【日本再発見1】部屋の窓から

次の休みはどこに行こう。
そう妄想するのが、忙しい毎日の支えだったりします。

とにかく休みたい、美しいものに触れたい、大好きなスポーツをして過ごしたい……。
どんな目的であれ、行く場所、ステイするホテル、食べに行きたいレストラン。
移動手段やスケジュールを考えるのは、ワクワクします。

今実感するのは、それを実現させられることが
どれほど幸せで、自由で、贅沢なことか。

先がなかなか見えない現状の中、旅はもしかしたら
「キラキラ眩しすぎるもの」なのかもしれません。

でも、今だからこそ、
眩しいものに触れたい。
いつかまた、を夢見たい。

それならば、とびきりの景色を。
香り立つ、土地の気配を。
しかも、日本のどこか、
自分だけが「特別」と思える場所を。

本誌で今まで訪れた過去の旅のかけらを少しずつ、
ご紹介していきたいと思います。

初回は、宿の部屋の窓から見える風景にクローズアップ。

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撮影/長谷川 潤

こちらは2019年12月号のカバーでご紹介した、
北海道の「WE Hotel Toya」の部屋から見える、洞爺湖の向こうに沈む夕陽です。
何も考えず、ただただぼーっと暮れていく空を眺めたい。
穏やかな湖を前に、刻一刻とドラマチックに変わる空を見つめながら、
いつまでも部屋のデイベッドの上で過ごせそうです。

 

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次は、湯河原にある「富士屋旅館 湯河原」の一室から。
窓全面が深い緑で覆われる景色は、みずみずしさと
部屋の中なのに、思わず深呼吸してしまう清々しさに包まれています。
篭って好きな音楽を聴いたり、読みたかった本を読み耽ったり、
たまには内面世界にどっぷり浸かってみるのもいいのかもしれません。

 

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最後に、長崎の五島列島にある
「五島列島リゾートホテルマルゲリータ奈良尾 海ト空○ト星」の
エグゼクティブルームから見える朝靄です。
カーテンを閉めずに、朝の気配を感じて目覚め、
まどろみながら登る太陽を迎える朝は、格別な時間になるはず。

さあ、晴れやかに旅に出られるその日まで、
見たい景色を心にストックしてみませんか?

すべてHERS’19年12月号より
構成・文/山田麻琴