”低糖質のプロ”に聞いた糖質制限ダイエットを美味しく続ける6つのコツ
糖質を制限しようと、米や麺、パンなどの炭水化物を制限する方は多いでしょう。しかし炭水化物以外の食品にも糖質は多く含まれています。せっかく炭水化物を制限していても思わぬところで糖質を取ってしまい、痩せない…なんてもったいない!
そこで、東京・神宮前の人気カフェ&ダイニング「神宮前 らかん・果」の北山和美シェフに、低糖質ダイエットメニューを作るコツを教えていただきました。
「神宮前 らかん・果」は健康や美容に高いアンテナを持つ女性の間で知る人ぞ知る、人気カフェ&ダイニング。漢方にも使われる果実、「羅漢果(らかんか)」が由来の天然自然甘味料「ラカントS」を活用し、低糖質でヘルシーなメニューを季節ごとに提供しています。
北山和美シェフが開発した低糖質メニューはなんと200以上! “糖質制限マスター”ともいえるその豊富な知識と経験の中から、家庭でもできるアイデアをピックアップしてもらいました。
【糖質制限ダイエット】を美味しく続けるコツ①
高糖質の野菜は摂取量に注意!
ダイエットの定番と言えば、今も昔も野菜中心のメニュー。低カロリーである野菜を中心にした料理を積極的に取るのは、摂取カロリーを抑えるという点では正解です。ただ、低カロリーでも糖質が多い野菜は少なくありません。
基本的に、芋類や根菜類はいずれも高糖質。例えば、じゃがいもは炭水化物の塊。夏に美味しいビシソワーズは、糖質を飲んでいるということになります。さっぱりしたイメージのかぶも糖質がたっぷりです。
では、これらの高糖質の野菜は絶対に避けるべき?シェフの考えは少々違うよう。
例えば、先述のじゃがいもなら、加熱に強いビタミンCやカリウム、食物繊維が多いため、お米を減らして主食代わりに食べれば問題なし。
単に高糖質のものを避けるのではなく、バランスよく摂り入れていくのが正解です。
【糖質制限ダイエット】を美味しく続けるコツ②
調理油は胡麻油がおすすめ
糖質と並び「ダイエットの敵」とされる脂質。高カロリーであるため、カットするほど痩せやすくはなりますが、脂をすべてカットしてしまうと、肌までガサガサに……。肌の潤いが失われがちの40代は、油分を避けるのではなく、選ぶことが重要です。
ただ、亜麻仁油やえごま油など「美容にいい」とされる油は加熱には向かないものが少なくありません。そこで、炒め物にも使える油におすすめの油を北山和美シェフに教えていただきました。
満腹中枢を刺激するオレイン酸、抗酸化力の強いビタミンEやセサミンも豊富なのも嬉しいポイントです。とはいえ、高カロリーではあるので、使う場合は少量にすること。
【糖質制限ダイエット】を美味しく続けるコツ③
どうしても揚げ物が食べたいときは、衣で糖質をオフ
揚げ物はダイエット中のNGメニュー筆頭。食材に付けた衣は油を吸う上、高糖質。でも、家族のリクエストがあったり、どうしても食べたくなることもありますよね。そこで、ダイエット中でも罪悪感なく食べられる、揚げ物作りの2つのアイデアを北山和美シェフに教えていただきました。
①変わり種の衣で油も糖質もカット
唐揚げも衣の工夫でダイエット仕様に。下味をつけた鶏肉に、鰹節をたっぷり押し付けて揚げるだけ。粉と卵のイノシン酸の旨味がぎゅっと詰まった和風唐揚げに。スパイスで下味をつければ、より満足度アップ!
②衣なしの素揚げ
素揚げにするのも満足度アップの方法です。野菜はもちろん肉や魚もOK! 肉は小さく切って揚げるとパサつく部位もあるので、大きめにカット。身身崩れしやすい魚の切り身は、少し冷凍してから油に入れれば、魚の脂が熱で溶けだす前に揚がるためカラリと仕上がります。
【糖質制限ダイエット】を美味しく続けるコツ④
盲点!出汁も糖質に注意
糖質オフ、カロリーオフのダイエット料理は、どうしても淡白な味にもなるため、塩分をプラスしたくなります。でも、塩分を摂りすぎるとむくんで代謝が下がり痩せにくくなることに……。濃い味付けは、コレステロール値や中性脂肪増加の一因にもなるので、健康のためにもやはり塩分は控えるべきといえます。
そこで、活用したいのが出汁。日本が世界に誇る“第五の味覚”「旨み」が塩分を控えめにしても料理を美味しくしてくれるので、すでに実践している人も多いはず。 低カロリー、塩分カットの出汁ですが、糖質はどうでしょう?
さらに、鰹出汁に含まれるアミノ酸のヒスチジンは、「脂肪燃焼」や「食欲抑制」の働きがあるともいわれていて、ダイエットの味方になってくれます。ただし、鰹出汁はプリン体を多く含むため、高尿酸血症・痛風がある場合は医師に相談を。
出汁も効果効能で選ぶ! 上手に活用してみましょう。
【糖質制限ダイエット】を美味しく続けるコツ⑤
実は高糖質!調味料も要チェック
徹底的に低糖質にこだわるなら調味料もチェック。砂糖はもちろん、お味噌、みりん、醤油や、実はさっぱりしたイメージのポン酢も高糖質…。
砂糖は「ラカントS」やアガベシロップのような低糖質の天然甘味料もありますし、ポン酢やみりん風調味料、ケチャップ、マヨネーズも手作りすれば糖質オフが可能に! ぜひトライしてみては?
羅漢果の高純度エキスとトウモロコシの発酵から得られる天然甘味成分「エリスリトール」からできたカロリーゼロ・糖類ゼロの自然派甘味料。細粒とシロップがあり、用途によって使い分けができます。羅漢果の実は漢方では、抗酸化作用・糖尿病予防・アレルギー予防など、様々な効能があるといわれ、中国では「長寿の神果」と呼ばれ珍重されています。
【糖質制限ダイエット】を美味しく続けるコツ⑥
糖質カットの最終兵器は魚粉&スパイス
最後にご紹介するのが、魚粉&スパイスの活用です。
物足りなさを感じる低糖質メニューも、魚粉を少し振りかけるだけでぐっと美味しさが増します。魚そのままを手軽に摂取でき、栄養価も申し分なし。スーパーでも販売されていますが、いつも使っているだしパックの中身を使ってもOKです。
中にはターメリックの脂肪燃焼効果など、薬膳の期待ができるスパイスも。少々知識は必要ですが、活用しない手はありません。
低糖質ダイエットを成功させるには継続できるかがカギ。上手に糖質オフして、ダイエットを成功させましょう!
撮影/丸益功紀 取材/角田光