【RANDEBOOディレクター・SEIKAさん①】お金も知識もなかった彼女がアパレルブランドを立ち上げたきっかけとは?[連載・私らしい働き方]

キャリアの選択が多様化し、より自由に選択できる今。
「自分らしい働き方」を追い求め、実現させている憧れの自立女子たちに、ご自身のキャリアの実体験を語ってもらうWEB連載。

第六回目となる今回は、フォロワー数13万人を誇るInstagram発の大人気アパレルブランド「RANDEBOO(ランデブー)」のディレクターでありながら、自身で広告塔も務めるSEIKAさんにインタビュー。その愛らしいルックスと抜群のファッションセンスでJJ世代から注目を集めているSEIKAさん。そんな彼女のルーツを前・後編に分けてお届けします。

前編となる今回は、お金も知識も無い状態からブランドを設立するに至った経緯や、実際の立ち上げ方について詳しく聞いてきました!

恋人で代表取締役の阿部卓真さんと立ち上げたカップルブランドとしても有名なRANDEBOO。異色な関係性ながら切磋琢磨し合うお2人の素敵なエピソードにも注目です。

Q. ブランド設立のきっかけとは?

JJ編集部:ブランドを立ち上げたきっかけを教えてください。

SEIKAさん:とにかく洋服が好きという気持ちだけで始まったものなんですけど、具体的に言うと、学校も通わずにスタートしたものだったので、最初は知識もなにも無く、自分で調べたり、これをやりたいと周りに言ったりしていたら、いろんな方が手助けしてくれて今に至るというストーリーです

JJ編集部:最初は現在の代表で恋人でもある阿部さんと出身地である札幌でブランドを立ち上げられたそうですね。

SEIKAさん:はい。札幌は東京のようなトレンディな街ではないんですけど、北海道の中では都心なので、そこでやろうと決めて、できる範囲のことから始めました。

JJ編集部:東京に出てこられたのはいつですか?

SEIKAさん:札幌でスタートしてから半年くらいです。姉が東京に住んでいたので、最初はそこに居候していました(笑)。

JJ編集部:札幌で続けるのではなく、東京に出るという判断をされた理由は?

SEIKAさん:やはりトレンドが都内の方が集まっているので、上京しました。

JJ編集部:以前はモデルをされていて、洋服に関わる仕事の方が向いてるんじゃない?という助言がありブランドを立ち上げることになったとお聞きしましたが、その経緯を詳しく教えてください。

SEIKAさん:メディアに出る仕事はとても魅力的に感じていて、やりたい気持ちはあったのですが、やるからには一番を取りたい性格で(笑)。18歳の時に、自分はこの畑じゃないなと思ってモデルの仕事を辞めたというのがブランドを立ち上げる前のことでした

JJ編集部:なるほど。ブランドを始めるからモデルのお仕事を辞められたという訳ではないんですね。

SEIKAさん:そうなんです。モデルを辞めてまっさらになった時に、現在の代表であるタクマ(阿部卓真さん)に好きなことを仕事にすれば?と言われて。そこから自分が好きなことを考えた時に、小さい頃から洋服が好きだったことからブランドを立ち上げることにしました。

 

Q. ブランドの立ち上げ方とは?

JJ編集部:実際にブランドを立ち上げようと決めてから具体的に何をされましたか?

SEIKAさん:当時18歳で何十万何百万というお金も無かったので、まずはお金を貯めないと始まらないと思い、自分の洋服をメルカリで売ることから始めました。今思うとそこで商売のノウハウを学べたなと思います。これは高く売れそうだからこうしようとか、写真の撮り方もこうすれば刺さる人が増えそうだとか、そういう目利き力が培われたなと。アルバイトをしてお金を貯めるという選択肢もありましたが、時間に縛られる感じが自分の性格に合わないと思ったので、私はメルカリでお金を稼ぐ方法を取りました。

JJ編集部:目標金額はありましたか?

SEIKAさん:50万円を目標にして、実際のところ40万ほど集めました。それからは40万円でできることから始めてみようと思い、タクマと相談して韓国で買い付けをすることにしました

JJ編集部:買い付けたものではなく、オリジナル商品を作って販売することにしたきっかけを教えてください。

SEIKAさん:自分がいいと思うものをゼロから作りたいと思うようになったことが大きいです。既存の製品からセレクトすることも楽しかったですし、反応も良かったのですが、一から作った方が自分も自信を持ってお届けできると思い、オリジナル商品の販売に切り替えました。今でこそインフルエンサーの方が通販サイトを運営しているケースも多いですが、4、5年前はそれが全くなかったので、何が正解なのかも分からず手探り状態。でも、目新しさに皆さんが楽しんでくださっていたので、試行錯誤しながらもやっていくことができました。

JJ編集部:オリジナルで服を作るとき、工場やデザイナー、パタンナーさんが必要になると思いますが、どのように集めましたか?

SEIKAさん:自分がやりたいことを発信していたら、有難いことに周りにいろんな方が寄ってきてくれたという感じで。だから、〇〇募集中ということは特にせず、人とのご縁で集めることができました。MD(マーチャンダイザー)なども未経験だったのですが、最低限MDさんと会話できるくらいの基礎知識は自分で勉強しました。

JJ編集部:ブランドを立ち上げたときはフォロワー数はどのくらいいらっしゃったのですか?

SEIKAさん:1900人くらい。当時はインフルエンサーというほどでもなく、発信力も無かったのですが、もともとモデルをやっていたということもあり、いろんな方によかったら着てとお声かけできたこととか、さまざまなことが重なって良い走り出しができました。本当に周りの方の助けがあったからこそ始められたと思います

 

Q. ブランドを立ち上げて
良かった点と苦労した点を教えてください。

JJ編集部:ブランドを立ち上げて良かった面と苦労した面を教えてください。

SEIKAさん:良かった点は、自分が好きなことをしているので苦しい時も乗り切れることです。辛かった点は、若いうちに始めたこともあり、ナメられてしまうことが多かったこと。大人の世界に、何も知らないまま飛び込んでしまったので…。自分の未熟さに気付いて、歯痒い時期もありました。

JJ編集部:どんなところで勉強が足りない、未熟だと思いましたか?

SEIKAさん:洋服の話をしているときに、専門用語が分からないことがあり、検索しながら話を伺っていたことがありました。今でも勉強は続けています。

 

Q. RANDEBOOの今後の展望は?

JJ編集部:現在、実店舗とECサイトを運営されていますが、今後の展望は?

SEIKAさん:ブランドを立ち上げて4年目なのですが、今後海外向けにも通販ビジネスを展開していこうと、外国の方にも刺さるような発信とモノづくりを考えています。今はブランドを大きくしていく段階だと思っています

JJ編集部:今後は海外進出も視野に入れていらっしゃるんですね!

SEIKAさん:タクマがこうしていこうというのを私にも社員にも言うのですが、それが本当に叶っていくから怖いんですよ(笑)。彼の影響もあり、私も実現したいことを言葉にするようになりました

JJ編集部:コスメの事業も最近始められましたよね?

SEIKAさん:そうなんです。2019年の春にスタートしました。あくまでも服がメインでそれに付随して発足したものなので、今もどこまでいけるのかなという感じではあるのですが、海外に向けたときにどういう反応がくるかで今後の展開を考えようと思っています。

JJ編集部:SEIKAさんはご自身がプロデュースしたファッションやコスメを通して、お客様に届けたい思いがあれば教えてください。

SEIKAさん:実はブランドを始めた当初はピンク一色で、ちょうどテニススカートが流行っていたのでそういうガーリーな商品も販売していたんですよ、RANDEBOOが(笑)。どれも当時の私のお気に入りだったのですが、ブランドのテイストは私の好みの変化と共に変わっていって、今に至っています。でも、お客様の中には立ち上げ当初のRANDEBOOから今のナチュラルなRANDEBOOまでずっと好きでいてくださっている方もいて。私のライフスタイルに皆さんがついてきてくださっているというか、皆さんのことを変えられているんだなと思ったら、これからもそんなふうに時代と共に良い方向に向かっていけたらいいなと思います。

JJ編集部:ということは、ご自身の年齢とともに、ブランドのターゲット層も変わっていくということですか?

SEIKAさん:そうですね。今、RANDEBOOのアイテムを手に取ってくださっているお客様と一緒に成長できたらなと勝手ながら思っています

 

後編では好きなことを仕事にするための秘訣やカップル起業家の実態に迫ります。次回もお楽しみに♡

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