消毒や手洗いで深刻な「手荒れ」、どうやったら防げる?【予防法を皮膚科の先生に聞いてきました】

STORYライター片山です。涼しくなってきて、すっかり秋ですね。乾燥が気になる季節になってきました。

主婦歴が長い私は、もう10年くらい手荒れに悩んでいます。

手は年齢が出ると言われていますが、毎日朝から晩まで使う手は、寒くなってくるとカサカサ、ひび割れでもうボロボロです。

今年は、コロナもあり手洗いの回数と消毒で、もう早くも真冬並みの荒れ模様の手指。

○ 本格的に寒くなる前に、皮膚科の先生にお話を伺ってきました

山本ファミリア皮膚科 駒沢公園 山本綾子先生 皮膚科専門医。山本ファミリア皮膚科 駒沢公園院長。アトピー性皮膚炎などの繰り返す湿疹・敏感肌・ニキビの治療を得意とする。

片山:先生、今年は消毒や手洗いもあって、手荒れが特にひどいんです。

先生:そうですね。今年は皆さん大人だけではなく子供さんまでも手荒れに悩んでらっしゃいます。

片山:除菌も手洗いもしなくてはいけないですから、ハンドクリームを塗るタイミングも難しいですし、除菌ジェルは染みます。とにかく手に油分と潤いがありません。

先生:はい。皆さん手洗いで油分と潤いを洗い流してしまっています。このようなご時世である程度は仕方がないのですが、、でも、皆さん勘違いしていらっしゃることがあります。除菌石鹸で手洗いをすればいいと思っているかたが多いですが、一番大切なのは石鹸の種類ではなく、洗い方です。丁寧に隅々まできちんと手を洗うことなんですよ。きちんと丁寧に洗って手のバイ菌と汚れを落としてください。除菌ソープは正常皮膚まで痛めてしまいます。まずは、手洗いの仕方を見直してください。

片山:気づきもしませんでした。バイ菌を手から落とすには、丁寧に手洗いすることが大事なんですね。

先生:あまりにひどい場合は、皮膚科を受診してお薬を塗ってもらいますが、手荒れは何より日々のケアが大切です。お皿を洗う時はちょっとだからと思わず、必ず手袋をしてくださいね。

片山:ハンドクリームも日中塗っているんですけど……なかなか治りません。

先生:ハンドクリームの選び方ですが、これがいいと口コミや評判も大切ですが、まずは自分の手に塗った感覚を大切にしてください。人からいいと言われてもちょっと染みるなと感じたものは、使うのをやめましょう。自分の手に使ってみてつけ心地のいいものが一番です。尿素入りも保湿にいいといいますが、傷がある時はしみるのでやめましょう。ご自分の手の状態を見て判断してください。何を塗るかも大切ですが、一番大切なのは、ハンドクリームの塗り方なんです!

片山:ハンドクリームに塗り方なんてあるんですか?考えたこともなかったです。

先生:ただ塗ればいいわけではなく、きちんと成分が浸透して、肌がよい状態になるように意識して塗ってください。ハンドクリームを塗る時は手の指の間や手のひらなどをマッサージしながら塗ってください。手も温まりますし、、血色がよくなるのわかりますか?

    • 先生皆さんあまり気がつかないのですが、手は疲れているんです。家事や、パソコンとスマホ、毎日朝から晩まで手を使っています。だから、肩や腰と同じように揉みほぐしてください。手は心臓から遠いので、意識しないと血の巡りがよくないのです。

      ・手の指の間をつまんでほぐす
      ・手のひらを拳で押してみる
      ・手を反対がわに伸ばしたりもしてストレッチ

      先生: ハンドクリームを塗る時にやってみてください。ハンドクリームもきちんと浸透しますし、手の血行がよくなって、手荒れしにくい手になりますよ。まず手の細胞を活性化して手を元気にすることを意識しましょう。ポイントは、擦らないことです。肌は擦るとシミになってしまうので、点で押したりつまんだりしてください。

      片山: これならできそうです!

      先生: はい。試してみてください。とにかく毎日コツコツやることが大切です。


電車の移動中、ちょっとした待ち時間にも手をストレッチして揉み揉み。ハンドクリームを塗ったついでに揉み揉み。マッサージしていると、手が温まって血色もよくなってきました。

手をマッサージして、手の細胞を活性化させるなんて考えてもみませんでした。

日々、保湿をしながら疲れた手を労っていたら、今年の冬こそ手のひび割れにサヨナラできるかもしれません!

取材/片山あゆみ

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