心地よい部屋 ~HERS interior REVIEW~ case05
ゆっくりひとりになれる空間って、意外と見つからないものです。
絵本や児童文学作家のあんびるやすこさんは、数年前にリフォーム。
お気に入りのスポットは、この場所。
バスルームのそばに作った空間ですが、
このデイベッドに腰かけ、お風呂上がりのお手入れをするにもよし、
ちょっとした思い付きをより深く考えてみたり、
ひとときの読書の時間にあてるもよし。
ユーティリティなスペースでありながら、生活感は感じさせないので、
「まっさらな自分に戻れそう」というのはあんびるさん談。
右側は、特注で染めた和紙の壁。間接照明の光を柔らかく広げてくれます。
向かって左側は中庭。
ウッドデッキ張りですが、潔い一本の青紅葉。風情がありますね。
室内からは窓を通して眺められますが、
この空間のイメージソースがアマンホテルのスパ、俵屋旅館(京都)というのもうなづけます。
デイベッドからパウダールームを眺めると。
モザイクタイルが美しい、まさにホテルのような洗面カウンターです。
設計するにあたっては「腰かけてメークをしたい」というのが第一希望でした。
お仕事柄、ご自宅で過ごす時間も多いため、
居心地の良さというのは、何よりも譲れない最優先事項なんですね。
いきなり真似できなくても、その”考え方”を少しずつでも学びたいと感じた編集Kでした。
撮影/金子美由紀(ナカサアンドパートナーズ) 取材/加藤登紀子
HERS2019年1月号より
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