【HERS à table】料理家・野口真紀さんの日本ワイナリー巡り②

「家事や仕事が落ち着いたタイミングにワインを飲みながらリラックスするのが日課」という料理家の野口真紀さん。
大好きなワインをもっと知るために、日本各地のワイナリーを巡りをはじめたそう。
今回は、栃木県の足利にあるココ・ファーム・ワイナリーを訪問した話を伺ってきました。

【栃木県・ココ・ファーム・ワイナリー】
ココ・ファーム・ワイナリーは、知的障がい者支援施設「こころみ学園」の創設者が保護者らとともに設立したワイナリー。
子どもたちとともに急斜面を切り開き、ぶどうの苗木を植えたことから始まりました。
「ワインに詳しい友人に勧められて、気になっていた場所。東京の自宅から車で2〜3時間程度で行けるので、週末に遊びに行ってきました」。

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「行くとまず驚くのが、急斜面のぶとう畑。平均斜度が38度もあるそうです」
こころみ学園の150名あまりのメンバーたちでぶどうの手入れをし、昔ながらの製法でワインづくりをしています。

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ワイナリーは、見学可能。
「木製の樽を使うことにより、より豊かな風味になるのだそう。実際に作っているところを見せてもらいながら説明を聞くと、『どんな料理を合わせようか』と考えるのが楽しくなります」

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ココ・ファーム・ワイナリーの自家製ワインは、日本のぶどうを100%使用。
ワイナリーに隣接しているこころみ学園のぶどう畑だけでなく、特別契約栽培の畑で育てられた日本各地のふどうを使っているので、ワインのラインナップも豊富です。
ショップでは30種類ほどのワインや、ぶどうジュースが購入できます。

 

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「今回購入してきた中で、一番のお気に入りは『2014 きたのるつぼ』というスパークリングワイン。瓶内二次発酵させるための瓶の回転させるルミアージュという作業も、すべて一つずつ手作業で行っているそう。白身魚のカルパッチョとか生ハムなどの手軽なつまみと合わせて、一人でさくっと飲むのも楽しい!」

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果実の香りがフレッシュな『2019 Ashicoco」は、1984年から作られているココ・ファーム・ワイナリーの定番品種。
「生牡蠣とシンプルなレモンパスタに合わせました。レモンの酸味がワインのふくよかな甘みを引き立ててくれます。今の時期なら、キャベツのクリーム煮などにも合いそう。ワイナリーが生まれた背景や物語を知ってから、味わうワインはまた格別ですね。料理を作ってワインを飲むという長年続いている習慣に、一層彩りが増した気がします」

レモンパスタ
【材料】(2名分)
スパゲッティ…160g
にんにく(すりおろし)…少々
バター…大さじ2
レモンの皮…適量
パルメザンチーズ…適量

1.鍋に湯を沸かし、塩適量(分量外)を入れてスパゲッティを袋の表示通りの茹でてざるにあげる。
2.ボウルに、にんにく、バターを入れて混ぜ、器に盛る。
3.レモンの皮、チーズをすりおろす。

【DATA】
ココ・ファーム・ワイナリー
住所:栃木県足利市田島町611
TEL:0284−42−1194
ワイナリー見学 1日3回 10:30/13:00/15:00
ショップの営業は10:00〜18:00
休:年末年始 1/18(月)〜1/22(金)
オフィシャルHP

【PROFILE】

野口真紀:料理研究家。料理雑誌の編集者を経て、現在の道へ。家族が喜ぶ栄養満点のおかずから、ワインに合うつまみまで、幅広いレパートリーを持つ。著書に『ぱらぱらきせかえべんとう』(アノニマ・スタジオ)など多数。Instagram:@makinoguchi1022

文・構成/高田真莉絵