【川谷絵音×る鹿】自暴自棄になってみた女の子が、普段はやらないことをやっちゃったら…
川谷絵音がそのとき想い描くイメージをビジュアルとして表現する企画。今回は“自暴自棄になってみた女の子”をテーマに撮影。普段はやらないギャンブルをしてみたり、お酒を飲んでみたらどうなっちゃうんだろう……? 主人公を演じてくれたのはモデルのる鹿ちゃん。
自暴自棄になってみた女の子
弾いたことない欠片は妙で
予想に反して飛び跳ねる
”私の言う事が聞けないの?”
言葉は弾ける音に紛れて
虚しい騒音に成り下がる
素手じゃないからまだいいの
あなたのことなんて触ってあげない
独り言はまた紛れていく
片目で見たらそれはそれは
大層な悪事を働いていそうで
諦めた私には満足だ
”両目になさい”
滑稽な誰かに指図され
笑っていた開いた私はなんと
異常な虚無になっていた
シャツ ¥36,000/ミキオサカベ テディベア ¥40,000/オールドフォークハウス アウター、インナー、タイツ、シューズ/すべてスタイリスト私物
眠っても眠っても
行き着かない
探っても探っても
肩すかし
さっきの誰かはより鮮明に
私を超える何かになっていく
私の芝生に侵入した
隣の芝生のあいつ
不知不覚学会了放弃。
疑って疑っていつしか世界を狭くして
こんなことになるのなら
諦めなければよかった
まだ間に合うよってその顔も
なんか憎たらしいけど
今日を終えたらここからは
いっぱい汚れて出てしまおう
一生分汚れて出てしまおう
カットソー ¥3,000、フェザー付きの羽織り 価格未定/ともにフラット ニットパンツ ¥27,000/ティート トウキョウ(ザ・PR) シューズ ¥4,500/ビルケンシュトック(ビルケンシュトック・ジャパン) テディベア ¥20,000/オールドフォークハウス ガウン、イヤリング、ネックレス/すべてスタイリスト私物
構成と詩/川谷絵音
川谷絵音(かわたに・えのん)
ミュージシャン・作詞家・作曲家。indigo la End、ゲスの極み乙女。のボーカル&ギターのほか、ジェニーハイ、ichikoroのギター、DADARAYのプロデュースなど多岐にわたって活躍中。この連載では創刊号よりページディレクターを務め、自身がそのとき想い描くイメージをビジュアルとして表現し、ことばとともに綴っている。DADARAY New Mini Album『DADABABY』、 indigo la End New Album『濡れゆく私小説』、ジェニーハイ1st Full Album『ジェニーハイストーリー』が発売中!
撮影/熊谷直子 スタイリング/金光英行 ヘア&メイク/Kyoko モデル/る鹿