【Interview】ヘア&メイクアーティスト・kumiさんの転機に迫る♡
可愛くてドリーミーで憧れる。そんな世界をつくり続けるクリエイターに今までのこと、これからのことをインタビュー。今回お話を伺ったのは、ヘア&メイクアップアーティストのkumiさん。超人気サロンでトップスタイリストとして活躍後、フリーに転身。現在はウエディングのヘアメイクの道を進む彼女の想いに迫ります。
Interview ♡
インスタグラムのフォロワー数は2万人以上。kumiさんがヘアメイクを通してつくり出すガーリーな世界観は今、たくさんの女の子達を魅了しています。幼少期からの夢だった美容師という仕事に就き、憧れの「SHIMA」で働いた13年間を経て、昨年ウエディングをメインとするヘア&メイクアップアーティストとして独立。サロンでもトップクラスの人気美容師となった彼女を、独立に向かわせたものはなんだったのでしょうか。お話を伺ったこの日、「フィフィ シャシュニル」のベビーブルーのニット姿で現れ たkumiさん。その柔らかくフェアリーな雰囲気とは裏腹に、力強く一歩ずつ進んできたこれまでのことと、これから思い描く夢について語ってくれました。
「昔からヘアアレンジが得意でしたし、大好きでしたね。そこからウエディングのヘアメイクに興味が広がり、友人の結婚式への参列が増えたころから、独立を考えるようになりました。女性の幸せに携わる仕事がしたいという思いがより強まるのと同時に、結婚式のヘアメイクの意思疎通の難しさを耳にしていたので、私がそれを叶えられたら、と思ったんです。
(サロンワークの様子)
そこでまず始めたのは、“私はウエディングのヘアメイクをしたい。できます!”ということを知ってもらうために、作品撮りをしてSNSにアップすること。投稿を見てくれたお客様からたくさんの反響をいただき、ウエディングの依頼をコンスタントにいただけるようになりました。一生に一度の日のすべてを私に委ねてもらえるという感動は想像以上のもので、ウエディングにもっと携わりたい、という気持ちが強くなっていきました。また、たとえウエディングでも組織にいる限りはサロンらしさが求められます。それが自分の考えているものと合わなくなってきたことも、独立の理由の一つでした」
さらに大きな転機となったのは、’18年に挙げたご自身の結婚式だったそう。そのときに身につけたパフスリーブのティアードドレス 、髪に飾ったゴールドの薔薇の花、ベビーピンクのブーケ……そのすべてが、女の子達の心を揺さぶりました。そして、kumiさんの“これから”も動き始めます。
(kumiさんご自身のウエディングドレス。ドレス、ヘアメイクすべてが注目の的)
「実は、ウエディングドレスのレンタルを始めようと思っているんです。結婚式で着たドレスについて、メッセージをたくさんいただいて。あのドレスは私がデザインして友人につくってもらったのですが、せっかく需要があるならレンタルを始めてみよう、そうすれば今まで以上に女の子達が描く夢を形にできるんじゃないか、と思って。今はそのドレスを再考し、さらに私がデ ザインした新しいドレスも縫ってもらっているところです。『bis』の発売日ごろにはスタートできているといいんですけど……。ブランド名は“The Grrrls”です」
やりたいことを着実に形にしてきたkumiさん。でも自分は“石橋を叩きまくって渡るタイプ”だと話します。
「えい!って、勢いではいけなくて、かなりの準備が必要なんです。だからSHIMAにいたときは、サロンワークをしながらウエディングのヘアメイクを続けて、少しずつそのスペースを広げていって。一気に変えることが不安だったから、生活に少しずつ取り入れてみたんです。準備をしたら、自信にもつながりました。ちょっとずつ進む夢の叶え方もあるんじゃないかな。
(ウエディングの作品撮り。どちらのドレス ※下の写真も含む も、kumiさんがデザインしたもの)
独立してみて思うのは、自分の好きなことややりたいことに正直に向き合えるのがこんなに楽しいんだ、ということです。うまくいくのも失敗するのも自分次第なので、プレッシャーもありますけど。ただ“好きなことを大切に”っていうのはそのとおりではありますが、次第に変わってもいいと思うんです。私も、女性の幸せに携わる仕事をしたいという気持ちが軸にありながら、その形や立場はどんどん変化しています。34歳になり、大きく動いてみて、やりたいことがようやく見えてきたところ。自分の好きなガーリーな世界観に共感してくれる女の子達の、結婚式での夢を叶えるのが使命だと思っています」
kumi
ヘア&メイクアップアーティスト。2006年にSHIMAに入社し、トップスタイリストとして活躍。フリーに転身後、ウエディングを中心に活動中。昨年手がけたウエディングのヘアメイクは81組。自身のブランド「The Grrrls」を立ち上げたばかり。
Interview_Sonoko Fujii