【Ritaの大人留学①】お金なし・コネなし・語学力なし!53歳の私が安定を捨てて「スペイン留学」に踏み切った理由

はじめまして、Ritaと申します。結婚、出産、離婚、子育てを終えた53歳の今、スペインはマラガまで、語学留学にやってきました。30年勤めた仕事を辞め、お金なし、コネなし、語学力なしの、ある意味むこうみずな挑戦です。あるのは飛び込む勇気だけ。そんな私の奮闘記を、連載の形でお届けしようと思います。

子供2人が自立して、見失った人生の目標。「もうやるべき事は全部やり切った。あとはできるだけ地味に、誰にも迷惑をかけないように終活するだけだ」と考えながら、職場と家をただただ往復するだけの日々を過ごしていました。そんなある日、久しぶりに会った娘が放った一言が私を動かしたのでした。「人生もうやることないって言っているけれど、まだなんだってできるでしょ。留学でもしてみたら?」。“留学”の一言を聞いた瞬間、自分の廃れた心の中で小さな何かが踊ったのを感じました。まだ、人生にワクワクできる! その瞬間が過ぎ去ってしまわないよう、必死でしがみつきました。そして、娘との会話から3ヵ月半後、海を渡りました。仕事も家も、持っていた“安定”のすべてを投げ捨てて。

 

留学先は「生きることを楽しんでいる地」スペインに即決!

実は、留学先を決めるのに、迷いはありませんでした。スペインは、以前娘が仕事で滞在している時に訪れ、街並みも食事も大変好印象。70代の女性が真っ赤なシャツで夜遅くまで優雅に食事をしているのを見たとき、なにより「生きることを楽しんでいる大人達」に魅了されたのです。そして、多くの都市の中で“マラガ”に決めた一番の理由は、気候。極度に寒がりな私は、低温になるだけでやる気が失せるタイプです。独りでも元気がでるように、自分好みの土地を探しました。地中海沿岸“コスタ・デル・ソル”の中心地で、年間300日は晴天日。明るく、治安が良かったのも決め手でした。

留学&滞在費用は「ネット経由の日本仕事」も視野に

留学を決めて最初に困ったのが「お金」のこと。少なくとも1年間はスペインで勉強したいのですが、学生ビザでは少しのアルバイトしか出来ず、生活維持は不可能です。私の預金は離婚後に一旦底をつき、貯金ができるようになったのはほんのここ数年のこと……。なんとか資金を寄せ集めても、数百万円。1年で空っぽになる想定です。そのため、いずれネット経由で日本の仕事をいくつか請け負い、毎月ある程度のお金を生み出せるようになったらいいな、なんて思っています。「走り続けていればきっとなんとかなる」の無鉄砲精神で乗り切りたい! まるで、大海原に十分な装備無く自ら飛び込んだ気持ちですが、それでも不安より躍動感を感じているから不思議です。

 

語学力は「現地でイチから学ぶ」精神で!

これまでの人生、語学にはほぼ無縁でした。英語も「This is a pen」から進まず、スペイン語も全く分かりません。「話せない」「知らない」と避けてきたローマ字の世界ですが、せっかくの人生、飛び込んでみることに! 言葉が分からずに果たしてどうやって生きていくのか、この先どんな人との出会いがあるのか、そしてどのように人生が変わっていくのか……。今は、新しい自分に興味津々です。

留学の目標は「自分軸で生きること」探し

今までは、妻であること・母親であること・企業の一員であることが基本で、その立場を保ち、守ることに意味を感じていました。でも、気がついたら与えられた役割以上に「自分」という個人として生きることをすっかり忘れてしまい……。あらゆることをリセットした今、本当にやりたいこと、私らしい生き方に必ず巡り会うと信じています。せっかく身につける語学を使った挑戦をしたり、娘と一緒に母娘で何かしてみたいとも。一歩進むと一歩先の世界が見えるように、自分に似合う将来を着実に探していきたいと思います。

この記事は、40代のSTORY読者の皆さんの頃なども振り返りながら、楽しい50代を迎えるための挑戦を、月2回の連載としてお伝えしていこうと思います。無鉄砲な新たな人生を、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです!

撮影・文/Rita
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Rita

結婚、出産、離婚、子育てを経て、あとは終活を……と考えていたとき、娘さんの「人生もうやることないって言っているけれど、まだなんだってできるでしょ。留学でもしてみたら?」のひと言に突き動かされ、スペイン留学を決意。お金、コネ、語学力がなくても、情熱ひとつで日々をまい進する「Rita流留学ルポ」をSTORYwebで更新中。

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