普段、〝収納〞と聞くと、がっちりしたチェストや引き出しを思い浮かべますが、今回は「やわらか収納」に注目してみました。どうしても生まれてしまうデッドスペースが、すんなり活用できてしまう「やわらか収納」とはどんなものなのでしょう? その秘密を探りました。
どうして〝やわらか収納〞がいいかって? 推しの理由は5つ!
やわらかい収納を使うとどう変わる? フレキシブルだから場所ごとにフィットして、確実に空間の無駄がなくなり使いやすい住まいに。「やわらか収納」を推したい5つのポイントをまとめました。
縦置きもできるから「スペースができてしまう」が減ります
クローゼットでの衣類収納。そのスペースに完全フィットするサイズでないと、どうしても「使わない空間」が生まれます。
「SKUBB/スクッブ収納ケース」ホワイト[W93×D55×H19㎝]¥1,499[W69×D55×H19㎝]¥1,299(ともにイケア・ジャパン)
クッション性もあるやわらか収納ならば、横置きに限らずこうした縦置きも問題なし。
そのほか、4つの推しの理由をピックアップ!
人気整理収納アドバイザー・西口理恵子さんの”やわらか収納”講座
「美人収納®」を提唱されている、人気整理収納アドバイザーの西口理恵子さん。ご自身ならではの整理収納術のうち、特に「やわらか収納」の活用テクニックについて、実践している収納方法を拝見しました。
こまごました雑貨などをまとめる、やわらか収納×ジッパーバッグ
「まずは『スクッブ』などのやわらか収納で、クローゼットや引き出し内に物の住所を決めてあげましょう。その中の細分類としてジッパーバッグでそれぞれのアイテムごとに分類します。やわらか収納アイテムを使うことでデッドスペースが生まれません」(西口さん)。ジッパーバッグは、入れる物に合わせて適切なサイズを選べば、中でごちゃつくこともないそう。
Mart考案の一例<キッチンで使うなら?>
シンプルな柄と清潔感のある白でキッチンにぴったりな組み合わせ。大きめサイ
ズが便利な「クッカ ストックバッグ」L[W27×H28㎝]12枚入り¥385(KEYUCA)、「SKUBB/ス クッブ[W31×D34×H33㎝]3ピース¥1,799(イケア・ジャパン)
クローゼットの高い場所にはやわらかい収納が最適です
シーズンオフになった洋服などをしまいがちな、クローゼット上部の棚。西口さんによると、このように高い位置にこそ、やわらかアイテムでまとめた収納が適しているそうです。「布製のボックスなど、軽くてやわらかい収納アイテムなら取り出しやすく、万が一落ちてきたとしても危険は少ないですよね。さらに効率を考えればデッドスペースも生まれず、収納場所を上手に活用することができると思います」
<Martおすすめの一例>色、素材、フォルム、どれをとっても収納用品の優等生
イケアの収納でも大定番のスクッブ。シンプルな形状とカラーは置く場所を選ばず、縦置き、横置きにも対応できるから、デッドスペースをつくりません。[W69×D55×H19㎝]¥1,299(イケア・ジャパン)
上部のフタが大きく開封しやすい。
ほかにも、さまざまな”やわらか収納”テクニックの助言をいただいています!
改めて、ジッパーバッグは頼りになる!
Martist小垰千尋さんの使い方と選び方を再確認
ジッパーバッグに生活雑貨を収納するのは定番ですが、整理収納アドバイザーの資格を持つMartist小垰さんは「ジッパーバッグだからこそ収納がスムーズという場所がやっぱりあるんです」と言います。リアルなジッパーバッグ使いをチェック。
<小垰さんの使い方・選び方>使いたい物を探さずに取り出せ在庫管理も完璧
以前は、粉末だし類をパッケージのまましまっていましたが、中身をジッパーバッグに入れ替えて収納するように。「あると思った顆粒だしを使い切っていたりして、この方法に。箱にもフィット、透明だから何が入っているかも一目瞭然です」
合計7つのジッパーバッグ選びのコツを教えてもらいました。
ジッパーバッグの最新セレクトもご紹介
サイズ表記をデザイン化。シンプル×モノクロが使いやすい
「ZIPPER BAG」〈左から〉A7/10枚入り[W8.4×H11.5㎝]¥308、A6/8枚入り[W17.4×H12.3㎝]、A5/6枚入り[W23.6×H15.3㎝]、シールタイプの機内への液体持ち込み用 10枚入り[H19.7×W19.5㎝]各¥528(すべてMOYO)※サイズはジッパーより下部分。他は私物。
サイズ展開があり、中が透けて見え、ちょっとしたデザインで差がつく、今どきのジッパーバッグをいろいろと見つけました。
[番外編]そのまままとめて移動もOK。〝バッグ収納〞がきっとデッドスペースを生かします
普段は邪魔にならないデッドスペースに置いて、リモートワークやガーデニングなどの作業に必要な道具をまとめておける「バッグ収納」。小垰さんも実践している収納方法をヒントに、〝自宅でフリーアドレス〞に使えるバッグを見つけてきました。
小垰さんのお宅では、洗濯用のハンガー類やアイロンなど一式を入れて、普段はミニチェストの上に。「洗濯機からベランダ、室内干し……洗濯って家の中を結構移動するんですよね。収納力もあり移動しやすく、自立するので床にも置けて、家事もはかどります」
本誌では、こちらのバッグについて、詳しく解説しています!
撮影/平林直己(BIEI)〈ロケ〉、松本拓也〈スタジオ〉 取材・文/新里陽子、松本果歩 デザイン/尾崎利佳(Phrase) 編集/小橋健太郎
Mart2021年7月号 スペース無限大!Part2 フレキシブルな「やわらか収納」なら、デッドスペースが生き返る! より