息子2人が東大に進学。シングルマザーの子育て「プリント整理&時短術」とは
【お母さんが変われば子供が変わる⑦】プリントの整理はどうしてますか?
こんにちは。子育てスマイルナビゲーターのたかみほです。
前回の記事では、
・大学受験の勉強は、根詰めないでほしい
・受験勉強は長丁場。根詰めず、自分の中で「まだ余力があるな」くらいにして、長く続けていく方が良い
・区切りをつけながら、緩急をつけながら、受験勉強を!
・若い頃から取捨選択の訓練の経験を持つことのお勧め
をお伝えさせていただきました。
今回は《プリント整理術》や《時短術》について、お話しします
●プリント整理術
気付けば、子どもはあっという間に成長してしまいます。
小さな幼い息子が私のそばに駆け寄ってくる姿が愛らしく、子どもらしい仕草の全てが可愛いらしいと感じられた期間は、あっという間に過ぎ去ってしまいました。
「まだまだ子どもだ」と思っており、小学校3年生までは、息子を膝に抱っこできたのですが、4年生になるとそれが時々になっていき、いつも間にかその習慣がなくなっていきました。最後に息子を膝に抱っこした日が、懐かしく思い出されます。
だんだん親よりも友人との関係が大事となっていき、さらに中学生になると反抗期もやってきます。
良い親子関係を持続させていくためにも、この子どもらしい時代に、瞬間瞬間を大事にして、親子の触れ合いや会話を楽しみ、仲の良い関係をできるだけ長く続けていくのがよいと思います。
子どもが高校生になり、受験勉強の体制に入ってくると、中学受験は「親子の受験」でしたが、大学受験は「本人の受験」であることを実感するようになり、親の出番がとても少なくなります。
そんな状態でも親子をつなぐ私の役目は、整理整頓をするサポートであり、そのサポートをすることで、応援する気持ちを子どもに伝えていけたのではないかと思います。
今回は、主にプリント教材についてふれますが、
「あの時の問題は、どのプリントに書かれてたっけ?」
「自分が書き込んだメモは、プリントの何枚目のどこに書いたっけ?」
こういうことは、本人しか分からないので、プリントはやはり、探しやすく保管しスリム化しておく必要があります。
学校や塾で毎日のように配られるプリントを、本人に任せておくと、どうしても後回しにしがちになります。「穴を開けてファイルにセットする」こういう一手間が、子どもにとっては億劫なことです。高校生に対して世話焼きが過ぎるとも思われるでしょうが、毎日のプリントが散乱してくると、頭の中も散乱してくるのではないかと思い、量があまりにも多いので、プリント整理は私が担当することにしました。
《学校関連》
・高校の授業ではプリント学習も多く、それらのプリントを週末にファイルする
→授業中に使うプリントなので、定期試験の勉強の時に見返しやすい
・定期試験で配られるテスト問題も、答案直しが終わるとファイルする
・机の上はすっきりしておく
《塾関連》
・大学別に過去問をダウンロードして、それを印刷し、年度ごとに解答用紙と解説と一緒にまとめる
・実際に受けた模擬試験問題も、年度ごとに解答用紙と解説と一緒にまとめる
これらを、穴付きのクリアポケットファイルに入れて、マスキングテープにタイトルを書いて表側に貼る
プリント整理術の具体例は、下記の図を参考にしてください。
ここで大切なのは、「プリント類の整理のコツは、几帳面にしないこと」です。
● 時短術
《英語の教材》
英語の参考書や問題集にはCD教材が付いていることが多いです。
それらのCD教材などを、常に移動中に聴いていないとヒアリング力が落ちるので、MP3形式にしてドロップボックスに入れることにしました。家ではなかなか聴く時間がなく、移動中に聴くという時短術なのですが、CD教材をドロップボックスに入れるというサポートは、意外と手間がかかるので、子ども達にとっては役に立ったと思います。
※ドロップボックス(Dropbox)とは、インターネット上でファイル管理や共有を行う、「クラウドストレージサービス」です。
また、塾の教材でも、音声がCDで必ず付いてくるのですが、音声を聴きながら問題を解く時に、すぐに聴ける状態でないと、出遅れてしまい、それでやる気を損ねてしまうこともあるのではないかと思い、必ずドロップボックスに入れておきました。
自分で何もかも全部できてしまうお子さんや、人に頼るのが苦手なお子さんもいらっしゃると思いますが、我が家の息子達が大学生となった今や、母親がそういうサポートや手伝いをすることができるのは、実は高校3年生までであり、子離れ前の最後のサポート(世話焼き?)であったことを実感しています。
大学受験という大きな目標にチャレンジしながらも、本当は精神的な支えが欲しいと思っている高校生にとって、「お母さん、これ印刷しておいて」と頼んでくることが、親子の会話の一つであり、「わかった。任せて!」と言ってあげると、子どもは安心した表情を見せてくれます。
翌日、私の出勤があることは構わずに、深夜遅くに頼んでくることが多々ありました。でも、私が「明日ね」と言ってしまうと、本人の勉強計画を邪魔してしまうと思うので、眠い目をこすりながら、静まった部屋でプリントアウトの作業を行う。
私も働いていたので、それが自分の宿題になるのが嫌でした。「その日のうちにできることはその日のうちに」という考えで、いつも対応してきました。
「今日できることは今日やる」という姿勢は、子どもにとっても私にとっても一つのテンポを作り出し、自然と家庭の習慣となっていたようで、子ども達には良い影響を与えられたのではないかと思います。
次回の連載も楽しみにしていただけたら嬉しいです。
たかみほ(たかせみほ)
子育てスマイルナビゲーター 1968年生まれ。共立女子大学文芸学部卒業後、航空会社のグランドスタッフに。結婚後、長男が小4、次男が小2の時に夫と別居。2年間の調停の後に離婚成立。シングルマザーとして働きながら、子供たちを中高一貫校へ。その後、2人ともに東京大学理科一類へ現役合格を果たす。著書に『シングルマザーで息子2人を東大理Iに 頭がよくなる「ルーティン」子育て』(徳間書店) Noteブログ https://note.com/takasemiho