【レシピ】いつもの料理を10分で ⑦カキフライ

しっかりと時間をかけて作る日もあるけれど、それでは毎日がまわらない……。
とはいえ、時短料理は溢れているけれど、
ただただ短い時間で料理ができればいいと思っているわけではない……。

「なぜ」このやり方なら、10分で作れるのか?
「どこ」さえおさえていれば、味の要が守れるのか?
理由を知っていれば、レシピを見続けなくてもサッと作れるようになる。

料理研究家の上田淳子さんに、(ほぼ)10分で作るための、省いていい部分・守るべき部分を教えていただきました。

もちろん、時間をかけて作るレシピは素晴らしいけれど、
日々の小さな幸せには、こういったレシピも必要だなと感じるのです。

Vol.7
牡蠣フライ

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今回のテーマは、牡蠣フライです。
家での揚げ物料理はやっぱり面倒。ですが、シーズンがやってくるとどうしても食べたくなってしまう”牡蠣フライ”……。前回のコロッケと同じ発想で作っていきましょう。

調理時間は10分でも、あのサクサク感とジューシーさを残すためにはどうしたらいいのか? を考えていきます。

ほぼ10分で作れるのには、理由がある…!
おさえどころ・諦めどころ

下処理は丁寧に①
洗い終わった牡蠣の水けは、
しっかりと取るように

片栗粉を使って、牡蠣についた汚れ・ぬめりを落としたら、ペーパータオルなどでしっかりと水けを取るように。べちゃっとした食感にならないためにもここで水けをしっかり取ることが、重要です。

下処理は丁寧に②
小麦粉をまぶして、焼く。この工程はマスト!

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洗って、しっかりと水けを拭いた牡蠣に小麦粉をまぶして焼いていきます。これは、牡蠣の水分の流出を防ぐため。サクサク食感とジューシーさを残すために、この下焼きは欠かせません。

諦めポイント
揚げない!

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揚げ油の処理が面倒。というのは、コロッケの時にも話しましたね。
10分牡蠣フライでは、”揚げない”方法で、サクサク衣を作ることを考えていきます。
小麦粉をまぶして、焼いた牡蠣の上に、ソース(味の要となるマスタードマヨネーズ。牡蠣とパン粉の接着を担っています。)をつけて、サラダ油を絡めたパン粉をのせてトースターで焼くだけ揚げるよりもヘルシーですし、失敗知らずです。決して、焼きすぎないように。でも香ばしい焼き色はつけること。そうするとトースターでも、サクサク食感とジューシーな牡蠣を同時に楽しめます。

【材料】2~3人分

  • 牡蠣(粒大きめ)…10個(200~250g)
  • 小麦粉…適量
  • サラダ油…大さじ1/2
  • マヨネーズ…大さじ1/2
  • マスタード…小さじ1
  • パン粉…1/2カップ
  • サラダ油…大さじ1と 1/2

【作り方】

1.牡蠣をボウルに入れ、片栗粉小さじ1(分量外)と少量の水を加えて絡めるように混ぜる。片栗粉がグレーになったら水で、水気を切る。さらにペーパータオルでおさえ、しっかり水分をとる。

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2.マヨネーズとマスタードは混ぜ合わせておく。パン粉とサラダ油をボウルに入れ全体に油が回るようにしっかり混ぜ合わせておく。

3.牡蠣に薄く小麦粉をつける。フライパンにサラダ油を引き、強めの中火にかける。熱くなったら牡蠣を並べ両面こんがりと焼く。(完全に火が通りきらなくてよし)

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4.耐熱の器に牡蠣を並べ、混ぜ合わせたマヨネーズマスタードを塗り、2のパン粉をかける。オーブントースターで焼き色がつくまで3〜4分を目安に焼く。

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【バックナンバー】

ミートソース

茶碗蒸し

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ビーフシチュー

グラタン

 

【PROFILE】
上田淳子:料理研究家。スイスやフランスのレストランで修業を積み、現在の道へ。食育の活動も行う。著書多数。新刊は『ごちそうしたい、ほめられたい 実は簡単! ハレの日ごはん』(NHK出版)、『上田淳子のチキンスープ − 鶏肉=具材、スープ。簡単、本格的。』(グラフィック社)

 

撮影/大森忠明 文・構成/松本朋子