世界のコロナ事情【ブラジル】自粛期間でもルールを守る人は少ない

新型コロナウイルスという脅威を前に、日々の暮らしも家族の笑顔も守っていかなくてはいけないママたち。世界のママたちは今、新型コロナウイルスとどう向き合っているのか、6カ国のママたちをオンラインでインタビュー。今回は、ブラジルで学校教員として働くママ・Eliane Naomi Sumizawaさんです。

 

▼ブラジルの今の状況は…

「7月に感染者数のピークを迎えてから、特に大きな変化はこの数ヶ月はありません。まだ我々が住むクリチバでは自粛期間(orange level)ですが、ルールを守っている人はあまりいません…。少し日本が羨ましいです。

WFHとホームスクーリングは相変わらず継続されており、新しい生活スタイルに慣れてきているところです。幸い実家がコロナの影響をあまり受けていない、郊外の農家にあるので、時々気分転換に実家に戻り、子供たちを大自然の中で思いっきり遊ばせています。夏になるまでに、事態が良くなることを切に願うわ…。でないと、天気が良くて暑くなってきたら、ブラジル人が海に行くのを止めることは不可能だから…」(2020年8月取材時点)

Eliane Naomi Sumizawaさん41歳。夫と長男(9歳)、次男(6歳)とブラジル・クリチバ在住。ポルトガル語の教師。※2020年4月当時

 

 

▼2020年4月取材時の状況は…

 

自分で正しい知識を身に付け
考え判断する。
最後に家族を守るのは自分です

夜になると窓を開けて鍋の底を打ち鳴らして政府に対して抗議をしています。ブラジルは新興国なので、低所得者が多く、国の経済が止まると一気に食べられなくなる人々が続出します。コロナで死ぬか、食べられず死ぬかの究極の選択になってしまうので、政府の舵取りが難しいのは十分に理解しながらも、政府の対応の遅さ、緩さにみんな不安と我慢の限界を感じています。なので、政府の対策を待つというより、自主的に外出・営業自粛等に取り組み始めています。そもそもマスクをつける文化がほとんどない国なので、マスクの重要性の浸透まで時間がかかりましたが、さまざまな形・柄の布製マスクを各家庭で制作するのが最近の密かなブームになっています。また、医療従事者からのアドバイスで、子供が外出しなくなり太陽を浴びないとビタミンDが欠乏するので、1日数十分はベランダや玄関に出て太陽を浴びることが推奨されています。毎年イースターになるとエッグ・ハントといい、そこらじゅうに卵を隠して子供たちが探し回るというイベントを開催しますが、今年はこぢんまり家の中で卵の形をしたチョコレートを食べるだけになりました。それでもお祭りとおしゃべりが大好きなブラジル人、テレビ会議システムでの“オンライン飲み”は頻繁に開催され、なかなか終わらないんです(笑)。こういう時にいかに楽しめるかも大切ですよね。(2020年4月16日取材)

 

VERY2020年6/7月合併号「Me&My Life 番外編 世界中のママたちは新型コロナとどう向き合ってる?」より。

 

 

▼ブラジルでの自粛中の過ごし方を写真で紹介

天気がいい日は積極的に息子たちをベランダへ、日光浴を!でも手には携帯とお菓子。
イースターの卵型チョコを前に嬉しそうな息子たち。色々と息子たちも我慢の日々を頑張っているので、今年は特別にチョコも多めにしました。
手作りマスクもカラフルに。

 

取材・文/yukari、有馬美穂 編集/鈴木恵子
*掲載中の情報はすべて取材当時のものです。地域により状況が異なる場合があります。