床や、共用のスリッパ、バスマットなどを介してうつります。そのため、家族に水虫の人がいる場合は注意が必要です。

3:「ガサガサかかと」を卒業するセルフケア5つ

かかと荒れを改善するには、次のようなセルフケアがおすすめです。

①【週に1回程度】余分な角質を削る

リムーバーなどを使用して、厚くなった余分な角質を取り除きましょう。余分な角質を取り除いてから保湿をすることで、保湿効果が高まります。皮膚に負担がかからないよう、いきなり角質を削るのではなく、お風呂に浸かって十分に角質を柔らかくしてから、やさしく削りましょう。力を入れてゴシゴシ削ったり、削りすぎたりしないように気をつけてください。

②【毎日】保湿クリームを塗る

角質を削った後は、毎日こまめに保湿クリームやワセリンなどを塗って保湿をしましょう。特に、お風呂上りは肌が水分を含んで柔らかくなっているため、クリームがなじみやすいです。毎日忘れずに保湿しましょう。

③靴下を履いて乾燥を防ぐ

保湿クリームを塗った後は、靴下を履いて乾燥を防ぎましょう。靴下は、かかとの潤いを閉じ込めるだけでなく、足を温めて血行をよくする効果もあります。保湿ソックスを活用するのもいいでしょう。

④足に合った靴を履く

かかとのガサガサが気になる人は、靴のサイズが自分の足に合っているかどうか、確認してみましょう。サイズが合っていないと、かかとや足の裏がこすれて、ガサガサの原因になります。中敷きを敷いたり、靴のサイズを見直したりして、足が靴の中で動かないようにしましょう。

⑤漢方薬を飲む

ガサガサかかとのケアのひとつとして、漢方薬を取り入れることもおすすめです。漢方薬は、かかと荒れの原因となる皮膚の乾燥や血行不良を改善して、健康的な肌に導いてくれます。かかと荒れの予防・改善には、下記のような働きをもつ漢方薬を選ぶとよいでしょう。

    〈かかとのガサガサにおすすめの漢方薬〉

    ・四物湯(しもつとう)

    皮膚が乾燥して色つやの悪い人に。肌に栄養と潤いを与えます。

    ・温清飲(うんせいいん)

    皮膚の色つやが悪く、のぼせる人に。血行を促進して、乾燥した皮膚に栄養と潤いを与えます。

    ・当帰飲子(とうきいんし)

    皮膚の乾燥やかゆみ、冷えなどが気になる方に。乾燥によって起こる湿疹や皮膚炎に用いられます。

    漢方薬を選ぶときには、その人の状態や体質に合っているかを見極めることが重要です。うまく合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。そのため、漢方薬を選ぶときには、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するといいでしょう。

    4:つるつるの美しいかかとを手に入れましょう!

    かかと荒れの原因や対策をご紹介しました。症状を改善するには、余分な角質を取り除いたり、こまめに保湿したりすることが大切です。水虫の可能性がある場合は皮膚科を受診してください。早めのケアで、一年中つるつるの美しいかかとを手に入れましょう!

    教えてくれたのは……あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 中田早苗さん

    デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信する「Medical Health -メディヘルス-youtubeチャンネル」では、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

     

     

    こちらの記事もおすすめ

    見落としがちな全身7カ所の【うっかり乾燥】が老け見えの原因だった!

    外出する電車の中で「あっ!」。指先を見たら爪も手もガサガサゴワゴワ。なんてことありませんか?普段見逃しがちなスキマパーツがうるんとしていると、きちんと感はもちろん、実は若見え効果は絶大なんです!美ST世代に気をつけて欲しい『スキマ乾燥』、全身7カ所の原因と対策をドクターに教えてもらいました。

    2022年4月1日 11:30

    【保湿の達人】かかと割れはベビーオイルと保湿クリームのW使いで解消

    暑くなってきたら履きたいミュールやサンダル。いざ夏になったとき、かかとがガサガサに割れていた!なんてことにならないよう今からしっかりスキマ保湿しましょう。オイルとクリームのW保湿でつるんとしたかかとをキープしている梅村さんの、全身保湿の知恵を教えてもらいました。

    2022年3月30日 20:00

    【チェックリスト付き】かかりつけ婦人科医、持ってる?

    今、婦人科の役割が大きく見直されています。卵巣の使命が終わり閉経を迎えてからも女性の人生はあと半分続きます。妊娠・出産や不妊治療、婦人科系疾患の治療だけでなく、女性ホルモンとの長い付き合いに併走してくれる心強い味方として、かかりつけの婦人科医を持つのがおすすめ。検診・健診はもちろん、普段から婦人科をもっと活用したら健康と美容の底上げになるはず!

    2023年2月3日 12:00

    編集/安岡祐太朗

            美ST