不登校になっても学び場はある「インディペンデント・スクール」「不登校特例校」「フリースクール」をご紹介!
ある日、わが子が学校に行かなくなってしまった。コロナ休校以降、右肩上がりに増え続ける「学校に行かない子どもたち」。でも見方を変えてみれば、〝学び場を選択する子どもたち〟なのかも……。いま、私たちは問われています。
もし、通っていた学校が嫌になったとしても、行き場所は他にたくさんある。今回はそんな場所をご紹介します。
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目次
★ インディペンデント・スクール
★ 不登校特例校
★ フリースクール
★ インディペンデント・スクール
一般的な学校とは違った学び方を提供してくれる
海外の教育手法など、独自の教育理念・方針に基づいて運営される非認可スクール。不登校の代替校というよりは、その教育観や学校のあり方に共感して通うことが多い。
○ 東京サドベリースクール(東京都世田谷区)
子ども自身が自由を重んじ考える力を身につける
アメリカのダニエル・グリーンバーグにより1968年に設立される。市民教育と人格形成が柱で、自由・民主主義・年齢ミックスが特徴。
生徒自身が自主的にしたいことを見つけ自分の活動をとことん追求できるよう、決まったカリキュラムはありません。
「自由」を重んじる教育では生徒とスタッフの関係も対等。スクールの一員として参加するミーティングには全員に1票の権利と結果への責任が。生きる上で大切な、〝答えのないものに取り組む〟非認知能力を伸ばすための環境を整えています。
(右から杉山さん、加藤さん)
○ 横浜シュタイナー学園 (横浜市緑区)
学びをアートに昇華させ 子どもの個性と才能を開花
ドイツの思想家、ルドルフ・シュタイナーの教育理念に基づく小中一貫校。心が動く芸術的な学び、五感を総動員するアクティブラーニングが特徴。
子どもたちの発達に適ったカリキュラムに全教科が連携する立体的な学びと、毎朝100分間ひとつの教科を数週間集中的に学ぶエポック授業も特色。物語や詩、音楽や色に満たされた芸術的な教授法が子どもたちに生き生きとした世界のイメージを育み、エシカルで創造的な人生へと導く。
○ 海外の教育手法を取り入れた一条校もあります!
- きのくに子どもの村学園(和歌山)
- 大日向小学校(長野)
- ドルトン東京学園(東京)←中学受験校
など
★ 不登校特例校
心のケアもしながら学ばせてくれる、学校教育法上の学校
特定の理由を除き年間30日以上の欠席がある場合を不登校と定め、登校意思のある不登校の子どもに対し、心や学習のケアをしながら登校を支援する卒業認定校。全国に17校。(2022年1月現在)
○ 八王子市立高尾山学園 (東京都八王子市)
不登校特例校のパイオニア心に寄り添い児童を育む
2004年に市で設立された小中併設型不登校特例校。一人一人の心の安定・適切な学習支援・人間関係の構築で、生きることへの自信と社会的自立を促す。
不登校を経験した生徒が抱えている不安は主に3つ、対人不安・学力不安・将来不安。本校では教職員や心理相談員のサポート体制を充実させ、学習指導要領を基本としながらも生徒の不安を取り除けるよう配慮します。
多彩な体験活動や教室以外の居場所を作ることで登校意欲を刺激し経験を積む中で少しの失敗や成功体験を味わえるよう工夫しています。
(黒沢正明校長)
○ 岐阜市立草潤中学校(岐阜市)
学校らしくない学校を目指す自立するための学び場
不登校を経験した生徒のありのままを受け入れ、個に応じた環境の中で心身の安定を取り戻しつつ、新たな自分の可能性を見出すことを目指す。
従来の校舎のイメージに不安を感じる生徒もいるため、学校らしくないデザインも特徴。生徒自身が学習スタイルを選び、自宅でICT等を活用した学習も可能。「セルフデザイン」という教科を導入し、音楽・美術・技術・家庭の中から自分の興味・関心のある学習に取り組んでいる。
また地域の方に協力を仰ぎ、さまざまな体験活動も行っている。
○ 他には……
- 東京シューレ江戸川小学校
- 星槎中学校(横浜市旭区)
- 京都市立洛風中学校
など
★ フリースクール
不登校者の心のケアを第一に考えてくれる集いの場所
さまざまな理由で学校に行けない子どもたちが、小中高の代わりに過ごす場所。個人経営、NPO法人やボランティアが運営する民間の教育機関になるので、それぞれの方針や理念の違いにより形態もさまざま。地域の小・中学校と連携していることも多く出席扱いになることも。
○ 例えば……
- フリースペースえん(神奈川県)
- フリースクール寺子屋方丈舎(福島)
- フリースクールForLife(兵庫)
- フリースクールジャパンフレネ(東京)
など
撮影/西あかり 取材/竹永久美子 ※情報は2022年5月号掲載時のものです。
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