9月1日の防災の日。「突然そのときが来たら!」予想もできない災害が起こったとき、家にあるものでしのげる美味しい「®即食レシピ」をご紹介。
教えてくれたのは
管理栄養士・防災士・ 災害食専門員 今泉マユ子さん
管理栄養士として大手企業の社員食堂や、病院、保育園に長年勤務。レシピ開発、商品開発に携わるほか、防災食アドバイザーとして雑誌やテレビ、 書籍など、多方面で活躍中。
「火も水も使わず、ポリ袋を使って混ぜるだけ。いざというとき慌てず、ストックを掛け合わせてつくれる『®即食レシピ』をご紹介します。野菜ジュース、フリーズドライ、乾物、 缶詰、レトルト食品など 常温保存が可能なもので、自分や家族が好きなものを備えておけば災害時も安心。そして普段からつくって慣れておくことがいちばん大切です」
《®即食レシピ1》
ミックスビーンズ 栗あん風
甘いもの系のメニューも一つは覚えておきたいところ。 災害時には成形せずに 、そのままスプーンで食べてもOK。
普段はそれぞれ使い方が違う豆ですが、やはり豆同士、相性抜群。歯ごたえの違う豆の食感がくせになります。
【材料(2人分)】
ミックスビーンズ……今回はレトルトパウチ2 袋
ゆであずき缶……ミックスビーンズと同量
【つくり方】
ポリ袋にミックスビーンズを入れてつぶし、さらにゆであ ずきを入れて混ぜる。お好みできな粉をかける。
【調理のポイント】
ミックスビーンズは手でつぶすより、木べらなどを使うとラクに早くつぶせます。
《®即食レシピ2》
コーンコンビーフ
コーンが入っているので、子どもにも食べやすいおかずに 。 普段はおつまみとしてもぴったりの一品です。
隠し味のトマトジュースがそれぞれの味の主張を中和してくれるので、程よい甘辛スパイラルで箸が進みます。
【材料(2人分)】
コンビーフ 1缶(80g)
トマトジュース……50mℓ
コーン…….1袋
黒こしょう……適宜
【つくり方】
ポリ袋にコンビーフとトマトジュースを入れて混ぜたら、コーンを入れて軽く混ぜる。お好みで黒こしょうを振る。
【調理のポイント】
先にコンビーフとトマトジュー スをしっかり揉み込んでからコ ーンを入れましょう。
《®即食レシピ3》
切り干し大根の塩昆布お茶和え
もしものとき、「水分がお茶しかない!」という状況でも水の代わりに使えます。麦茶でもウーロン茶でもOK!
お茶で戻した切り干し大根は、食べてもお茶とは気づかないくらい味が馴染み、普段の献立のレパートリーにもアリ!
【材料(2人分)】
切り干し大根……30g
塩昆布…….大さじ(15g)
お茶(今回はほうじ茶)……100ml
【つくり方】
ポリ袋に材料をすべて入れて混ぜる。
【調理のポイント】
材料をポリ袋に入れ、お茶を注ぎます。こぼれないよう袋を安定させるため器を使うと便利。
ちなみに!
非常食の代表、乾パンはちょい足しで美味しくなる!
非常時キットに入っていることが多いけれど、イマイチ人気のない乾パン。「マヨネーズやケチャップ、ジャムなどをちょい足しするだけですごく変わります。乾パンが苦手な人からも『美味しい!』と好評です」
Mart 2020年 9月号「ゆる備蓄で美味しいローリングストック」
撮影/落合隆仁 監修/今泉マユ子 取材・文/加藤文惠