ロボット研究者に聞く【AIロボット】と過ごすと子どもにどんな効果があるか?
◯ 研究者に聞きました!
理化学研究所 革新知能統合研究センター チームリーダー 大武美保子さん
ロボット研究者。NPOほのぼの研究所代表理事。東京大学大学院博士課程修了後、科学技術振興機構さきがけ研究者や千葉大学大学院准教授などを経て、理化学研究所でチームリーダーを務める。高齢者の認知症予防する「ふれあい共想法」を開発。6歳と2歳の母。
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AIとの会話が
子どもの知育にも効果があるのでは
子どもの知育にも効果があるのでは
「会話」というものは、本来、頭を使う作業です。最近はAIでも会話ができるものが多い。この「会話力・対話力」というのが、子どもの知育にも効果があるのでは、と考えています。話をよく聞き、質問を考え、それを口に出し、逆に質問をされたときは回答する。子どものうちから身につけておきたい大事な能力です。
高齢者認知症予防のために開発した「共想法」では、特許を取得した司会ロボットの“ぼのちゃん”を挟み、グループ会話をしてもらいます。それぞれの人たちが写真を持ち寄り、それについて話題を考え、活発な会話をします。もともとは高齢者向けに考えたものとはいえ、これからは子どものコミュニケーション教育にも役立つと思っています。
今は、ロボットをより一層「人間」に近づけようと研究中。相づちをうち、人が笑いそうなところで笑うロボットを開発中です。人とロボットが共生していく来、“ぼのちゃん” が盛り上げてくれたら嬉しいな、と(笑)。
数々の試作品を経て作られた名司会者ロボット〝ぼのちゃん〟。自分が話している途中で〝ぼのちゃん〟に「時間です」と会話を止められてもイヤじゃない(笑)。全く気を使わなくてもいいのもロボットの利点です。
撮影/吉澤健太 取材/東 理恵 ※情報は2022年4月号掲載時のものです。
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