「子宮体がん検診、無症状の人には実は不要だった!?」【子宮の新常識②】
「生理は痛くて当たり前」と思ってやり過ごしていませんか。その我慢、もしかしたらあなたや娘さんの人生には必要ないものかもしれません。『VERY』でもおなじみの産婦人科医・宋美玄先生が、科学的・医学的な知見から知っておきたい性の新常識を伝授。生涯を通して身体を楽に、ヘルシーに保つライフスキルを身につけて、子どもたちにもその知識を引き継いでいきましょう!今回は、子宮体がん検診について知っておきたいことです。
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「子宮体がん検診」無症状の人には不要
少し前、Twitterの名前を「宋美玄@子宮体がん検診は実は不要です」に変えました。というのも、子宮体がん検診は無症状の人には必要のない検診である、ということを知らない人が多いように感じたからです。
子宮体がん検診に、無症状の人が受けて有効だというエビデンスはありません。つまり何も症状がないなら、痛い思いを我慢してまで検査を受ける必要がないんです。医療の大原則が「Do No Harm(無駄に害を与えない)」であるように、皆さんにも極力、必要のないダメージは受けないでほしいなと思います。
子宮体がん検査を受けた方がいい症状としては、閉経後の不正出血やひどい生理不順などが挙げられます。子宮からの異常な出血がある場合は迷わずクリニックに来ていただければ安心です。
逆に、国の対策型検診になっている「乳がん」「肺がん」「大腸がん」「胃がん」「子宮頸がん」は、無症状の人が検診を受けるメリットがエビデンスとして認められています。ぜひ対象の年齢になったら受診してください。
宋 美玄(そん み ひょん)先生
産婦人科医・医学博士。1976年兵庫県生まれ。2010年に発売された『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』(ブックマン社)がシリーズ累計100万部を超えるベストセラーとなり、TVや雑誌などでも活躍する。2017年には「丸の内の森レディースクリニック」を開院。患者と向き合う日々を大切にしている。9歳の女の子、5歳の男の子の子育て真っ最中。
『産婦人科医 宋美玄先生が娘に伝えたい 性の話』
(小学館/税込1,430円)
生理、妊娠、ピルといった学校では教えてくれない〝正しい性知識〟を漫画で教えてくれる一冊。男の子に知ってほしい知識も満載です
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取材・文/小泉なつみ マンガ/辻井タカヒロ 編集/フォレスト・ガンプ Jr.
*VERY2021年9月号「娘に伝えたい「子宮の常識」アップデート」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。