しょうゆ味でじっくり煮込んだ豚の角煮と漬け物をご飯にのせた滷肉飯（ルーロウハン）。台湾に行けない日々が続き、現地のあの味が恋しくなった旅作家の保谷さんが、老舗の名店にお願いして、日本でもつくれる本格レシピを考案してもらいました！
レシピを取材したのは
保谷早優怜（ほうや さゆり）さん
旅作家。全日空入社後、２度の台湾留学を経てトラベルライターに。All About台湾・台北ガイドは今年で13年目。著書「台湾・香港deワーキングホリデー」「幸せめぐり旅台湾」「台湾美食」など。
感動のトロトロ角煮を日本で！「欣葉直伝！滷肉飯レシピ」
材料（4人分）
★豚の角煮
豚バラ肉（塊）……520g（1人約130g）
サラダ油……大さじ1
にんにく（粒のまま）……8片
長ねぎ（4cm）……16個（約２本分）
A[水……1600ml、しょうゆ……200ml、酒……大さじ3、砂糖……大さじ3、白こしょう……小さじ1]
★酸菜（スァンツァイ）
高菜漬け……100g
サラダ油……大さじ1/2
にんにく（みじん切り）……２片
砂糖……大さじ1/2
酢……大さじ1
赤唐辛子（小口切り）……小さじ1
ご飯……茶碗４杯分
大根の漬け物……適量
パクチー……適量
つくり方
★豚の角煮
①豚バラ肉は塊を４等分し、高温に熱した油で全面をカリッと焼く。表面がカリッとしたら取り出し、油を切る。
②続けて高温の油でにんにく、長ねぎを炒めて、香りが出たら取り出し油を切る。
③鍋にAを入れて混ぜたら、①と②を加えて強火にかける。煮立ったら弱火にして約２時間煮る。（お好みの肉の軟らかさになるまで）
★酸菜
①高菜漬けは軽く水洗いしてから、10～15分ほど水にさらして塩気を抜く。
②①の水気を絞り、小口切りにする。
③フライパンにサラダ油を熱し、にんにくを炒める。香りが出たら②を入れ、砂糖、酢を加えて中火で２分ほど炒める。最後に赤唐辛子を加えてよく混ぜてから火を止める。
★滷肉飯
小さめの丼にご飯を盛り、豚の角煮、酸菜、大根の漬け物、パクチーをのせて、角煮の煮汁をかける。
※たれの塩気が足りない場合は、肉を取り出したあとに少し煮詰めてください。
ここがポイント！
【煮る前に肉全体に焼き目をつける】しっかり焼いてから煮ることで トロトロの仕上がりに♪
【お店の味になる決め手は酸菜】料理の完成度を左右する重要な工程なので、丁寧に！
滷肉飯といえば普通はさいの目切りのお肉ですが、塊のまま豪快にのせるのが欣葉流。いただいたレシピをもとに家でつくってみました。欣葉さんの大根の漬け物に似せるため、ラー油を数滴たらしています。
欣葉本店（シンイエ）
台北市中山区双城街34-1号
電話番号：02-2596-3255
営業時間：11:00～23:00（L.O.）／無休
現地で大人気の本格台湾料理レストラン。副シェフの林志偉氏がレシピを考案してくれました。
現地でひと口食べたとき、まさに虜になった欣葉（シンイエ）の「滷肉」（豚の角煮）。 驚くほど箸がすっと入り、口の中でトロッととろけていく……欣葉ファンなら食べずに帰れない、絶品メニューです。それをご飯の上にどんとのっけた滷肉飯は、甘辛だれがご飯に絡んで箸が止まらぬ美味しさ。にんにくとねぎで煮込み、八角を使わないので子どもでも食べやすいんです。
そして外せないのが酸菜（スァンツァイ）と呼ばれる高菜漬け炒め。酸菜とお肉を交互に口に運べば、ずっと食べ続けられそうな無限滷肉飯ループに。もちろん大根の漬け物とパクチーも欠かせません。この４品があってこそ、欣葉らしいワンボウルメニューになると私は思っています。
今回、欣葉さんに特別にお願いし、お店のレシピをアレンジした、日本で手に入る食材だけで素人でもつくれるレシピを考えてもらえました。２時間弱火で煮込むだけのらくちんレシピなのに、台湾通もうなる激ウマ滷肉飯が完成。お肉のトロトロ具合は、まさにお店の味！ 感動間違いなしなのでぜひ、お試しください。
撮影・取材・文／保谷早優怜 構成／長南真理恵
Mart2020年11月号
気分だけでも楽しみたい♪ 「美味しい台湾！」今度行くならこんな店 vol.14 特別編より
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