臭みがなく美味しい! 「ポロネギ」を育ててみました【HERSエンゲイブ】
小生、昔はネギが大好きだったのですが、最近は少し苦手になりつつあり……。
鍋で茹でて食べるのはOKなのですが、例えばお蕎麦を食べる時に、水にもさらしていないネギが薬味で出てくると、ちょっと戸惑ってしまいます。
食べた後の口の中の臭みがちょっと耐えられないというか、胃にくるというか。
でも、いわゆる白ネギ(根深ネギ)の栽培は、結構大変なんです。苗を作って、それを定植するために畑に深い溝を作って、日を追って、少しずつ土をかぶせて……。
でもポロネギはそれに比べたら楽に作れる品種なので、思い切って栽培をしてみむとす。
最初にポロネギを食べたのは25年ほど前。今はなき「ホテル西洋銀座」のフレンチダイニングだったかと。肉料理の付け合わせで炒めたポロネギが出てきたのですが、その味わいには感動しました。
<フランスでもネギを食べるんだ?>と思いつつ、口にすると、シャキッとした食感の直後にとろりとしたジューシーな味わい。しかも、それほど臭くなーい。
その感動を思い出し、ホームセンターでそのまま種を買いました。
ホームセンターでは「ポロネギ」ではなく、「リーキ」という名前で種が販売されていました。「リークネギ」という場合もあるようですね。
通常は、春に種蒔きをして、冬に収穫するのが一般的なようですが、小生は昨年の10月に種を蒔きました。20℃以下の気温でも十分発芽します。
畑に直接ではなく、ビニールポットに種を蒔き、ベランダでじっくりと苗を育てました。
4月初めにはこれぐらいの苗でした。
畑に定植しました。最初はぐったりしています。
でも春の陽気を浴びて、5月の末にはめきめきと。
その後、根元の部分には土と藁を被せて、軟白化させます。
これは大事な作業です。藁までかけなくてもいいのかもしれませんが、小生の場合は藁が余っていたので。
梅雨入りすると、トンガリ帽子のようなネギ坊主が出現。
ヤバい。こうなると花を咲かせることに養分が奪われるので味が落ちるのかな? そう思って、ネギ坊主と花茎を切り取って収穫。
オリーブオイルで炒めて食べてみました。
ネギにしても、ニラにしても、ユリ科の野菜の花の部分は、とっても臭いので、2,3分茹でてからしっかりと炒めました。
うん。臭くな~い。美味しい!
特に花茎の部分はトロっとしていて旨い。柔らかいニンニクの芽という感じです。
もともと、ポロネギは「無臭ニンニク」とも呼ばれていて、白ネギよりもニンニクに近い種であるとか。
まあ、確かに ↓ この様子を見ると、とてもネギとは思えませんよね。
6月末には、根こそぎ収穫しました。
食べられる部分は、この親指から下の部分ぐらいですね。
でも太いから食べ応えありそう。
その日のうちにいただきました!
野菜は新鮮がいちばんですから。
やはり、ちょっと茹でてから炒めました。
オリーブオイルと、塩と、ちょっとだけ醤油、というシンプルな味付けで十分。
バターを使ってもいいかもしれませんね。
噛んだ時に、肉汁ならぬ「ネギ汁」が口の中にジューシーに広がります。
翌日、口の中に臭みは全く残りませんでした。
もっと日本でポロネギを栽培しましょう!
撮影・取材・文/川原田朝雄