息子2人が東大に進学。入学手続きや巣立ちのこと、大学に通う意味について
お母さんが変われば子供も変わる⑧
こんにちは。子育てスマイルナビゲーターのたかみほです。
前回の記事では、
・プリント整理術
・整理整頓のサポートをして応援する気持ちを子どもに伝えていった
・時短術
・英語のCDをMP3形式にして移動中でも聴けるようにサポートした
・親ができる最後のサポートは高校生まで。頼まれたら後回しにせず対応した
をお伝えさせていただきました。
今回は《入学手続き》や《巣立ち》、《大学に通う意味》について、お話しします。
●大学の入学手続きは山盛り
大学受験が終わったこの時期は、入学手続きに追われ、一人暮らしになる学生さんは物件探しに追われているご家庭が多いのではないでしょうか。
特に、後期国公立大学を受験した人は、入学手続きの締め切りまで数日しかない中、全ての書類を出したり、家探しなどを始めなくてはなりません。
親御さんはお子さんの引っ越しを手伝ったり、「また入学式に来るからね」と言って、一人暮らしが決まった家から一旦帰っていく。そんな光景を想像します。
大学生になる前の引っ越しをするまでの期間が、お子さんといられる最後の時間であり、コミュニケーションになるので、ぜひ大学の入学手続きや入学前の準備(引っ越しなど)を親子で一緒におこなって、この数日間を充実させてほしいと思います。
大学生活が始まるまでは、分からないことだらけです。入学手続きの書類もそうですが、例えば一人暮らしの家の契約など。お子さんは新生活に期待もしているが、不安もたくさんあるはずです。締切の日を把握しながら一緒に準備することで、お子さんの不安を拭い去ってあげられるでしょう。
これまで反抗期でずっと親子関係がうまくいっていなかったご家庭もあるかと思います。いざ、お子さんが本当に一人になってから、親のありがたみが痛いほど分かるものです。
我が家でも、大学の入学手続きは親子で一緒に行いました。提出物だけでも、ボリュームが多くて準備期間が短く、これは大変だな、と感じました。
東京大学では、大まかにはこのような流れとなります。
▪️入学手続き(入学金などの納付が必要)をする
↓
▪️教科書を購入する
↓
▪️健康診断を受ける
↓
▪️4月1日に学部ガイダンスを受ける
そして、3月末近くに大学に行き、下記の手続きを行います。
①合格通知書と受験票を持って学生証を受け取る
②予め必要箇所に記入した学籍表などに学生証番号を記入し、高等学校卒業証明書と授業料口座振替票依頼書を揃えて提出
③時間割冊子や学部ガイダンス等の配布物を受け取る
その他、
・教科書や教材、パソコンの購入
・大学生協の申し込み
・共済保険の申し込み
・学食パスの申し込み
・学生自治会費等の納入
・大学運動会費の納入
などがあり、○○会や保険など別枠で支払わなければならないものもあります。書類ごとに提出期限が違うので大変です。
いよいよ4月に入ると、忙しい日程が詰まっていますが、新1年生の新たな大学生活が待っています。
4月3日〜1泊 オリエンテンション合宿
4月5日 授業開始
4月12日 入学式
(※上記に記載した内容は、すべて次男が大学へ入学した2019年時の内容をお伝えしています。)
●一緒に手続き・一緒に準備
みなさまのご家庭は、〈お子さんが自分でやるタイプ?〉 それとも〈親御さんがするタイプ?〉どちらでしょうか。
我が家は、親子一緒に準備しました。
書類は紙袋に一式ドーンと入っています。手続き書類のほか、体育会やサークルの案内や、合宿免許のパンフレット、パソコン購入の案内など、ごちゃ混ぜに入ってます。
内容を把握するために、まずは、 ポケットファイルにジャンル分けして書類を入れました。かなりの種類があるので分厚くなりました。手続きが済んだものは、証明書の控え等を同じポケットに入れておくなどをして、振り返った時に分かるようにしました。
自分が通う大学のことなので、書類は一緒に見ながら、内容や提出期限を把握していき、
カレンダーに書き込む作業で管理術を教える。「書類の手続き」や「書類の管理」それを実践することが大切なことだと思います
一人暮らしをする場合は、物件探しも、賃貸契約の手続きも、そして引越しもあります。心の準備がお互いにできていないまま、日程はどんどん進んでいってしまうので、計画性を持って親子で一緒に整えていきましょう。
●巣立ちの日
早かれ遅かれ、いつか子どもは親の元を離れていきます。
今まで一緒に暮らしていたのに、受験勉強をそばで応援してきたのに、大学が決まった途端に、一人暮らしする子どもは、家から巣立っていきます。
親御さんは、この時期、きっと寂しい気持ちでいっぱいだと思います。
親元を離れて一人暮らしをしていくお子さんは、実家暮らしで自宅から大学に通学するお子さんよりも、大学生活4年間において、はるかに生活力と自立心が身に付き、経済的感覚や計画性を持つなど、社会人力につながる経験を養うので、4年後のお子さんの成長ぶりを今から楽しみにしてください。
●お金の重み
私のある知人から聞いたお話しですが、
――入学関係で必要なお金(振り込むための現金)を親から見せてもらった。あれはすごく心に効いています。
――あの札束の感触や重みを今でも覚えていて、「大学ってこんなにお金がかかるんだ」と思い、それでちゃんと勉強しようと心に誓いました。
――振り込んでくれたのは親とはいえ、手続きは一緒にやったような気持ちでした。
とても心に響くエピソードを聞かせていただきました。
このような状況をあえて作ることも、お子さんへの大きなメッセージになっているんですね。
大学に通う意味――これから大学に入って真剣に学問をするということの覚悟や、大人になり「将来どのようなことをしていきたいか」という心構えを持って大学生活をスタートしてくれるのではないでしょうか?
次回の連載も楽しみにしていただけたら嬉しいです。
たかみほ(たかせみほ)
子育てスマイルナビゲーター 1968年生まれ。共立女子大学文芸学部卒業後、航空会社のグランドスタッフに。結婚後、長男が小4、次男が小2の時に夫と別居。2年間の調停の後に離婚成立。シングルマザーとして働きながら、子供たちを中高一貫校へ。その後、2人ともに東京大学理科一類へ現役合格を果たす。著書に『シングルマザーで息子2人を東大理Iに 頭がよくなる「ルーティン」子育て』(徳間書店) Noteブログ https://note.com/takasemiho