【性教育ワーク連載vol.7】春休み前に知っておきたいスマホ&ネットの落とし穴とは?

STORY[ストーリィ]

親子の15分性教育ワーク。今回と次回のお題は、スマホやタブレットとの付き合い方についてです。

そろそろ春休みですね。春休み中に、あるいは4月に入ってからスマホデビューやタブレットを使い始めるお子さんもいることと思います。スマホやタブレットは便利ですが、いろいろ心配もありますよね。今回と次回の2回にかけて、スマホやタブレットについて、性教育の観点からも気をつけたいことを子どもと一緒に考えてみましょう。

今回のワークは、ストーリー仕立てのクイズです。ぜひ、親子で一緒に解いてみてください!

今回の15分ワークのお題

①写真を撮られちゃう!?? そんなときどうする?
②親子で一緒にルールを決めよう

①【写真を撮られちゃう!??そんなときどうする?】

Jちゃんは友達とプールへ遊びに行きました。ロッカールームで裸になった時に、Uちゃんが突然「Jちゃんのからだ大人っぽい!写真撮ってNちゃんに見せちゃおう。」と言いながらスマートフォンで写真を撮ろうとしてきました。

ここでクイズ!

Jちゃんはどうしたらいい?
1.「やめて!」とUちゃんに強く言う
2.UちゃんもNちゃんも仲の良い友達だから、撮影することを許す
3.ノリノリでモデルみたいにポージングする

 
正解は……

1.「やめて!」とUちゃんに強く言う
 
スマートフォンで裸の写真を撮られ、それがネット上にアップされると、世界中の人が見ることができるし、そのデータをどんどんコピーして「拡散」されてしまうこともあります。そうなるとネット上の写真を全て消すことはほぼ不可能であることを、子どもに伝えましょう。

「仲の良い友だちや恋人なら、別に裸の写真をとられてもよくない?」と子どもに言われた場合、今はそう思っていても、後々、自分がどう思うかはわからなく、実際にネット上に載ってしまったらずっと残るので大人になってから後悔する人もいることを話してみましょう。また、ネット上に拡散されなくても、数年後に「お前の裸の写真を拡散されたくなければ金をよこせ」と脅迫されてしまった人もいます。

今回のクイズは友達とのトラブルでしたが、恋人や、ネット上で知り合った人などからの「かわいい」「好き」などの甘い言葉が嬉しくて、下のイラストのように、はだかの写真を送ってしまうこともあります。

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仲の良い友達でも、恋人でも、家族であっても、裸の写真を撮ったり撮られたりはしないようにすること、そして、自分で撮って誰かに送ることも危険であることを伝えられると言いですね。

では、今回のJちゃんの場合、「やめて!」と言ったのに撮影されてしまった場合どうすればいいでしょう?

1.友達に「写真を消して!」とお願いする
2.友達のスマートフォンを壊す
3.大人に相談する

正解は……

1. 友達に「写真を消して!」とお願いする、と、3. 大人に相談する、の2つとも!!

まずは一刻も早く写真を消す必要があります。その場でお願いしましょう。また、スマートフォンの写真がネット上に自動で保存される設定になっていることも。そのような設定になっていないか確認して、そちらも消去してもらいましょう。ちなみに、たとえスマートフォンを壊しても裸の写真のデータは残るので意味ないです。

その場で消してもらえなかった場合はもちろん、消してもらえた場合でも、必ず早めに大人に相談する、というのも大切です。消してもらえなかった場合は早めに大人に入ってもらって消去する必要があります。また、消してもらえた場合でも、自動保存したものがすべて消えているか、削除フォルダに残っていないかなど、確認する必要があります。子どもだけでは分からないことも多いので、親や学校の先生など、信頼できる大人に相談するように伝えてください。

②親子で一緒にルールを決めよう

スマートフォンやタブレットの使い方について、親が一方的にルールを決めてしまうと、子どもは「どうやってルールを破ろうかな」と工夫しだしたり、トラブルがあったときに「バレないようにしよう」と隠したりするようになってしまいます

これから購入する人も、子どもが既に使っている人も、親子で一緒にルールを考えてみてください!

・使用する時間
一日に何時間(何分)使えて、何時まで使えるかなど。液晶パネルから出てくる「ブルーライト」は脳に作用して目を覚まさせる効果があります。寝る2時間前からスマートフォンやタブレットを使うのは避けた方が良いです。

・ネットフィルター
アダルトコンテンツなどの有害なサイトや、広告をブロックをしてくれますが、役に立つサイトも見れなくなることがあります。フィルターをかけるとしても不便そうなら、フィルターの種類を調整した方がいいです。

・アプリのダウンロード
一見問題なさそうなゲームアプリも、実は暴力的な内容が含まれていることが。友達がみんなやっているゲームであっても、ダウンロードする前に問題ないものか、親子で考えてみてください。月にいくらまで課金をするか、しないかなども話し合えるといいですね。

・トラブルが起きた時の約束
ポイント いくら気を付けても予期せぬトラブルは起こりえるもの。子どもに「トラブルがあったら教えてね」と伝えておくといいです。子どもがトラブルを教えてくれたら、「何でそんなことが起きたの!」と怒らずに、ゆっくり話を聞いてみてください。

お疲れさまでした!次回も引き続き、スマートフォンやタブレットの安全な使い方について、子どもと一緒に考えるワークです。

〈次回へつづく〉

イラスト/ばばめぐみ ※イラストは12月28日発売の書籍「10歳からのカラダ・性・ココロのいろいろブック 変わるカラダのいろいろ編」(ほるぷ出版)から抜粋

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アクロストン

妻・夫であり、12歳、10歳の子を育てる親でもある、医師2人による性教育コンテンツ制作ユニット。
公立小の保健の授業や楽しく性について学べるワークショップを日本各地で開催。
家庭ではじめられる性教育のヒントや性に関する社会問題についてなどを発信している。

著書:「10歳からのカラダ・性・ココロのいろいろブック 変わるカラダのいろいろ編」 (ほるぷ出版)、「3~9歳ではじめるアクロストン式 『赤ちゃんってどうやってできるの?』」、「いま、子どもに伝えたい性のQ&A 、思春期の性と恋愛 子どもたちの頭の中がこんなことになってるなんて!」(ともに主婦の友社)
監修:シールでぺたぺた「おうちせいきょういくえほん」(主婦の友社)

インスタグラム
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ホームページ
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