40代の旅のかたちについて考えてみた。【白井屋ホテル】アートとは無縁だったライター北野の感性が研ぎ澄まされた1泊…後編〈快眠枕のプレゼントあり!〉

(前編より)

ライターの北野法子です。
ヘリテージタワー1階にある「the RESTAURANT」でのディナーへは、黒のサマーニットワンピでドレスアップ。

レストランはミシュランで2つ星を獲得している東京青山「フロリレージュ」のオーナーシェフ・川手寛康さんが監修し、シェフは国内外の名店で経験を積んだ群馬出身の片山ひろさん。
今日はディナーとアルコールのペアリングをお願いしたので、お昼は軽めにして気合十分で臨みます(笑)。

お料理はコースのみで、まずはスターターの「コンソメ」。
その理由は、レストランの語源である”rest”とは回復させるモノを体感して欲しいからとのこと。そのスープはコンソメと呼ぶには勿体無いほどの、今まで味わったことのない深みのある優しい味。
コンソメの概念が吹っ飛び、「私が今まで飲んでいたコンソメスープって何だったの?」という感動が押し寄せ、これから始まるディナーへの期待で胸が高まります。

メニューに書かれているシンプルな名前からは想像もできない芸術的なお料理は、本当にどれもこれも美味しくて、隣に座っていたエディターさん(他の媒体から参加)と、一口食べる度にお互い顔を見合わせて、「美味しい〜」「幸せ〜」と声を出し合っていたんです(笑)。

えび大根
山女魚
紅鱒
SUITON
まえばしヒラメ
山菜
赤城牛
果実

正直、東京でもなかなかここまでのレベルのお料理が食べられるお店はなかなかない(個人の感想です)。
片山シェフのお料理を食べるために前橋市に来る価値がある! と思えた、本当に素敵な時間でした。
フルオープンキッチンなので、川手さんや片山シェフとお話ししながらお料理を楽しめるのも魅力のひとつですね。

ソムリエの児島由光さん(左)と、シェフの片山ひろさん(右)。

10皿も食べ切れるか心配でしたが、ペロリと完食!
隣に座っていた初めましてのエディターさんともすぐに意気投合し、〈やっぱり美味しい食事は、人との距離をぐっと縮める力があるんだな〉と体感した素敵すぎるディナーでした。

ほろ酔い気分でお部屋に戻り、お風呂に入ります。
アメニティはメイドインジャパンにこだわった「OSAJI」。ドライヤーも「dyson」で細かいところ全てにまで拘りが感じられ、チェックインした時から感動はずっと継続中。

さあ寝よう、と思った瞬間、ホテルの人から教えていただいた宿泊者しか見られない特典を思い出しました。
ラウンジの吹き抜けに施されているレアンドロ・エルリッヒ作品「Lighting Pipes」の色が変わるというインスタレーションです。
パイプの色は普段は温かみのある柔らかい色のライトですが、夜の22時からは赤色に、22時40分頃からは青色にライトアップされるというのです。時間を確認したら22時30分!
「大変、今から急いで見に行かなくちゃ」ということで、パジャマから急いで着替えて、すっぴんに眼鏡とマスクして見に行きました。
有り難いことにロビーには誰もいなく(ホッ。笑)、ソファに座って上を向いて眺めると、静まり返ったラウンジに赤く光る赤い世界。その後続けて青の世界が広がりました。
時間的には両方とも観られて完璧なタイミング。アートに関しては無知だし、無縁の世界で生きてきたけど、たった一日でもアートに触れて感性が磨かれた感覚。
ライターとして文章を生み出す仕事をしているのに、日常に忙殺されて、感性を研ぎ澄ます時間を作ってこなかったことを痛感。
〈良いものを世の中へ発信するには、こういう時間も必要だな〉と、内省するきっかけを与えてくれた今日に感謝ですね。

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