人は〝3つの軸〟に分類できる!「パーソナルプロファイリング」で割り出す子どもの育て方
幼児期とは違った大変さが親にのし掛かってくる、自分の意思を持ち始める年齢期の子育て。大人にも個性があるように、子どもだってそれぞれの〝個〟は違うんです。〝パーソナルプロファイリング〟から紐解く我が子の克服法は、目から鱗の発見が沢山!
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PPF(パーソナルプロファイリング)って?
生年月日から割り出された統計学をもとに約3万人を分析。生まれ持つ個性や考え方を具体的に理解し、自己成長を促すメソッドです。
答えのない子育て悩みにも、PPFがヒントをくれます
PPFの生みの親、今村園子先生に聞きました
一般社団法人 PPF協会 代表理事 今村園子先生
統計学を基盤にコミュニケーションツールを独自で考案。講演、企業のコンサル等、幅広く活躍中。 https://ppf-kyokai.com
-- PPFを通じて、その子が「愛されている」と認識できる愛し方に近づいて
子育てに行き詰まり、育児書や先輩ママのアドバイスを参考にしても上手くいかないのはよくあること。なぜなら、親も子どもも生まれ持った性質が違うから。親がよかれと思って、促す・褒める・叱ることは日々の常だと思いますが、子どもの性質に合った接し方ができていないと、せっかくの愛情が仇となってしまうこともあるんです。
PPFでは、1人の性質を理解するために細かく分類すると8のアプローチから成り立っていますが、大枠は3つの軸で分類しています。軸ごとに生まれ持った性質によって〝してほしいこと、してほしくないこと〟が違うということ、また、それぞれの子どもに合った促し方を理解することで、親子という枠を越え、その子の強みを伸ばす関わり方ができるようになります。
その結果、子どものやる気、自己肯定感を育むことにも。人を育成することに特化したPPFは、子育てにこそ活用していただきたいメソッド。ママたちの喜びと自信のお手伝いができれば光栄です。
ママたちからはこんな悩みの声が
- 上の子が学校や友達の話をしなくなり、中学生になってからはどこで何をしているかわからない。 また、子育てに関する情報が多くて、何を信じたらいいのかわからない。(M.Sさん 42歳 中2男児、小5女児の母)
- 娘から最近、私を避けているような、怖がっているような、ライバル視されているような、そんな態度がチラチラ見え隠れするように。(Y.Hさん 44歳 小6男児、小4女児の母)
- 親の⽬を盗んで⾏動したり、噓や隠し事が増えました。流⽯に信じてあげられなくなり、つい最初から疑いの⽬で⾒てしまうように……。(C.Oさん 41歳 小5女児、小1男児の母)
- 今は下の子の受験があるので、あまり上の子をかまってあげられていません。夫は単身赴任中で、私一人で2人を見るのは大変。(K.Sさん 43歳 中2女児、小6女児の母)
- 長女に言動を注意すると、納得いかないような表情をしたり、舌打ちしたり、ブツブツ文句を言ったりするようになった。(M.Kさん 39歳 小6女児、小3男児、小1男児の母)
PPFがその子に合った接し方のヒントをくれます
人は、3つの軸に分けられます <PPFをチェック>
リラックス時や、大きな決断をする時に現れる「意思決定のタイプ」が、その人が持って生まれた性質です。PPFでは、最も重要な基盤としてそのタイプを3軸に分類しています。
STEP 1 まずはママ自身が自分のタイプを知りましょう
自分自身のタイプ、性質を理解することで、今までのお子さんへの関わり方を俯瞰で見ることができます。また自分を知ることで、自分自身のモチベーションや価値観が見えてくるはず。
【自分軸】のあなたは…
人も家族も大事だけれど、自分が成長できることが最大のモチベーション。目標を明確にすることで迷いがなくなり、「達成感」が得られたときに喜びを感じます。
【相手軸】のあなたは…
大切な人が喜んでくれることが最大のモチベーション。家族や身近な人が笑顔になることで頑張れるタイプ。大切な人からの感謝の積み重ねで自信がつきます。
【社会軸】のあなたは…
世に貢献できることや、すごい人から認められることが最大のモチベーション。褒められるよりも称賛、尊敬されることで自分の可能性を信じることができます。
STEP 2 その子に合った正しい声かけって?
子どものタイプに合わせたやる気を促す言葉や、叱り方のアプローチを理解することで、親子のコミュニケーションが良くなるだけでなく、我が子が持って生まれた性質を活かせるベースを作れます。
<勉強させたいときは>
【自分軸】の子には…
目標を決め、達成したらご褒美を。「何時までにここまでやったらゲームしていいよ」など、なにかをやったらなにかを得られる、とわからせましょう。
【相手軸】の子には…
一緒にその場にいてあげてください。「ママも一緒にやっちゃおうかな」と言いながらそこにいるだけで◎。ママが自分事のように感じてあげることで、子どもは頑張ろうと思えます。
【社会軸】の子には…
やると信じ、やる前提で話をしましょう。「丁度宿題が終わった頃、あの番組が始まるじゃない?」と、終わってからの話を。あなたならやるに決まってる、というスタンスが大事です。
<嘘をついたことに対して叱るとき>
【自分軸】の子には…
目をしっかり見て本気で叱り、噓をつくことでどれだけ自分が嫌な思いをするかをわからせましょう。「なんで嘘をついたの?」「どれだけの人に迷惑がかかるかわかってる?」
【相手軸】の子には…
理由を聞き、叱らずに「ママ、悲しい」「あなたが噓をつくってことは、なにか理由があると思うからママに教えて」と優しく語り掛けて。頭ごなしに叱ると殻に閉じこもってしまうので、理解者になってあげる必要があります。
【社会軸】の子には…
あまり突き詰めずに、綺麗なストーリーに仕上げてしまいましょう。「きっとあなたのことだからかなり大きな理由があったんでしょう。ただ、その方法は今回は間違っていたね」。叱られると自己否定されたと思い自信を失ってしまうので、信じ続けることが重要です。
<褒めるとき>
【自分軸】の子には…
努力を具体的に褒めましょう。「あれだけ努力したから結果が出たんだね」
【相手軸】の子には…
「ママ、嬉しい!」と自分事のように喜んで。
【社会軸】の子には…
大絶賛しましょう。「あなただからできると思ってた」「信じてた」
撮影/吉澤健太 取材/鍋嶋まどか ※情報は2022年8月号掲載時のものです。
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