30代・40代・50代【年齢別】ダイエットで痩せるコツ
年々やせにくくなってきた……と思うのは、年齢とともに女性ホルモンも基礎代謝も筋肉量も下がっていくから。ダイエットを成功させるには、自分の年齢に合ったダイエット法を見つけることが大切です。30代、40代、50代の年齢別の太り方の特徴とやせ方のコツをご紹介します。
加齢によりやせにくくなるほど
基本を整えることが大事に
20代から30代では基礎代謝量が減少、さらに30代以降からはホルモンバランスが変化し、筋肉量、特に下肢筋肉率が低下することで、以前よりやせにくくなります。どの世代にも共通して言えるのは、もう食事制限だけではやせられないということ。正しい食事、運動、睡眠こそダイエットをする上の条件です。
\教えてくれたのは/
渋谷DSクリニック渋谷院 院長林 博之先生
年代別のやせ方を知るには
ホルモンバランスに注目
30代以降は基礎代謝が低下するのはもちろん、30代後半になれば女性ホルモンの分泌量も減少。太りやすくやせにくいと感じるには理由があるのです。加えて基礎体力やストレス状況も刻一刻と変化。10年前と変わらないと思っているのはご本人だけ。昔と同じ方法ではやせないばかりか体に負担を感じる危険もあるのです。
\教えてくれたのは/
Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長日比野佐和子先生
<30代>
食事を減らしてもやせなくなったのは下がってきた基礎代謝のせい
「20代までのような食べないダイエットではやせにくい。カロリーより栄養バランスを意識し、基礎代謝を高める工夫も。温野菜などの温かいものや、体を温める生姜、唐辛子などの香味野菜を摂取。タイミングは生理周期に合わせるのがベスト。エストロゲンが分泌される生理後1〜2週間が絶好の時期。運動法と食事法を実践すれば、効率良くダイエットできます」(林先生)。
「「基礎代謝量に加え、30代後半になると女性ホルモンの分泌量が減少し、さらにやせにくくなります。また妊娠や出産を経て筋肉が緩みやすくなり体型が変わる場合も。ランニングや水泳などの有酸素運動と食事制限を上手に組み合わせるのが重要。腸内環境の改善も必要です」(日比野先生)。
30代 やせ方のコツ
- ✓温野菜、唐辛子など体を温める食事で代謝UP
- ✓筋肉を鍛えて脂肪が燃えやすい体に
- ✓ランニングや水泳などの有酸素運動
- ✓腸内環境を整えてしっかり排出する
<40代>
女性ホルモン、筋肉量……。
〝バランスの乱れ〟が体重に現れる
「基礎代謝量だけでなく下肢筋肉量も低下。そのうえ、ホルモンバランスが乱れやすい時期。ストレスによる過食や栄養バランスの乱れも原因となり30代よりさらにやせにくくなります。一汁三菜の摂取を心がけて、野菜、海藻類→たんぱく質→炭水化物の順に食べれば、食後の血糖値が緩やかに、のちの空腹感緩和も。間食も減ります」(林先生)。
「仕事も家庭も忙しい40代が気をつけるべきは食事。白い炭水化物を避けるなど糖質や脂質を意識した食事制限を日常的に取り入れて。40代は関節が弱まるため運動も重要。ストレッチや軽い筋トレで筋肉量を増やせば代謝の低下も防げます。小走りなど生活習慣に取り入れられる方法を続けて。」(日比野先生)。
40代 やせ方のコツ
- ✓ ひと口でも朝食を必ず食べる
- ✓ どんなに忙しくても5〜6時間は睡眠をとる
- ✓ 食べ順は野菜↓肉・魚↓炭水化物を意識
- ✓ 家事しながら軽い筋トレをして筋肉を増やす
<50代>
閉経後の男性化により太る体質がチェンジ!
「閉経後、エストロゲンが減少する影響で太りやすくなります。また内臓脂肪がたまり、筋肉量は減少、中性脂肪値などが上昇し動脈硬化などの発症率も高まります。そのため健康を害する恐れのある食事制限より、太りにくい体作りに重点を。1口20回以上噛むことを意識すると咀嚼筋が刺激され、脂肪の分解と燃焼が促されます」(林先生)。
「体重を減らすより体調を良くすることが重要。そのためには、代謝を上げるサプリや酸化ストレスを低下させる抗酸化サプリがおすすめ。女性ホルモンの低下で骨の再生が遅れ骨粗鬆症の危険も。強い負荷の筋トレは骨への負担が懸念されるため、ウォーキング程度のトレーニングを続けて同時に必須アミノ酸が含まれる良質なたんぱく質を摂りましょう」(日比野先生)。
50代 やせ方のコツ
- ✓食事は減らさず20回以上噛む
- ✓代謝アップや抗酸化のサプリを取り入れる
- ✓たんぱく質を意識して摂る
- ✓毎日続けられるストレッチなどの運動
2018年『美ST』3月号掲載
撮影/真板由起(NOSTY)、大瀬智和 モデル/吉村ミキ ヘア・メーク/RYO、久保フユミ、甲斐美穂(すべてROI)、Sai スタイリスト/柿田たみか 取材/大山真理子