モノづくりへの関心が高まる?親子で工場見学「葛飾区の町工場」編
「工場見学」が楽しくてスゴイことに!おシゴトの現場を訪ね、「音」や「空気」「におい」を五感で感じることで、子どもの好奇心は広がります。秋の行楽シーズンに、遠足気分でおシゴト魅力発見旅へ、お出かけしてみては? 今回は「葛飾区の町工場 ㈱ミヨシ」の工場見学をご紹介します。
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◯ 体験したのは…
澤田千春さん(42歳)、長男の健太くん(9歳)
東京都港区在住。主婦の千春さんとサッカー少年の健太くん。健太くんは理科実験や図工が得意。工場の大型最新機器や材料にも興味津々。母は豊富な特殊ネジに喜ぶ!?
【見学場所】葛飾区の町工場 ㈱ミヨシ
1972年創業。プラスチック製品の試作金型や、成形まで自社一貫生産。1個からでも対応可能。フットワークの軽さと確かな技術力を持つ。自動車メーカーや医療機器、私たちが普段使う製品など、幅広い企業の製品試作を製作!
〇東京都葛飾区西新小岩5-19-14/Tel:03-3692-0662 ミヨシも参加する町工場モノづくり体験「かつしかライブファクトリー」は10月29日(土)に開催! 今年はスプーン作り。
親子見学のメリット① 「働くとはこういうこと」を体験する
ビーズ状プラスチックを入れ高温でプレス。強い力が必要。
世界が認める日本のモノづくりの原点は、町工場の技術があってこそ。人情味溢れるアツいクラフトマンシップの職人さんたちに、思わず親子で目が釘付け。「プレスするのって、こんな力がいるの? 大量生産できる機械は相当スゴイね。金型は職人さん技術のかたまりなんだ」。体験するとよくわかります。普段何気なく使う文具や「しゃもじ」も陰ではたくさんの試行錯誤を繰り返し、お店に並ぶまでに努力を重ねていることを学びました。感動した健太くん。「僕ここで働きたい!」。
親子見学のメリット② 慣れ親しんでいるモノの裏側を知る
世界でたったひとつのペンギン型クリップ完成。ペンギンの金型は、ミヨシのオリジナル。お尻のはみ出しを丁寧に切断。
親子見学のメリット③ 「失敗もある」を知る
お米型の「しゃもじ」も製作。焼き色や厚さが違う、先も割れた……。「お米だから膨らむんだ、同じものを作るのって難しいな」。「しゃもじ」の材料は古米とプラスチックの混合素材。「出来上がりはおせんべいの匂いがする!」
工場で働く杉山耕治さん(代表取締役)に聞きました
Q.なぜこの仕事を選びましたか?
父が創業し、兄が継がなかったため、2代目に。親や社員、長年のお客様に対し、恩を返すためにも後を継ぎました。
Q.この仕事をして良かったと思うことは?
ゼロから製品完成まで、モノづくりに一貫して携われるところです。お客様からの「ありがとう」には達成感を覚えます。
Q.辞めたいと思ったことはない?ストレス解消はどうやってるの?
あります。先代社長との衝突や人間関係で……。趣味はサーフィン、山登り、野菜作り。自然が解消させてくれます。
Q.子どもの頃に、なりたかった職業は何ですか?
ガラス職人です。生まれも育ちも葛飾区。近所のガラス工場で暑い中で働いている、ねじり鉢巻き職人が格好良かったです。
健太くんの感想は……
撮影/田渕睦深 取材/東 理恵 ※情報は2022年10月号掲載時のものです。
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