オシャレな人が10人の仲間とシェア別荘してみたら…
コロナ禍で今注目の検索ワード、“二拠点生活”。都会と自然を満喫できる憧れの暮らしは、実際にどんな感じ? 今回、オシャレな3人が始めた二拠点暮らしについて、リアルレポートを敢行。二拠点生活のきっかけ、実際によかったこと&大変だったことなど、根ほり葉ほり聞いちゃいました。第二回は、シェア別荘編をお送りしていきます。
IT会社勤務 アプリディレクター
濱田愛加さん
instagram@campus_jp
IT企業に会社員として勤務する傍ら、プライベートでは、趣味のキャンプ好きが高じてガレージブランドCampusをスタート。2021年7月にキャンプ仲間とシェア別荘を購入。現在は週末を東京、不定期で八ヶ岳へと通う。月に1度、DIYの日を設け、仲間たちと集まっている。
キャンプ仲間からの誘いで、シェア別荘への参加を即決。
八ヶ岳に10人でシェア別荘を購入したのですが、メンバーは昔からのキャンプ仲間。コロナ禍でキャンプに行きづらくなり、「自分たちの居場所を作ってみない?」という提案からでした。家は、破格の180万円。DIYの費用を入れても、ひとり頭20万円程度。それなら、と即決で参加しました。建物があるのは別荘地エリア。管理費を払っているため、大雪でも除雪車が来てくれるし、ゴミの収集も問題なし。都内に住みながら、不便なく2拠点生活を送れるのがよかったですね。別荘へは、感染症対策に気をつけながら、月に1日、DIYの日を設けて集まっていますが、それ以外は自由。Slackのグループで、行きたい人が予定を自由に書き込むシステムです。元々キャンプで一緒に旅してきた仲間たち。目的も一緒だったから、揉め事などもなく、楽しく過ごせています。
各部屋のDIYはメンバーの希望による分担制。私は大好きなキッチンを。
購入当初は、全然オシャレな家じゃなかったのですが…。各部屋をメンバーそれぞれの希望でDIYしています。床のフローリングをやりたい人、ウッドデッキを仕上げたい人、キッチンをDIYする人。私はお料理が好きなので、キッチンを改装しました。普通の団地っぽいキッチンを、映画『リトル・フォレスト』のような昔ながらのあたたかい雰囲気に。みんなが集まりたくなる深いブルーのタイルを貼ったアイランドキッチンにDIYしました。庭で育てたカブでお味噌汁を作ったり、ローズマリーでチキンを焼いたり。自家栽培のハーブでお料理をするのが夢だったし、音楽好きなメンバーがスピーカーをつなげて電子ピアノの演奏会をしたり、思いっきり絵を描いたり。東京のマンションではできなかったことが、好きなだけ楽しめるってすごいですよね。
ご近所の方が自然の暮らしを教えてくれるのが、何よりの財産!
お料理が好きで、敷地内で野菜やハーブを育てています。かぶ、生姜、パセリ、ローズマリー、ブルーベリー、ラズベリー、ニラetc.。あらゆるものにトライしましたが、ベリー系はまったく育たなかったんです。そしたら、近所のおじさんがブルーベリーの育て方を教えてくれたり、近くのハーブ屋さんが「ハーブ持って行っていいよ」って声をかけてくれたり。キャンプ場ではなかった“昔ながらの“コミュニケーションに感動しました。キャンプでは、朝起きて、ごはん作って、あとは敷地内で過ごして終わり。でもシェア別荘では、早朝からお散歩して、ご近所の方と触れ合い、一歩深く関わっている。やっぱり旅と住むのは大違いなんだって気付かされました。こういう昔の日本の古きよき暮らしを学べるってありがたい環境ですよね。
唯一大変だったことは、冬めっちゃ寒かったことくらい。
古い家なので、購入当時はカビが生えていたし、雑草もボーボー。床下に乾燥剤を巻いたり、故障したウッドデッキを剥がしたり。でも大変かと言われると、そうでもない。古い床を剥がしたら、その下からいい塩梅の木材が出てきて「ラッキー」みたいな。その木材にペンキを塗って壁に再利用したり、虫やカビなど何かしらの問題が起きても10人もメンバーがいれば、得意な人が対処してくれる。みんながいれば、どんな困難でも楽しめちゃいます。だからデメリットを聞かれると、なくて本当に困る(笑)。もちろん冬はかなり寒いのですが、私たちは冬のキャンプ経験もあるので。屋根があるだけであったかいと感じるし、寝袋生活にも慣れています。2020年のカウントダウンも、この別荘で過ごしました。今は2拠点ですが、いつか家族ができたら3拠点目がほしいです。日本の各地に、少しずつ拠点を増やすのが夢です。
取材/横山理恵 編集/CLASSY.編集部