【菜々緒さん】インタビュー|「俳優としての強みは…NGがないことです」
11月19日公開の映画『土竜の唄 FINAL』に出演している菜々緒さん。シリーズ2作目で演じた女殺し屋・胡蜂(フ―フォン)の圧倒的な美しさを覚えている人も多いのでは? CLASSY.ONLINEでは2回にわたり菜々緒さんに特別インタビュー! まずは今回の映画のお話とともに俳優というお仕事への思いをお聞きしました。
――前作の『土竜の唄 香港狂騒曲』から5年。完結編である今作のオファーが来た時の感想はいかがでしたか?
「終わっちゃうんだ~とちょっと寂しい気持ちもありつつ、まだ安心できない今の状況では、みんなが元気になって楽しい気持ちになれる作品が本当に必要だと思うので、このタイミングでお祭りみたいな豪華な作品が映画館で見られるのはすごくいいことだなと思いました」
――ファイナルならではのオールスターキャストの1人として、また胡蜂を演じることについてはどう思いましたか?
「胡蜂のような悪役や強いキャラクターを『菜々緒にやってもらいたい』と思ってもらえること自体がありがたいことですし、胡蜂をまた任せてもらえるのは嬉しいです。今回は玲二(生田斗真)にリベンジするために舞い戻ってくるので、パワーアップした胡蜂をお届けできればという気持ちで臨ませてもらいました」
――前作では、こんなに美しい菜々緒さんが大開脚したり顔をバキュームされたり、数々の衝撃シーンがありました。今作の胡蜂のセリフでも“黒歴史”とありますが、正直、「『土竜の唄』はもう嫌…」という気持ちはなかったですか?
「全然ないですね。このシーンを任せたいと思ってもらえること自体が嬉しいことですし、作品に面白さやいいエッセンスが加わるのであればやらせてもらいたいっていう気持ちでいるので、あまりNGもないですね」
――今作のなかにも、大開脚している回想シーンがありましたね。
「ふふふ(笑)。すごく面白いシーンだしインパクトがあるじゃないですか。そういうシーンってキャラクターをたたせる重要なシーンだと思うので、開脚させていただきました(笑)。今回、ファイナルの公開に向けて今までのシリーズ作を見返してくださる方も多いと思うので、ぜひ『香港狂騒曲』編も見てもらいたいですね」
――胡蜂の長い脚からくり出す足技や鞭使いなど、今作でも菜々緒さんのアクションシーンは見どころです。
「鞭はすごく難しかったですね。鞭って振り下ろした時に先端が空気を裂く音がするんですが、その音が何回やってもできない人は鳴らないらしくて――。私は指導していただいた先生のおかげで、数日練習してなんとかできるようになりましたけど。ただ前作から5年もあいちゃったのでもう一度鞭の練習をして臨みました。やはり鞭のシーンが一番大変だったかな。撮影場所が狭くて天井も低くて足場も悪いところだったから、アクションもしづらいし鞭が天井にあたっちゃうので大変でした」
――今作では香港マフィアの女殺し屋、今年のドラマや映画だけでも美しい鬼編集長やシングルマザーの看護士、悪魔OLと多彩な役柄を演じきっている菜々緒さん。こんな俳優を目指したいという理想像は?
「どんな役であっても、観てくれる方々にいい刺激を与えられる存在でありたいとすごく思っています。悪役にしても普通の女性の役にしても、役を通して何か学ぶものや考えさせられることがあるような、何かのきっかけになる存在でありたいなと思いますね。作品を通して感じてもらえるものが絶対あると信じているので、そういった影響が与えられる役者でありたいなと思っています」
――菜々緒さんの俳優としての強みってご自身ではなんだと思いますか?
「なんでしょうね…今年に入って悪役じゃない役もやらせていただいて、役の幅を広げることができた年じゃないかなと思っているんですが。強みは…NGがないことじゃないですかね、やっぱり(笑)。与えられた役を基本的にすべて受け入れるのが大切だと思っていて。『こういう役でこういうことをしてほしい』って言われたことで、抵抗のあることは今までなかったんです。この先もしかしたらあるかもしれないけど、今まで感じたことがないというのは強みなんじゃないかなと思います」
次回は菜々緒さんのパーソナリティーや美しさの理由についてお聞きします!
菜々緒
‘88年10月28日生まれ 埼玉県出身 血液型O型●’09年より本格的に芸能活動を開始。悪女役を演じた‘15年のドラマ『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』では数々のドラマ賞を受賞。最近の主な出演作はドラマ『七人の秘書』『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』、映画『土竜の唄 香港狂騒曲』『銀魂』『マスカレード・ホテル』『ヲタクに恋は難しい』『地獄の花園』など。
映画『土竜の唄 FINAL』
大ヒットコミックスの実写映画第3弾でありシリーズ完結作。ちょっぴりスケベだがまっすぐで熱すぎる警察官・菊川玲二(生田斗真)がある日突然、潜入捜査官“モグラ”に任命。日本最凶のヤクザ組織に潜り、トップの轟周宝を挙げることを命じられる。玲二への復讐に燃える女殺し屋・胡蜂(菜々緒)を始めシリーズオールスターキャストで贈る、笑いあり涙ありLOVEありの極上お祭りエンタメ。出演/生田斗真 鈴木亮平 岡村隆史 菜々緒 滝沢カレン 吹越満 遠藤憲一 皆川猿時 岩城滉一 仲里依紗 堤真一 原作/高橋のぼる『土竜の唄』(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中) 監督/三池崇史 脚本/宮藤官九郎 音楽/遠藤浩二 主題歌/関ジャニ∞「稲妻ブルース」(インフィニティ・レコーズ) https://mogura-final.jp/
撮影/木村 敦 スタイリング/柴田一宏(DRAGON FRUIT) ヘアメーク/吉田真妃(クララシステム) 取材・文/駿河良美 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)