「味ポン」でイタリアンって、ありですか?

キッチンの調味料って、どんどん増えてゆきませんか?
旅行先のお店や道の駅で購入したり、食のネット通販でお取り寄せしたり、あるいはお土産にもらったり……。
普段、自分が使っている調味料に不満があるわけではないのだけれど、ついつい今までとは違う味付けに試してみたくなるのは人間のサガ。
でも、すべてがすべて満足できるものかというと、そうでもなく、二度、三度と使った結果、そのままお蔵入りしてしまうものも多いのではないでしょうか。
キッチンのスタメン調味料として仲間入りするものは、ほんの一握りです。

一方で、スタメン調味料はといえば、安定の味をキープしてくれるものの、同じような料理にしか使わないことも多く、新しい発見が少ないのも事実。
ポン酢を例にとってみましょう。
お鍋はもちろん、サラダ、お肉、お魚、お豆腐とさまざまなものに使えますが、基本的に「そのままシンプルにつけて(かけて)使う」ものであり、「和食の味を楽しむ」ものです。

そんな固定観念をくつがえすお店が期間限定OPENしました。

ポン酢醤油調味料の王道といえば、ミツカンの【味ぽん】。

虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー3階の〈虎ノ門横丁〉にあるミツカン「AJIPON DANRAN DINING」では、この【味ぽん】と本格イタリアンのコラボレーションが楽しめます(5月29日まで)。
こちらの店では、タベアルキストのマッキー牧元氏のプロデュースにより、「リストランテ ラ・ブリアンツァ」の奥野義幸オーナーシェフが料理を手がけます。

左から、奥野義幸シェフ、マッキー牧元氏、㈱Mizkan マーケティング本部 掛田実穂氏。

ディナーでは、フルコース1種7品(¥9,900)がいただけます。

そのうちの4品が試食会に登場。

冷菜・「味ぽん」サーモン/カポナータ/ブラータ/「味ぽん」レモネードジュレ
パスタ・自家製サルシッチャとンドゥイヤのラグーソースの「味ぽん」トンナレッリ/「味ぽん」温泉卵と鶏皮豚骨「味ぽん」クロカンテ
メイン肉・「味ぽん」頬肉煮込み/「味ぽん」焼き野菜
デザート・「味ぽん」フルーツガスパチョパンナコッタ

「『味ぽん』はそれだけで味が完成されているから、いろいろと工夫しました」と奥野シェフが語るとおり、「味ぽん」の酸味を入り口に引き付ける料理もあれば、逆に、その酸を熱で飛ばすことで「味ぽん」の香りを余韻に引き立たせる料理もあり。
ワインビネガーもバルサミコ酢も一切使わずに、ここまで本格的なイタリアンを仕上げるとはお見事です!

 

試食会では、ソムリエの大越基裕氏セレクションによるワインのペアリングも楽しみました。

冷菜に合わせたのが、イタリアの微発泡赤ワイン・ランブルスコの《Cantina della Volta Rimosso》。ランブルスコにしては甘さが控えめで、そのぶんきりっとした酸味が軽快な印象。

パスタには、スペインのヴェルデホ種を使った《Majuelo del Chiviritero La Seca 2017》。フレッシュな白ワインですが、チョーク香と樽の香りがふわっと広がり、「味ぽん」の酸味をすーっと受け入れてくれます。

メインの牛頬肉には、シチリアの赤ワイン《Tenuta delle Terre Nere Etna Rosso 2020》を。
ブドウはシチリアの土着品種、ネレッロ・マスカレーゼですが、味わいとしてはブルゴーニュのピノノワール系ワインに近い雰囲気です。

ペアリングの3つのワインを飲んで、ちょっと勝手に考えてみました。

「味ぽん」に合うワインとは?

・フレッシュで軽め。

・タンニンは少なめ。

・フルーツや花の香りだけでなく、木樽の塾成香や石灰質の土壌の香りも合う。

・ある程度の酸味があったほうがいいけど、酸が強いと「味ぽん」の良さを消してしまう。

まあ、もちろん人それぞれの好みですが……。
キッチンの超定番調味料「味ぽん」は、和食の世界にだけ閉じ込めるのはもったいない。
だって、ワインにもこんなに合うのだから!

ちなみに、ランチは下記のパスタ2種が、各¥1,650でいただけます(各限定15食)。

「味ぽん」トマトソースのパッパルデッレ
「味ぽん」ボナーラ

ミツカン「AJIPON DANRAN DINING

・2022年5月14日(土)~29日(日)までの期間限定
・東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー3階〈虎ノ門横丁〉内
・カウンター9席
・ランチ:11:30~13:30(なくなり次第終了)*5月17日、28日を除く
・ディナー:19:00~21:30(完全予約制)
・予約は以下URLから
https://www.toranomonhills.com/toranomonyokocho/1042.html

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