【広末涼子さん連載vol.13】家庭ごとに違う金銭感覚。お金の大切さ、子どもにはどう教えていく?
高校生、小学生、幼稚園と各世代3人の子どもを育てながら、女優としても輝きを放つ広末涼子さん。毎月〝思春期ママ〟たちと思いを共有する場となる連載エッセイ。今回は『子どもに教えたい金銭感覚』をテーマに語ります。
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自分の子ども時代とは違う、都会っ子たちの遊びとお金への価値観
8月号読者ママたちの声
ママの声①
子ども14歳女子 T.Rさん 47歳 主婦
娘の中学で、友達の誕生日プレゼントにシャネルやディオールのリップを贈っている子がいると聞いて驚きました。そんな高価なものをもらってしまったら、もらった子の誕生日に同等のものをあげなくてはなりません。そして親からのクリスマスプレゼントはルイ・ヴィトンやバレンシアガというご家庭も。価値もわからない中学生にハイブランドを持たせること自体、疑問ですが、そういう環境にいると娘も影響されて感覚が麻痺していくのではないかと心配です。
ママの声②
子ども13歳男子・9歳女子 K.Aさん 46歳 主婦
我が家はお小遣い制ではなく、必要な時に渡すスタイルで、友達と遊びに行くときに必要な金額を渡し、余ったおつりを返してもらいます。最近息子が周りのお友達の影響もあり、お小遣い制にしてほしいと言ってきました。お金のことなので、お小遣いの相場などもママ友にも聞けず、どうしようか決めかねています。お小遣い制にすることで金銭感覚が生まれるのならそれもいいかなとも思いますが、何に使ったのか把握できなくなるのも心配です。
あなたがお子さんに、〝お友だちとディズニーランドに遊びに行きたい! ママ、許可とおこづかいを〟と言われたなら、あなたは子どもが何歳ならばOKを出しますか? 人数はGO要素に影響しますか? 子どもたちだけで向かうこともOKですか? それとも親も同行? ディズニー資金は一日おいくらに設定するのでしょうか?
私は初めてこの問いが長男の親という立場で自分自身に舞い込んできた時、意外にもなかなか答えが出せず、正直なところ、かなり悩みました。小学生で友人とディズニーだなんて、田舎者の私なんかからすると、なんてミラクル! なんて大人びた小学生! なんて都会っ子なんだ! と驚いたこともハッキリ覚えています。
さてさて、我が子の初めてのディズニー計画は、計6名の男女で実行されることとなり、その中の一人の男の子ママが一緒に同行することで、安全面も含め、問題なく進められるように思えました。が、もう一つの問題が発覚。それは、ディズニーランドで遊ぶ一日のおこづかいをいくら持たせるか? ということ。
私としては、まあ場所的に物価もお高いのだろうし(ディズニーランドのグッズやLunchは高くつくのだろうな……)、入場料以外に5、000円くらい持たせてもいいかな(特別!!)なんて思っていた。が、皆の平均的所持金はナ、ナ、ナント! 10、000円!!
田舎で育った私なんぞは小学生の時なんて、遊びに行くというと川に泳ぎに行く! とか、自転車で少し遠出して大きなアスレチックにプチ冒険とか、兎に角、お金のかからないPLAY!! ばかりだったのだから。高学年だとはいえ、まさか小学生に1万円札を持たせて遊びに行かせるなんて、思いもよらず、想像もしていないことだったのだ。
そこで私は勇気を振り絞って〝けいくんママ〟に聞いてみた。すると、
①ディズニーの物価で考えると自分の欲しいモノ&お土産も買いたい! となると5、000円では足りないだろう。
②ポップコーン&入れ物は皆でお揃いで買うのが恒例。
③子どもたちは、お土産etc.を買いたいから、ランチや夕ごはん(食事)を抜いて、おこづかいをキープしがち。親としてはちゃんと食事はしてほしいから、おこづかいは多めに持たせてあげた方がいいでしょう。
etc.……
私の知らないことを沢山教えてくださった。
地域によって、家庭によって、通っている学校によって、子どもたちを囲む全ての要素により、その子の金銭感覚は変化する。自分の子どもに、お金の大切さをどうやって学ばせるのか、家庭内でのお金の学習、日頃からおこづかいや買物を通じてのお金の感覚、価値観、全ては私たち親が〝子どもの金銭感覚〟の根元を握っている。
今からでも遅くはない! 子どもとお金の話、してみてはいかがでしょう。きっと意外な意見や子どもらしい見解、いろいろな発見や気付きがあるはずです。
〈次回へつづく〉
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広末涼子
1980年高知県生まれ。14歳でデビュー後、CM、ドラマ、映画と数々のヒット作に出演。日本アカデミー賞をはじめ受賞歴も多数。プライベートでは、高校生、小学生、幼稚園児と各世代3人の子ども達のママ。書き下ろしエッセイ「ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち」(宝島社)が絶賛発売中。
モデル&文/広末涼子 撮影/彦坂栄治(まきうらオフィス) ヘア・メーク/倉田明美(THYMON Inc.) スタイリスト/竹村はま子 取材/小仲志帆 ※情報は2022年8月号掲載時のものです。
【衣装クレジット】ジレ¥17,600(アールビーエス/ビームス ウィメン 原宿)ワンピース¥14,960(スナイデル/スナイデル ルミネ新宿2店)パンプス¥135,300(ピエール アルディ/ピエール アルディ 東京)ピアス¥50,600(MAAYA)
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