籍が入っている限り不貞は要注意!「卒婚・離婚約」離婚だけじゃない新しい夫婦形について聞きました
子育てが一段落してからも、人生があと50年残されているかもしれない今の時代、浮気などの決定的な理由がなくても、夫婦を終えて新しいライフデザインを描くことも選択肢。「離婚約」や「卒婚」なら、法律ではまかないきれないその思いを、円満に叶えられるかもしれません。今回は〝ファイナンシャルプランナー寺門美和子先生〟お聞きしました。
◯ 教えてくれたのは...
夫婦問題コンサルタント、ファイナンシャルプランナー 寺門美和子先生
8年前に離婚後、夫婦問題カウンセラー、FPの資格を取得。以降、女性のお金やパートナー問題をはじめFP相談や夫婦間のコンサルタントとして活躍中。雑誌やメディアからのニーズも多く様々なアドバイスを発信。
1年がかりでウォーミングアップ。
相手を追い詰めない 一度に全部変えようとしないことが大事
相手を追い詰めない 一度に全部変えようとしないことが大事
大前提として、離婚約も卒婚も法で決められた概念ではないので、捉え方は人によって多少違いますが、一般的にはどちらも婚姻中の夫婦が言葉にし、納得したうえで成り立つ関係です。STORY世代は、実質卒婚状態の方も少なくないと思いますが、一方的な思い込みはまだその前段階です。
「同居しながら卒婚」が、生活や金銭的な変化を受けにくく、夫婦として受けられる社会保障も維持できるので、いちばん気楽。これからの時代、増えてくると思います。一方で、離婚約はグレーゾーンを好まない生真面目な方が選ぶ傾向に。のらりくららさんは、進め方、対応も冷静で、ご夫婦ともに賢い話し合いができる人と感じました。山場は公正証書を作るとき。卒婚は書面にされない方も多いですが、離婚約となればそこは少しシビアです。
この十数年で、それまで美徳とされた価値観がこぞって見直され、社会は大きくシフトしています。後半の方が長い人生を見直すことも当たり前になりつつあるのもそう。こういうとき、比較的女性の方がしなやかに順応し、離婚約や卒婚を切り出すのも妻側が多い傾向です。どちらも、泥沼離婚を避けるための前向きな選択肢。もしあなたが切り出すなら、相手のダメなことを並べ立てるのではなく、「これからどうしていこうか」と一緒にライフデザインをし直す気持ちで始めて。人は直球の言葉に弱く、追い詰められると逃げたくなるものです。一度に変えようとせず、余白も残しながら、毎月何日ぐらいに一回話そう、と自分の中でやんわり決めて、うまい具合に引き込んで。最後に、籍が入っている限り不貞だけは要注意を!
撮影/五十嵐 洋 取材/鍋嶋まどか スタイリング協力/安西こずえ ※情報は2022年3月号掲載時のものです。
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