自分の話はつまらない。面白い話ができる人がうらやましい【ジェーン・スー×HARUKOの人生相談Vol.28】

STORY[ストーリィ]

40代女性の気持ちを代弁するような明快な語り口が人気のコラムニスト、ジェーン・スーさん。新聞やラジオ、雑誌で多くの方のお悩みに答え、その胸のすくような回答には励まされる読者も多数。
一方、波乱万丈の人生経験を持ちながら、いつも前向きで飾り気がない人柄で、誰からも愛されるモデルのHARUKOさん。歯に衣着せぬ語り口で、仲間のお悩みにさっと答えてくれると評判です。
そんなおふたりに『STORY』読者の真剣なお悩みに答えていただきます!

<PROFILE>

ジェーン・スーさん

STORY[ストーリィ]

コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月〜木11:00〜)のパーソナリティを担当。毎日新聞をはじめ新聞・雑誌で数多くの連載を持つ。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』は、第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『これでもいいのだ』。

HARUKOさん

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モデル。短大時代、『JJ』にて山田明子(はるこ)の名でデビュー。以来、数々のファッション誌で活躍。’03年に結婚後、九十九里浜に移住、長女を出産。’12年に離婚。HARUKOに改名し、現在『STORY』にて活躍中。趣味はサーフィンと読書。


~第28回~

自分の話がつまらなく感じる問題

面白い話ができない。面白い話や人を笑わせることができる人って、すごく頭がいいのだろうなと思う。笑わせる技術があれば、どんな場でも温めることができるし、仕事で、初めましての人が多い場でも雰囲気よく仕事ができるから、面白い人が羨ましい。自分の話がいつもつまらなく感じる。(H.Tさん 47歳 フリーランス)

ジェーン・スーさん

技術で面白くしようとしても、面白くないですよ。どんな場所でも温める必要なんてないし。

HARUKOさん

そうですよ。

ジェーン・スーさん

会話ってコミュニケーションじゃないですか。板の上に立って漫談するわけじゃないんだから、自分が面白いネタを用意して、相手は客席から拍手送るみたいなことではないんですよね。相手に合わせてコミュニケーションしてる。一方的にパフォーマンスして、そこに評価がくだるというように捉えないほうがいいように思います。この方、面白い話をするよりも、質問力を上げるとかの方が早いんじゃないかな。

HARUKOさん

お笑い芸人じゃないだから、人を笑わせようと思って笑わせられるなんてことないですよね。私もね、いつも自分の話はつまんないなって思うし、コミュ障だなって思うんですよ。

ジェーン・スーさん

え?HARUKOさんが?

HARUKOさん

たとえば、色々な人が集まる場所に行っても、初対面の方と全然しゃべれない。会話のキャッチボールが全くできなくて、すぐ、もうしゃべることないわ、みたいな感じになっちゃう。面白い話ができる人って、頭がいいんだろうなって思うし、素敵だなって思うけど、自分ができないことをやろうとするのは、結構難しいことだよね。

ジェーン・スーさん

そうですよね。人には向き不向きがあって、たとえば、私が黙って人のサポートをしたり、よく気が付いたりとかする人を見ると、憧れますし、うらやましいです。でもそれ、他の人からみたら「あなたにそれはいらないんじゃない?」ってことだと思うんですよ。憧れて、足りないものを欲しがる気持ちは全然否定しないけど、その人はその人なりに、素晴らしいものを絶対持っているので、そっちを磨いたほうがいいんじゃないのかなと思います。

HARUKOさん

私なんて、しゃべるとシーンとなって、ヤバって思うこともありますよ。でも、無理に場を盛り上げようとしなくていいと思う。その分、聞き上手になったらそれでいいんじゃないかな。

ジェーン・スーさん

無理をしないということが一番ですよ。

当連載は毎週金曜日配信です。
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撮影/吉澤健太 取材/秋元恵美

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